2010年12月24日

Bulerias (por arriba)

レベル-3 Bulerias (por arriba) ブレリアス (ポル・アリーバ)


ポル・アリーバ(上の調で)とは、Eを基音とするモード(旋法)で演奏する事を意味する。
単純に言えば6弦E音を基音としたスケールで構成された曲と言う事である
ポル・アリーバで弾くブレリアスは、結構めずらしい

フラメンコのコードの構成やコード進行は短調とか長調でとらえることができずモードでとらえる事が多い
そこにこそフラメンコの音の源が有ると思う
(フラメンコの音楽的側面については今後研究する必要が出て来るかも)
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セオリーとコンパス

ブレリアスの楽譜の表記のしかたには若干注意すべき点が有る(以前ブログで考察済み)
楽譜の表記のしかたとカウントの取り方が絡んで少しばかりややこしくて始めてブレリアスを弾こうとするビギナーは混乱するかもしれない。

古い表記はカウント1から表記が多い
最近は12カウントからの表記がほとんどだが此の曲は1カウントからの古い表記になっている。

これは単に表記方法の問題であって、あまり楽譜の譜割りを気にしないように(譜面に頼らず弾ける様になるが目的なので)
カウントについてはコンパスは循環しているので1から入るとか12から入るとかあまり固定的に考えず、ブレリアスは12拍子のコンパスを維持しつつ一定のセオリーに基づいてリズムの取り方が変動するパロであると認識するのが良いと思う。
(フアルセータの頭が1カウトあるいは12カウントと始終入れ替わる、2拍取り、3拍取り等)

ビギーナは最初からいきなり弾こうとせず全体を通してコンパスの構成がどうなっているのか、考察して掛かった方が良いと思う

またノリ、ゴーストノート的な音の扱い、コントラスト等必ずしも楽譜どうり正確に弾くのがベストと言うわけでも無い

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あらたなテクニック

*ラスゲアード・ドブレ(iのアップを伴わない)
*連続する3連ラスゲ(アバニコではない)
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イントロと基本コンパス

ブレリアスのテンポは200前後が多いがこの曲はマルティン氏は少し遅めの185前後で弾いているようだ

イントロは2拍(厳密には1拍半から)入り12拍(12カウント)のパターンで終わるパターン

Bulerias3_1.jpg




5-8小節
5小節の11:2の表記は2拍の間に11のアップ・ダウンを入れ込むと言う意味で
(ch・a・m・i)(ch・a・m・i)(ch・a・m)のiのアップを入れないラスゲアード・ドブルを行う
つづくiのアップダウンのストロークはアクセントによってブレリアスのリズムとノリが出る様に

Bulerias3_2jpg.jpg




9-12小節
iのアップダウンにラスゲで変化をつけたパターン
ラスゲは強く弾くより音のコントラストを付けてメリハリを付けた方が雰囲気が出易い


12小節の3拍で12カウントで入るコンパスにチェンジ
Bulerias3_3.jpg



このコンパスのは最も典型的なトラディショナルなリズムパターンだが、スタイルによって微妙に異なるアクセントやノリがある
休符の部分は単に弾き流す場合が多いが16小節のアパガードは確実にする事でよりコンパスのニァンスが出る

ストロークとラスゲのコンパスは始めから速く弾くと走りすぎてコンパスを見失ったり、ジャジャカと雑音になってしまいやすいのでユックリとリズムを確認しつつトレーニングし少しずつスピードを上げる



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ファルセータ-1(20小節3拍より)



途中の「間」は感覚的に「間」をとらずに足等でリズムをとり正確に刻むようにする(最初は意識的に行う必要が有るかもしれないが慣れれば自然にできるようになる)

44小節からの低音と高音を同時に弾いて行く部分は左の運指の入れ替えが慌ただしく、ばたついてミスり易いので
なるべく必要以上に指が指板から指が離れない様に


49小節の3連の連続はアバニコではないタイプの3連
このタイプの3連はダイナミックなトーンを出せる反面、切れが悪くなりがち
切れを出す為には手首の回転のスナップ+指のストーロクのコントロールが必要


52小節からのプルガールの低音のアップ・ダウンはもたつきがちになりやすい
1弦1弦弾くというよりアルペジオの様にpを滑らせて弾く感じで指の弾性を利用して素早く弾き始めのポジションに戻す様にする。


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ファルセータ-2(62小節3拍より)

picadoと表記されているようにとりわけ明確に弾かなければならない
70小節目3拍からの低音弦のピカードは低音弦の振動が大きいのでそれに影響され音がボソボソなったりもたついたりし易い
振動に負けないインパクトが必要だが強いインパクトを与える為には手首を安定させ指の角度を一定に





78小節からの休符をしっかりとアパカードさせることでビシッと締まる


85小節2拍裏のiのダウンストロークを強くアクセントすることでシンコペーションが際立ちリズムに躍動感が出る





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ファルセータ-3(98小節3拍より)

プルガールとスラーだけのメロィーラインが続くが、ダラーと流れてしまわずにアクセントと独特のリズムの波を表現する
押弦したコードポジションはなるべく離さずホールドしたまま弾く



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レマーテ(119小節)

冒頭の2拍から入る特徴あるパターンが再び現れてレマーテとなる
123小節1拍裏でpのアップのアクセントが入るリズムに注意、
iのダウンと同時にpを開始位置へセットし次にpをアップ
それからpをダウンするように6弦に置くと同時にiをダウンする要領で弾くと弾き易い



posted by saintcat at 22:50| Comment(3) | 曲集完全踏破-備忘録_3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
最近、何度か拝見させていただいてます。いろいろご自分で研究されてるんですね。すごい探求心だなあ、と関心しきりです。ところで、自分が過日、レッスンで注意されたポントが気になってコメントさせていただきました。i単体セコ、あるいはamiのラスゲアードの時、右前腕(肘から手首にかけた部分)は、静止しているのがセオリーのようです。動きの支点をどこにとるか、で動きが違ってくるようですね。すいません、おせっかいな一言かもしれません。
Posted by 『みゆき命』 at 2011年01月03日 12:49
見て頂いてありがとうございます。

そうですね、ご指摘のようにラスゲアードは、腕は静止しているのが、基本のセオリーだと思います。

そのうえで・・・

iの単体のストロークを例にすると

ダウンの時は低音弦側がメインのトーン
アップの時は高音弦側がメインのトーン

になるように発弦し。

引っ掛けるタイプのラスゲ(デコピン様)のラスゲの場合それが特に顕著になり
6弦に親指を置いた場合(5弦に置く事もあり)

低音弦5>4>3弦

が発音のメインとなるように
選択的にラスゲする(他の弦が鳴っても成り行きで)

で・・・

6弦以外(6弦に親指を置いている場合)すべての弦で強く発音しようとする場合、ストロークを大きく取る為に微かに腕の移動を伴う様です。(積極的に使うというより自然にそうなる)

*今後この辺の事をもう少し突っ込んで考察した事をブログで考察する予定でいます。

実はこれはセオリーという程固定的では無いようで、ホセ・タナカ氏(ロス在住のフラメンコギタリスト)の言葉の受け売りですが、時代やスタイルでも違いがあるようですね。

例えば僕が今いま挑戦している「曲集完全踏破踏破」の模範演奏をしているホァン・マルティン氏は、殆ど引っ掛けるタイプのラスゲを使わず腕は殆ど静止状態のギタリストですが、
ビセンテ・アミーゴ氏のように引っ掛けるタイプのラスゲを使う時は腕をかなり大きく動かすギタリストもいるようです。
Posted by saintcat at 2011年01月03日 16:33
こちらこそ、コメント、ありがとうございました。私も勉強になりました。過日のレッスンは、短期間でしたが、レッスン時にiのセコを弾いたとたん、『NO!』と言われフォームを直されたのはショックでした。弾いている年数だけは、結構あるんですが(笑)。道は長いですね!
Posted by 『みゆき命』 at 2011年01月08日 10:59
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