2009年09月12日

名曲彷徨- モーツァルトの魔笛の主題による変奏(6)

いよいよ最後のコーダです。
曲の締めくくりにふさわしく華やかに盛り上げて一気に終わります。
と言いたい所ですが、そうなかなか上手く行きませんでした。

僕は此の曲で一番難しく感じたのはこのコーダです。
かなり弾き込んでやっとそれらしくなって「フーッ」と言う感じです。ふらふら



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最初のアルペジオの部分はaimのパタ-ンでメローディーの高音部はアポヤンドで鮮明に聞こえる様にしなければなりません。
しかも2弦が解放弦のB音、3弦が高音D音の様にカンパネラ奏法になっている箇所が幾つかあって鳴っている解放弦に触れずに弾かなきゃならなかったり弦のテンションが違うので音のバランスを取るのが難しかったり・・・

Coda_01.jpg


出だしは、ちゃんとバランス良く弾けるが、途中で疲労?が蓄積してきたり3連符の間隔が乱れるなど、このaimのパターンのアルペジオが苦手な方の為にマエストロ・ソルは、チャンと練習曲を用意してくれています。
そんな方は、ちょと回り道になりますがOp.6-No.11(24-Etudes No.15)を練習してみて下さい。
僕もこの練習曲を練習しましたがメロディーも美しくレパートリーの一つにしても良いいかなと思いました。

運指自体はそれほど難し有りませんが左手の運指にストレッチが必要な部分があったり頭から最後迄aimのパータンのアルペジオなので結構鍛われます。

・・・でトレーニングの効果ですが・・・絶大です!!
以前このコーナで取り上げたOp29-No.1「変ロ長調」同様地獄のメカニカル・練習曲に認定しても良いと思います。

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9小節からの3連符の上昇-下降する部分は、つい走っててジャラ・ラララと流れてしまいがちですが
1小節の大きなフレージングの中に起伏があってアーティキュレーションに特徴が有ります。

Coda_02.jpg

となっている様です。
2弦B音に少しアクセントを付て留意し最初は前半と後半に分けて弾くぐらいの気持ちで弾くと感じが出し易くなるようです。

更に右指の運指に結構重要なポイントがあります。
運指は色々考えられますが、以前3本指奏法について考えた際こういう折り返しは、3本指奏に基づいてimamiと折り返す様に自分自身でルールを決めていたので僕はその運指の方をを採用しました。
しかしimaimとやった方が音を明確に出し易いという事も有りますの弾き比べてみて下さい。
一旦どちらかで弾き慣れると同様なケースではそれが影響して他方が、弾き辛くなりますので、どちらにするかは結構重要かと・・・

左指の運指は、小指の右小指のストレッチが少々必要ですが、慌てない為にコードをすべて押さえて準備して上昇に入る様にしています。




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17小節目の3連符スケールはコードを弾くなり、いきなり6弦からダダダダ・・・と上がっていきます。
imで弾くかamiの3本指奏法で弾くか2通りの方法がありますが、超高速ではないのでどちらで弾いてもそう変わりはないようです。

Coda_03.jpg


難しいのはコードとスケールの間が開き過ぎてしまう事です。
僕の場合im、mi、ami何れで弾いても運指に無理があり間があいてしまうのでpimaと、やや変則的で弾きにくい運指で弾いています。(こうすると全く間隙ができない)




どうしても少しデレーションが長めになってしまう場合でも、気持ちと前後のフレージングでカバーするとちょっとぐらい間が開いても不自然には聞こえない様です。
だからギタリストは甘いと言われそうですが音楽は数学ではないのでキッチリ答えがでる必要はないかと・・・

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19小節の部分も先ほどと同様にコードとスラーに入るE音の間を開けすぎない事が必要ですが、こちらの方はポジションが飛んではいますが素直にp指で入れるのでそう慌てる事は無い様です。
むしろその後のスラーの3連が塊になってしまわないようにする事が重要です。


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この曲を弾くのはたいへん苦労しましたが、非常に勉強になりましたし、なにより指のトレーニングになりました。
他の曲を弾く時でも何処かで此の経験がエッセンスとして働いてくれると期待しています。

全変奏を通して弾くと完成度が低いのでまだまだ弾き込まねばと思っています。
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2009年09月04日

名曲彷徨-モーツァルトの魔笛の主題による変奏-(5)

7月の集中豪雨で水害にあったりしてブログの更新が暫くが滞ってしまいましたが、ようやく落ち着いてきましたので再開します。

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モーツァルトの主題による変奏の続きで変奏4と5です。



この二つの変奏はどちらも技巧的で2つの共通したポイントがありました。

*1つはジクザクに折り返す素早い3連符の弾き方の習得。
*もう一つは走りすぎないようにコントロールして弾く。

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変奏4
素早い3連符とアルペジオが交互に表れて始終行きつ戻りつするポジション移動と消音の繰り返しが特徴です。

aimかmiaか?
問題となるは16分音符3連右手の運指ですが、aimで弾く方法とmiaで弾く方法があるようです。
Vr04-05a.jpg

aimの方が多数派で指の長さと構造からすると自然ですね。
miaの方は、弾きにくく感じる為か少数派ですが、何故この運指を用いるのかちっょと考察してみました。


aimで弾くと後の2声のコードをimで弾く際にmを連続して使うので微かに詰まった様な感じがするのに対してmiaでは、ややスムーズである感じがします。
憶測ですが、amiの3指奏法の観点からは、miaはa(mia)miamiと同等なので、むしろ自然であると言えるからではないかと思います。

僕は速弾きの研究の時にこのamiの3指奏法に取り組んでいたのでこの方法でトレーニングしてみました。
既にaimで弾いている方は、無理にmiaで弾くと全く違和感を感じるのと思うし、此の部分だけ此の方法を採用するのは合理的ではないと思うのでやらない方が良いと思います。(すべての運指を点検さなれけばならなくなるかも)

32分音符のアルペジオは、速く弾こうとすると、音の分離が悪くなってジャラーッとストロークのように聞こえてしまうので、指の爪を立てて硬めの音で弾くと良いみたいです。(走りすぎて正確な音のデレーションが保たれていないのかも・・・)

消音でリズミカルに
普通は消音は押さえている指を離す、空いている指で弦に触れる、右手で指を弦を置くあるいは掌の一部で消音、開放弦は、空いている指で消音するか、押さえている指を瞬間的に微かに離す等、その都度効率的な方法を用いますが、
此の変奏の場合、速くリズミックに弾く必要があるので色々な方法を併用するよりある程度方法を統一した方がノリがでやすかったので、僕はすべて左手の空いた指で消音てみました。
消音する事が一定のリズムを生み出すわけですね。


10小節からは幾つかの楽譜で左手の運指の方法に大きく二つの種類がありました。
一つは行きつ戻りつするポジション移動を少しでも解消する為か、やや不自然ながらもハイポジションを使用する方法です、この運指は消音にも有利かと思われますが、弦高が高くなって弾きにくいのと、音質がこもって歯切れが悪くなるのが難点です。(イエペス氏の運指だったと思う)

もう一つは、大多数のギタリストが、使用している行きつ戻りつする一般的運指です。

Vr04-05b.jpg

何れも慣れて来ると来るとハイスピードで飛ばしがちになりますが、僕はやや抑えて、明確に音が分離して聞こえるテンポで弾くようにしました。

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変奏5
16分音符3連の連続です。

*前半は、スラーを伴う連続したアルペジオ?
*後半は2弦による3連アルペジオです。

どちらも他の曲では、あまり見かけない特徴的なテクニックですね、基本の組み合わせと考えると良いのでしょうが、実際はなかなか手強い・・・

むしろスピードを抑制せよ!
最初は、すごく難しく感じたのですが、慣れて来ると結構スピードアップして弾ける様になってきますが、ここが落とし穴です。
スピードが速いのとコントロールして弾けているのは、決して同じ事ではないようです。

この変奏がある程度弾けるようになって最後の方は少しアクセサレートしてコーダにそまま突入して弾き切るのが、カッコイイと思ってそうやってみると速度超過だったのか、コーダの途中が(3連で上昇する部分)が適当になってザラララーと音の分離が悪くなったりミスる事多し!

それで少しテンポをセーブしてコーダに入ろうとすると、あレーェ!?スピードが思う様にコントロールできないではないですが!
ちょうどオーバーヒートしたって感じで・・・

原因は右指のスピードに左指が付いていってないみたいでした。
そこで仕切り直して、僕のギターのトレーニングの座右の銘のようになったている「左指で指揮をとれ」「ユックリ弾けなければ速くは弾けない」でトレーニングし直し・・・

スラーを伴う連続したアルペジオ

スラーの部分は最初は3連の長さのバランスがスラーによって狂うかもしれません、最初は非常にユックリ2番目の音に留意して弾いてみて下さい。
(方法論として2番目の音をアポヤンドで弾いてみて下さい。意識的にと言う意味で決して大きい音を出すわけでは有りません)

2弦による3連アルペジオ
スラーを伴わない16分音符3連が連続は変奏4の時と同じようにaimで弾くかmiaで弾くかの選択肢があります。
同じ理由でどちらかを採用しますが、僕は変奏4に合わせてmiaで弾いてみました。
1拍2拍は前の小節のスラーを伴う3連の流れでスラーになっているものもあります。

Vr04-05c.jpg

右指の動きを安定化させる
フラギの場合はラスゲアードや鋭いピカードをする為に親指を6弦や5弦に置くのが基本なのに対してクラギの場合、原則として親指は、弾かない時はフリーにしておくのが基本ですが、倍音を消音しなければならない時や*鋭く強く安定して素早く弾かなければならない時など弦に置く方法を取る事が有ります。
*どうしても弦へのアタックが強いと弾く事で手全体が弦に微かに引付けられ影響で手の甲が振れる現象

この3連符を弾く場合も、明瞭で安定した音の粒を出す為に3弦に親指をつけて弾いてみました。
(別に固定しなくても、あるいは他の弦に置くでのでも良いと思います)



3連のトレーニング方法
先ずは、適当にコードを掴み半音階スケールの要領でゆっくり1フレットずつ上昇/下降して弾きます。



此のときテンポを一定に保つ為と一拍の発音タイミングを正確に取るためにメトロノームを使うと良いでしょう。
初めは、ゆっくりとテンポを揺らさず一定のテンポで正確に弾く事が重要です。
以上が弾け出したらテンポを少しずつ速くします。
速くすると乱れる場合は、全体をダラーと弾くのではなく1拍の頭の音を、意識して正確に弾く(発音する)と以外と弾き易くなります。

次にコードを変えながら例えばホ長調の音階で上昇/下降して弾きます。



速く弾くと左右の指のタイミングが合わなくなるのは

*3連の弾弦のタイミングのパランスがとれていない
*右指の走り過ぎ
*左手のポジションの移動のもたつき

等が原因でコントロールが出来ていないのではないかと思いますので一旦超スローで弾くと原因が分かってくるかもしれません。

つづく







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2009年06月15日

迷曲彷徨-モーツァルトの魔笛の主題による変奏曲(4)

変奏2と3です。

テクニック的に特別難しいところは無いみたいです。
フレージングとか音楽的に少し考察した方がいいと思われるところがあるようですが音楽的解釈にはあまり立ち入らずに(苦手なので)如何に効率的かつ効果的に弾くかに焦点を絞って考察したいと思います。

全体を通して楽譜によってあるいはギタリストによって運指が随分違ところがありました。

この曲のオリジナル楽譜は見た事がないのですが、もしかしたら運指がほとんど記されていなかったのではないかと想像されます。
ギターの様な弦楽器ではタルレガの作品のように音色を示唆するように運指がある程度指示されていないと解釈によって如何様にも運指の組み合わせが考えられるのでこのような違いが出て来るのかも・・・

どれが最善なのか、音色重視か効率重視(弾き易さ)か、悩む所ですが、音色は好み、効率は、技術的レベル、指の長さとかで違って来るので・・・実はまだどれを採用するか思案中なのです。



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第2変奏の2小節から

Vr02-03a.jpg


と言う感じです。

「演奏し易いが音色のコントロールが難しい、フレージングを考えて少し演奏しにくくても滑らかに歌えるか」とかの違いがあります。
開放弦も含めてローポジションは鳴り易いが、音色のコントロールがあまり出来ない、ハイポジションは、音色のコントロールは効くが、音量とデレーションに制限があるし楽器の構造により音程が、不安定になり易い等々・・・

後の方は押弦の切り替えでポジションが飛ぶので注意していないと、微かにメロデーに間隙ができやすいですね
(全く間隙が出来ない様にする事は可能ですが)

前者は、ポジションの移動がないので、フレージングをより滑らかにすることができますが、押弦に指のストレッチが必要になり押さえにくさが出てきます。
僕としてはこちらをお奨めします。

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5小節の装飾音は、譜面通り弾く為にはかなり素早く弾かなければなりませんが、ギタリストによって色々ちがいます。

Vr02-03b.jpg

ある程度デレーションを引っ張って弾くギタリストもいますし、まったく装飾音を弾かないギタリストもいますね(山下氏)

音楽的にみた場合、明らかにA音の装飾音なのですが、装飾音とA音を分けてスラーをA音掛けずに実音でA音を出して強調した方が付点音の弾む感じがでるので、この弾き方にしてみました。

全体的にみても装飾音の扱いはギタリストによってマチマチみたいです。

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8小節目もローポジションの運指とハイポジションの運指があります。

Vr02-03e.jpg

どちらを採用するかで、前の6連符の左の運指が大きく変わるので6連符から一連の流れで運指を決めた方がいいですね。






取りあえず僕は後者の明るい響きの方が好きなので、後者で弾きました。

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11-12小節は、解釈でフレージングの仕方が変わり、聞こえ方が随分違ってきます。
音の流れをみますと

Vr02-03c.jpg

と言うようにハッキリと上の流れと下の流れが有ります。

メロディーは高音で始まり12小節2拍目で低音の方に移っていると見るか、高音で流れて低音は響きとして変化していると見るか?

楽譜によってもギタリストによっても解釈はマチマチみたいです。

例えば高音で流れていくと考えると13小節1拍から2拍の付点間の和音は控えめに弾き高音のデレーションを保つ為(消音しない様に)に運指もそれに合わせて弾くのが良いと思います。(序奏の付点の扱いからみるとオリジナルはこの様になっているのだと思います。)

低音にメロデーが移っていると考えてこの和音を、やや強く弾き(フォルテが指定の楽譜もある)ここで一旦フレーズを切り、次の16符音符はもっと短く装飾音的に弾いて、自次のフレーズに入るのも自然です。

Vr02-03d.jpg

こちらの弾き方のギタリストの方も結構多います。

この16分音符を弾かないギタリスもいますが、装飾音と言う考えなら納得はいきますね。

テクニック的にはこの低音のコードを弾く時は、ネック裏の親指は、動かさない様にした方が効率的で、滑らかな運指となります。運指(ボジション)が素早く「行きつ戻りつ」するときは、このような方法が効率的で演奏も滑らかになります。




このような部分は、今迄も、沢山出てきましたね。

みたいな・・・

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14小節はテーマの時と同様スラーを用いるものとそうでないものがあります。
どうやら此の曲は装飾音とスラーに関しては、曖昧な部分があるようですね、別な見方をすれば、お好みでどうぞということなんでしょう。

因に僕はスラーを使用していません。

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第3変奏

今迄どちらかというと付点音符を基本としたリズミックな演奏が良いようでしたが、変奏3では大きな起伏のフレージングを活かしたテンポをかなり揺らした自由な演奏が良いようです。
ぼくは、何かしら春の柔らかの日差しを受けて野原を飛び回るといった感じで演奏してみました。

ですからフレージングに留意して、フレーズ中にポジションが飛ぶ場合もなるべく滑らかになるように気をつけました。

3小節目はスラーを用いいるものとそうでないものがありましたが、ここはスラーが入った方が膨らみがでていい感じです。

5小節目も同様です。

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変奏2と3中では11小節から14小節が一番難しく感じる部分でした。
低音を維持しつつ4指3指を頻繁に動かさなければならないとろですね、

Vr02-03f.jpg
が最も効率的な運指だと思いますが、高音の運指を気にするあまり低音を押弦するのに弦をチョーキングみたいに下へひっぱってしまい音が微妙にフラットするのを是正するのに苦労しました。
低音の運指を切り替える所では4指をしっかり指板に固定(力を込めるわけでは有りませんが意識的にという意味で・・・)して安定させて低音のポジショニングを切り替えます。

参考に・・・


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譜面を見ていると、「ここは3声になっていて高音がメロディーとか、此の音は切らずにこの音との響きを出すとか、逆に和音が汚くなるので、消音する」とか、色々と勉強になることがあり、クラシックは難しいなぁと改めて思います(これが醍醐味ともいえますが)。

好みで勝手に弾いても良いのかもしれませんが、譜面には作曲者の様々な意図があるので「読み」はやはり必要だと感じています。

続く
posted by saintcat at 18:16| Comment(1) | 迷曲彷徨 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月29日

迷曲彷徨-モーツァルトの魔笛の主題による変奏曲(3)

モーツァルトの魔笛の主題による変奏曲第一変奏です、
楽譜の運指はどれもほとんど同じみたいですね。

楽譜を一見すると32分音符が大半を占めていてといも難しそうに(スピードが速いという意味で)見えますが、基本のテンポが遅いのでメチャクチャ速いわけではないようです。

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急がば、回れ!

此の手の曲は、先ずはグッとテンポを落として運指を、確実にして暗譜してしてから少しずつスピードをあげると良いと思います。
ぼくの経験からして最初から普通のスピードで弾いてトレーニングすると逆に不効率になって、なかなか目的を達成できません。
急がば、回れの原則!

全体を通して、スラー、速い上昇スケール、装飾音を伴った付点の2声のコードで構成されていますので、これらを正確に一定の速度で弾けるかどうかがポイントになりそうです。

これらはフラメンコギターをやっている方でも結構テクニックの向上に役に立つのではないかと思います。



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スラーのパターンの右指の運指は色々考えられますが、なるべく慌ただしく無く効率的な運指を探ります。

Vr1-01.jpg


スラーは、テーマのところでも触れましたが、手首を回転させずにその場てで指だけで弾く様にします。
手首を回転すると不効率な上、音の動きが速いとミスり易くなります。



上のムービは分り易いように回転をチョッと大袈裟にしていますが・・・

指だけでスラーするようにするとグッと効率的になります。



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32分音符の素早い上昇スケールは、はなるべく左手のポジションを一定にして指のバタツキ(上げ下げ)を少なくします。



左指の運指は効率化の為小セーハを使ってみました。





右手の運指はimの組み合わせが一般的なようですが、イエペス氏のようにamiの組み合わせでも良いと思います。

imで・・・


amiで・・・



amiの場合は、ちょっとトレーニングが必要かもしれません、単純に普通のスケールがamiで弾ければ問題は無いと思いますが・・・
ちなみにイエペス氏の運指は

Vr1-02.jpg

でアポヤンドで弾いているようです。

ami奏法につていは以前速い弾きのブログで考察しましたが3つ一組のグループ化が出来きないようにアクセントを正確に出す事がポイントです。
僕は、amiのイエペス氏の運指を採用してみました、聞いた感じはimとほとんど同じですが、気分的に若干、前後との音の流れが、スムーズになるような、ならない様な・・・

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装飾音を伴った付点の2声のコードは音をスライドさせたりグリッサンド気味になりやすいので、切れよく音を出す様にします。クックッと・・・

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集中してトレーニングする時は、前後のフレーズから!


これらをトレーニングしていて気づいたのですが、難しくて突っかかる部分を集中してトレーニングした場合、その後通しで弾いた時に何故かその前後でミスる事が多いのです。

恐らくその部分は、指が動きを記憶していて、スムーズに運びますが、その直前、直後では意識上でも「そこに入るぞ!」と気負いと「良し!弾けた!」と安堵感が、どこかで過剰に働き指の動きを妨げるではないかと思われます。

それでトレーニング方法を難しい部分を挟んで数拍前後を一連としてトレーニングするようにすると、その「分断した感じ」が少し無くなるみたいです。

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柔らかい運指?

話は少しそれますが、此の曲をトレーニングするのに色々と物色していたらパヴエル・シュタイドルの演奏しているムービを幾つか見る事ができました。
此のギタリストの演奏はもちろんですが、運指がまたすばらしいですね、自然と言うか無理が無いと言うか、テクニックを感じさせず、流れるように指が動く様は美しくすらあります。
特に押弦は、押さえているというより触れているという感じ、それでしっかり音が出ている・・・

こんな運指が理想的なんですが・・・


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2009年03月14日

迷曲彷徨-モーツァルトの魔笛の主題による変奏曲(2)

モーツァルトの魔笛の主題による変奏曲の2回目のテーマです。

モーツァルトの主題による変奏のテーマは、ここだけ弾かれる事もあり、ギターファンで無くても何処かで効いた事が有る・・・というぐらいボピュラーな部分ですね。

運指は僕の持っている3種類の楽譜のうちイエペス氏編のものだけかなり違っていましたが、その他の楽譜も調べてみると殆ど同じでした。
どうもイエペス氏は、従来とは異なった技法や解釈をすることが多かったようですね。
曲の独自解釈は今では若手のギタリストの殆どがやっていますが、セゴビアの影響が強かった当初は、やや異端的に見られていたようです。

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さて曲の内容ですが、一部を除いて、そんなに難しくは無いようです。

最初からの付点音符の弾むような曲想と1弦を跨いだポジショニングでスラーを多用するパターンが此の曲の基調となっていますが、イエペス氏の運指で弾くとスラーを使用していないので、かなり違って聞こえます。
僕は難度も弾いて聞いてみて、「スラーを使用した方が良いなと」思った所とそうではないところがありましたので適当に弾き分けています。
テンポは、ギタリストによって違い、かなりハイスピードで弾くギタリストもいますが、第一変奏とのコントラスを考えて押さえ気味に淡々と弾いてみました。




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3小節目の装飾音は、結構ゆっくり弾くギタリストもいますが、付点が間延びしないように、かなり素早く弾かなければなりません、(山下氏のように装飾音を入れずに弾くギタリストもいるようです。)

ギターはルーズな楽器?

何処でか失念してしまいましたが、「クラシックギターは、装飾音の処理がルーズになりがち」や「テクニックや楽器の限界を誤摩化すためにテンポに関してルーズだ」とかクラシック界全般からのギターに対する少々手厳しい内容だったと思います。
確かにギターはオーケストラの仲間入りも、させてもらっていませんでしたし軽音楽用の手軽な楽器と見なされていた時代もあったようで
非常に広くあらゆるジャンルに浸透した楽器ですが、クラシック界ではまだ後塵を拝しているようで日本人の音楽家の中ではクラシックの楽器と見なしていない人もまだいるようです。


スラー及び装飾音ですが、速く弾こうとしたりハッキリ弾こうとするとどうしてもモーションが大きくなりがちですが、ポジションのスムースな展開、移動に弊害がでてきますので指だけで行うようにし手首を回転させたりしてスラーを弾かない様に留意します。

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them-02.jpg



6小節はスラーの指示をしていた楽譜が多かったのですが、僕はスラーではないほうが高音部が鮮明に聞こえる様な気がしたのでスラーを使用せずイエペス氏のように弾いています。


7小節のような2声のコードの付点音符でリズミカルに弾く部分が何度も出てきますが、付点が3連符のようになってしまうと、だらし無く聞こえるので付点のリズムを正確に

音がグリッサンドして引きずり易くなりがちですので、そうならないように、弦から指を離さずに滑らしつつも押弦と離弦をクッ、クッと切れ味良く行います。



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them-03.jpg


8小節目はテーマで一番難しく感じる部分です。
ポジション飛びの、大股ストレッチパターンです。
先ほどの「テクニックの限界を誤摩化すためにテンポに関してルーズ・・・」が頭に過ります。

大胆に運指を変えてしまうか、何が何でも弾くか、そんな言葉は無視して、音楽は心、雰囲気で・・・数学ではありませんと平然とテンポを間延びさせて弾くか・・・

取りあえず、正確に弾く為にはどうするかという線でトレーニングしてみました。

先ず8小節目のストレッチを伴うコードを掴んでベストなポジションを見つけ、十分に指のフォームのイメージを叩き込んでおきます。
1指はセーハの必要は無いのですが、セーハした方が、やり易い場合も有りますのが、セーハしても、しなくっても押さえ易い方で・・・

7小節目のF音を4指で押弦してコントロールのキーと考えます。(この指の処理が影で影響しますので)
C音からちょっと「A音を経由して」8小節目のG音のコードの押弦に着地すると考えます。

A音を経由する段階で既に次に続くストレッチ前倒しで1指がやや開き気味になっている感じです。
A音のコードの押弦でモーションを「ガッチ」と止めず軽く置く感じにしますが、正確に音が出る様にもします。ここが難しい所

次のポジショニングの時E音はそのまま4指をスライドして押さえ、1弦のG音を3指で押さえると同時に、ストレッチの準備をしていた1指を伸ばして5弦B音を押さえます。
後は慌てず2指で3弦B音を押さえます。(どちらかと言うと意識を1指と3指におくと正確に押さえ易い・・・かな?)
恐らく指の長い人や柔軟な人はこんな苦労はしなくても、一気にサットとポジショニングできると思いますが・・・

次は、いよいよ変奏に入ります。


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2009年01月12日

迷曲彷徨-モーツァルトの魔笛の主題による変奏曲(1)

今回から数回に分けてソルの名曲「モーツァルトの主題による変奏曲」に挑戦しようと思います。

此の曲はモーツァルトの歌劇「魔笛」の第 1 幕で歌われる男声合唱を元にしていると言われていますが、実際に聞いてみるとそれらしいメロディーはありますが、そのものズバリと言うわけではなく「魔笛にヒントを得た主題による変奏曲」みたいですね。
歌劇の内容は、絵本でも見たことがあるのですが、何を意味しているのか難解なところがあります。

さてギター曲のほうですが
序曲、テーマ、5つの変奏、コーダより構成されていますが、セゴビア氏をはじめとして何故か序曲を弾かないギタリストもいます。

テーマはよくテレビとかで流れますのでクラシックギターファンでなくても知っている方も多いのではないかと思います。

いつも弾きたい曲ランキングの上位に入っている曲ですが、なかなか難しくギターをはじめて4-5年のレベルが必要なこともあって一寸練習して弾ける様な曲ではないので、ギター教室や先生について習っている人しかあまり弾く事は無いようです。

全体としての難度は

一般レベル ★★★★☆

マイレベル
 右手テクニック ★★★☆☆
 左手テクニック ★★★☆☆
 左手ストレッチ・ポジショニング ★★★☆☆
 テンポ・リズム ★★★★☆
 体力・持久力 ★★★☆☆
 音楽的表現や解釈・メンタル面 ★★★☆☆

変奏によって難度のバラツキが大きいようで
 序曲 ★★☆☆☆
 テーマ ★★★☆☆
 第1変奏 ★★★★☆
 第2変奏 ★★☆☆☆
 第3変奏 ★★☆☆☆
 第4変奏 ★★★☆☆
 第5変奏 ★★★☆☆
 コーダ  ★★★★☆ 

といったとこでしょうか

弾きにくい要素としては

ちょっと長い----いわゆる小品の類ではなく楽譜数ページになるので暗譜するレベルまでもっていかなければ弾き通せない。

速い---全体としてみると決して速い方では無いのですが、細かな音の動きのある部分があり指がついていかない。

左手が動きっぱなし----極端に難しいポジショニングはないのですが、左手がまるでネズミがネックを右往左往するよににとにかく忙しく動き回るので正確に押弦するのが難しく持久力が続かない。

等々・・・・
とにかく変奏に入ってからは、左右の指共々独立性、敏捷性、正確性が必要とされ練習する程に発見があったり色々と勉強になります。

プロのギタリストもそこらへんは、よくわかってるようで色々と弾き方や運指を工夫しているみたいで、楽譜とは違っている事も多いです。
そのせいか、ギタリストによって運指が相当違う部分もあります、そんな部分も分析していきたいと思います。

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序曲(Introduction)





テーマとは、裏腹に暗く悲しげな曲想です。
テクニック的には特に難しい部分はありませんが、注意すべき部分もあります。

1小節目5小節目のコードは、一緒に発音せずアルペジオで弾く方がいい感じです。
その場合ストロークする時に高音部にかけて親指の腹で幾分「しゃくる」ように弾くと深みの
ある音がします。
4小節までの休符は、楽譜道理に処理するよりいくらか、余韻を残したほうが、雰囲気はいいようです
ユックリした曲は、こういったところが気になるので難しいですね。

楽譜は
intor-01.jpg


のように前者のようになっているものが多いようですが
僕は少し弾きにくくなりますが、後者のようにハイポジションで深い音がでるように弾いてみました(山下氏がそのように弾いていたのをまねしました)

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曲中でメローディーと伴奏で3連符と16分音符のを弾き分ける部分がありますが、タイミング的には

intor-02.jpg
となります。

3連符と16分音符の兼ね合いは、あまり意識しすぎると慌てたように詰まってしまったり逆にリズムがとれていないと間延びしたようになりスムーズに演奏するのは結構難しいようです。
僕の場合は、ちゃんと弾いたつもりが、何故か、レコーディングしたものを、あとで聞いてみると3連が1つ足らなかったり多すぎたりすることがよくありました。

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13小節から伴奏部は3連符というより6連符を意識してフレージングに気をつけました。
intor-03.jpg

僕の場合ここが序曲のなかで一番難しく感じられます。

左手の運指を色々と工夫してみましたが、ギターの構造から楽譜通りにひくと結構困難な場合がありますね、

僕は、こんな時、どのように聞こえるか、美しく響くか、スムーズに聞こえるか、演奏しやすいか、等を優先して、楽譜通りに弾かない時もあります。

11小節1拍目からは4フレットセーハを維持したまま楽譜のディレーション通りにすると3拍目のG音のセッティングが忙しくなり発音が僅かに遅れがちになるのでD音に4指を移動させるタイミングでセーハを解いて指をフリーな状態に一旦しておいてD音♯1指を押さえる時は既に3拍目のポジショニングを開始しているようにしています。

13小節のハーモニックスは1弦19フレットと7フレットの二通り考えられますが、まぁ弾き易いかどうかとか好みの問題かもしれません
僕は後者で弾いてみました。

つづく

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2008年11月02日

迷曲彷徨-アルハンブラの想いで(2)

長い夏休みの終わり

仕事が切れ時間がとれたのでやっとウィルス感染のPCの復旧を済ましてブログを再開できるようにしました。
わーい(嬉しい顔)

と言う事で、再開第一弾は「アルハンブラの想いで」の後半を、早々にやっつけてしまおうと・・・


2ケ月でリバウンド?

2ヶ月ほどまともにギターを弾いてなかったので、数テイクすると左指の先が痛くなってしまいました。
指先は結構硬くなってはいるんですが、ブランクが2ケ月ともなると「リバウンド」が起こるみたいです。





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ざっと後半を見渡してみると前半の懐古調の物悲しい曲想からかつての栄華の煌めきを取り戻したかの様な明るい曲想になります。
テクニック的には、前半とは打って変わって簡単ですが、ここが落とし穴です。

トレモロは、音の激しい変化や弦間を指が始終移動する様なシーケンスに弱く、マイスター・タルレガもその事は十分承知していたようで、「アルハンブラの想いで」では極力メロディーが一つの弦で処理できるような運指になっていますが後半は弦間の移動がやや多いようです。
後半は特にこの弦間の移動で音をスムーズに処理しないとブツ切れになってしまいます。

僕はアルハンブラを練習しだして程なく後半部分は、なんとなく弾ける様になり、前半がなかなか様にならないので、後半だけを集中的に弾いていた次期がが有りました。
それで後半は前半より少しは自信があったのですが、いざ録音して後で聞いてみるとかなり雑に弾いていたのに、びっくしりた経験があります。

後半は1弦の弾弦が多く弦への指の引っ掛けを気にする必要がないので、指のストロークが、つい大きくなりがちで無駄な爪のインパクトでガサついた音を出してしまっていたようです。
トレモロはどの弦を弾く場合でも省力的な小さなストロークで瞬間的な弦へのアタックが、綺麗音が出るようです。
(もちろん指の角度や独立性、指頭から爪へのリリースの仕方等色々ありますが・・・)


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先ず後半の出だしですが解放弦は鳴り易いく弾き易いので、ついつい飛ばしがちになったり雑になったりしがちです。
後半からの6小節目に大きな盛り上がりが来るので、ここは抑えめに丁寧に弾いた方が盛り上がりが際立せることが出来ます。

6小節目の高音に一気に弾き上げる部分は、僕が後半の中では最も難しく感じる部分です。
コードポジションが飛ぶ場合、直前から微かにスピードダウンして対処する方法もありますが、ここは全くスピードを落とさず一気に弾きあげたいところ・・・
しかし左手のポジションが大きく行きつ戻りつして「瞬間移動法」を試みてもなんだか音の流れが切れてしまいます。
そこで逆に、慌てずF音D音間を軽くグリッサンド(ポルタメント)で音を引っ張ってみました。

score01.jpg

トレモロ曲に限らず、やたら音を引っ張るとだらし無くなってしまりが無くなったりたりニュルとした感じになるので多用は禁物ですが、ここぞと言う時には効果があります。

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7,8小節目の低音のアルペジオは、これまでのどちらかといえばリズミックなパターンから柔らかく聞かせるパターンになっているのでリズムを崩さないようにするのとフレージングに気をつけました。

score02.jpg

それと、ここは苦しいセーハとストレッチになるので人によっては後半の一番の鬼門になるかもしれません、一気にコードが押さえられない場合、先ずは低音F音を確保して高音A音F音をという「時間差押弦法」で対処すると上手く行くかもしれません。
また前の小節の後半で微かに減速して少し余裕をもたせてコードを確実に押弦する方法も悪くは無いと思います。

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繰り返しが終わって17小節目のような弦間を渡っていくような右手の運指が何回か表れます。

score03.jpg

上手く行かない原因の一つとして、弦間を指の動きだけで渡っていくようにすると、指と弦の間隔や位置が変化してしまってミスにつながってる可能性もあります。
そのような場合、手全体のポジションを弦に対してスライドするように動かし弦と指の関係を維持する様に意識した方が良いようです。(速弾きの時の要領)

次のムービは、確実に弦を弾けるように弦間をトレモロで連続して上下するトレーニングの一つです。



指と弦のポジションを保持して微妙に手を上下する感じで速く弾く事より正確に弾く事を重点に1拍毎の音の流れが切れない様にスムーズに遷移する事ができるようにトレーニングします。

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後は楽勝ですね

僕は曲の最後になってくると安心感と速く終わらせたいと言う思いから演奏が雑になったりテンポが速くなってしまったりする癖があるので気を抜かず丁寧に・・・

最後のほうは次第にスピードを落としつつ余韻を残してエンディングに

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2008年05月24日

迷曲彷徨-アルハンブラの想いで(1)

アルハンブラの想いで

一般レベル ★★★☆☆

マイレベル
 右手テクニック ★★☆☆☆
 左手テクニック ★★★☆☆
 左手ストレッチ・ポジショニング ★★☆☆☆
 テンポ・リズム ★★☆☆☆
 体力・持久力 ★★☆☆☆
 音楽的表現や解釈・メンタル面 ★★★☆☆

今回と次回で「アルハンブラの想いで」の弾き方を考察したいと思います。

此の曲はクラギファン以外でも人気のあるトレモロの曲でクラギを弾かれる方なら弾きたい曲の上位にも位置する曲ですね。

何度聞いたか分からない程聞きましたが、名曲は何度聞いても良い物です。


アルハンブラは難しい?

此の曲の難度に関しては人それぞれ分かれるようで簡単と言う人もいれば難しいと言う人もいます。

僕は結構早い時期にトレモロの基本に着手しましたが、アルハンブラを弾き出して最後まで弾けるのに結構時間がかかった口で、色々紆余曲折があり正に彷徨したわけです。

此の曲で先ず難しいと感じた部分は、曲の冒頭から2弦でのトレモロだった点です。
トレモロの基本を練習していた時は殆ど1弦でやっていたので、2弦のトレモロでは、1弦に指を引っ掛けてしまうことが、最初は頻発しました。
根気よく続けたら数ヶ月で引っ掛けは無くなっていきました。恐らく指を無駄に大きく動かしていたのが少しずつコントロールされて来たのだと思います。

次の難しいところは、前半はハイポジションの左手の押さえの難しいフォームがありポジションの移動がスムーズにいかない点でした。
つまりはトレモロ以前に左手のポジショニングのテクニックがついてこなかったんでしょうね。恐らく曲の前半の短調の部分が、弾けてしまうとその後はアッサリ最後まで弾けてしまう方が多いのではないでしょうか。

次に難しいのは音楽的表現でした。テクニック的な部分との絡みもありますが、音の流れが、なかなか、なだらかにはならず、デジタル的に変化してしまい音のウェーブが表現できなかったのですね。

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変りゆくトレモロ

最初は、支離滅裂になっていたトレモロも他のテクニックの向上にともなって次第にに変わっていき精度と要求するレベルも高くなっていきました。

*最初は、amiの音がグループ化してタタタ----タタタ----と塊に聞こえてしまう。
音が不揃いで3つの音が2に聞こえてしまう事が有る


a-mやa-i弾きで指の独立性を鍛える、稀にiの弾弦が弱い人も・・・


*音のスピードや強さをコントロールできない(余裕が無い)

はずみで弾かず指それぞれのコントロール力をつけるようにする


*音色の変化を付ける事が出来ない。

弦に当たる指の角度、弾くポジションの変更やフラメンコギターのトレモロにヒントを見つける

*爪の音や雑音が多い

爪の形の考察、--爪だけで弾かない--爪は短め・・・弦を肉で捕らえて爪でリリース

*音がボトボトしたりネチッこい、音がハッキリ(鮮明度)しない。

インパクトのスピードを速くする、指の角度の工夫、サウンドホールより左(自分からみて)過ぎると弦の振動を受けてボトボト音になる事有り、サウンドホール上ブリッチより弦の違いでタッチを変える工夫、ハイテンション弦を使う手も有り。

*メロディーと伴奏のバランスが悪い

トレモロがある程度できていれば、P指のコントロール力に問題有り伴奏のみを「表情を付けて」弾くなどの工夫・・・

*トレモロを弾くと無駄な力が入って肩がこる、何故か奥歯を噛み締めてしまう悪癖。

普通の弾弦と変わらない感覚で弾くように、ギターの構えフォームもチェック肩を落とし肘を垂らすコツあり・・・


フォームを再点検した時や爪の形を変えたとき等は逆に下手になっていく現象も一時的には表れましたが、なんとかレベルアップは果たせたかなと思う今日この頃です。

トレモロのメカニカルなテクニックについては以前のブログで考察しましたので、今回はそれ以外の部分を中心にアルハンブラの弾き方と絡めて考察してみましょう。

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メロディーと伴奏を離して考える

ある次期メロディーが伴奏に埋もれてしまっているのを克服したいと思った事が有り。その時先ずメロディーをしっかりと掴むことが必要ではないかと思い、一旦メロディーだけ引き離して弾いていた事があります。

これがトレモロというデジタル的な発音方法にアナログ的な滑らかさをだす元になるかと考えたのですね。

つまりトレモロをフレーズで捕らえることで滑らかな音の遷移を出すようにするのです。

alhm01.jpg



伴奏は3拍子を意識してアクセントを微かにつけてリズミカルさを出し、この心地よい軽いリズムでテンホをコントロールしてメロディのウェーブをベースで支えます。
伴奏はアルペジオなのでP指のアルアイレが基本ですが表情を豊かにする為にアポヤンドが適当と感じられる部分もあるので適時使用します。

alhm02.jpg



音のウェーブを作る!

音のウェーブは、強さ速度、音色で表現するのですが、amiのグループ単位では無く一音単位で出せる所までコントロールするようにします。

デジタル的な音の遷移
alhm09.jpg

アナログ的な音の遷移
alhm10.jpg

みたいな感じですね。

音色は通常のクラギのトレモロのタッチでの音をもっと鮮明にしたいと考えフラメンコギターのトレモロ的(フラギのトレモロは5連で入りがiなのでちょっと違いますが・・・)に弦に対して指を立て弾く等の工夫してみました。



これを適時変化させながら弾くのですね
チョット分かり辛いですが・・・



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出だしからメロディーが2弦のポジション移動が続きますが、滑らかにしようとすると移動時に音をクリッサンドしがちになりますが、あまりグリッサンドを多用しますとだらし無く聞こえることがありますし盛り上げる所等(後で出てきます)ここぞと言う時に効果が半減してしまいますのここでは殆ど使わないようにしています。

僕の場合出だしの数小節の善し悪しでほぼ曲全体の善し悪しが決まることが多く、何故か短調の部分は、最初の繰り返しからの方がノリがでてくるのか、よりメロディアスに弾けるように感じます。

スピードと音色についてはギタリストによって大きくちがい、セゴビア氏のようにゆっくり非常に柔らかく弾くギタリストもいれば、イエペス氏のように硬質の音で高速にカッ飛ばすギタリストもいます。

僕は中間よりちょっと速め、自分にとって心地よいスピードというのがありまして、そこを中心にスピードを曲の表現に合わせて前後させています。(その時の気分にもよりますが)


7小節目は

alhm03.jpg


が一般的な運指ですが

alhm04.jpg


の様な運指の楽譜もありました。
伴奏を完全なアルペジオとしてみた場合や次の音へのポジションノの移動を考えれば合理的ですが、前後のアルペジオの形(完全なアルペジオになってない)からは、前者が良いようです、まぁ後は好みの問題でしょうけど・・・

9小節目の左手のポジションの移動は煩雑で、曲中でもっとも難しく感じられる箇所です。
一般的には

alhm05.jpg


ですが

イエペス氏編曲の楽譜の運指は
alhm06.jpg

となっていたと思います。
ポジションの移動が少なく効率的で、流れを持続でき音楽的にも良いようですが、ギターの場合、高音Bが2弦の12フレットになります。
このB音が僕のギターでは微妙に音がフラットするのと籠った音になってしまい、採用しませんでしたが、楽器性能の良いギターをお持ちで、指のストレッチが効く方にはお薦めします。

代替えとして1弦でB音を押さえる時に擬似的にセーハで押さえて次の10小節頭の5弦F音を押さえ易くしてみました。まぁそんな事しなくっても弾けてる人は弾けてますが・・・

alhm07.jpg





11小節目に32分音符の3連スラーが出てきます。
同様な表現が曲中に何度か出てきます。
トレモロのスピードが結構出ていますので、音の長さを、このとおり正確に表現するのはできませんが、

alhm08.jpg


のように5連の表現になってい無いのがポイントではないかと思います。
つまり3連で弾くと言うより装飾音的な音の味付けと考えスラーに入る音を幾分アクセントを強くしてちょうど演歌の「こぶし」のように歌わせるのですね。

楽譜中は殆どa-m-スラーとなっていますが、僕はmでアクセントを付けにくいと感じてa-i-スラーで弾いています。



続く



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2008年04月20日

迷曲彷徨-アストゥリアス(その3)

激しい前奏から一変して哀歌のごとき美しくも悲しいメロディーとなります。

哀歌といってもElegy(エレジー)というよりLamento(ラメント)か?、なにか嘆きの中に神秘をたたえているような不思議な雰囲気・・・

険しい山々の奥に佇む神秘な湖、湖面には薄ら霧が立ちこめ遠くは見えるが果ては定かではない・・・
・・・と、遠くから何やら妖精達の嘆く様な歌声が・・・

ちょっと妄想に彷徨してしまったようですが、

此の曲にはフラメンコ的な要素がある事には触れましたが、とくにフラメンコではハッキリしたリズムを持たず自由に弾かれる曲の一群をトーケ・リブロ等ということがあり、これらの曲の多くにはjondo(ホンド)或はgrande(グランデ)等と呼ばれる奥深い雰囲気が漂っています。

それはロマン派の感傷な雰囲気ともバロックの厳粛な静寂ともちがったスパニッシュ特有のあの感じです。


楽譜の此の部分にはとりわけrit accela tmpo等の速度コントロールを示す音楽記号やespressivo とかdolceか沢山記されていますね
大凡指示通りに弾けば、良いようですが、一流のギタリストでも違った感じで弾いている人もいますので音楽は一つの流れなのであまりキッチリ同じようにする必要も無いのではないかと思います。(曲によっては、ある程度守らないと妙な演奏になることもあります。)

僕の場合は、曲のメロディーをある程度口ずさめるくらいに何人かのギタリストの演奏を聞き込んで、ほとんど楽譜の音楽記号は見ませんでした。
それでリズムよりフレーズ優先を心がけて、弾く様にしました。

運指につていは幾つかの楽譜を参照しましたが、細部の運指を除いてほぼ同じでしたので、弾き易い事と音楽的効果を折衷して自分に取ってベストと感じるものをチョイスして採用しました。




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最初の部分(頭から63小節目)は、ユニゾンですが、発音のタイミングをすべて完全に一致させた方がいい感じです。
ギターでは、何故か一音目が重くなりがちで、ついアルペジオ風に僅かに低音と高音をずらして弾く傾向があります。
気持ちを込める時等意図してそのように弾く場合は、問題はないのでずが、常に無意識にそうなる時は要注意です。
あまりこれを多用すると、耳障りに聞こえることが、ありますし逆効果です。


キュッキュッは、ギターの宿命か?

低音弦は巻き弦を使用するので、キュキュという弦を擦る音が気になるので左指の弦を離す速度を速くしたりグリッサンドの様になるべく引きずらないようにしたり使用できる場合3弦を使う等の工夫をしてみましたが僅かな効果があっただけで根本的にはダメですね

指板潤滑剤とかありますが、クラシックギターには止めといた方がいいしアコースティクな音にはほとんど効果ないみたいです。

イエペス氏の録音ではほとんどキュキュ音がしないのはどんな方法を使っていのか不思議です。

どうにかならないか方法を研究中ですが、技術の進歩で4-6弦が巻き弦ではなく1-3弦みたいにツルツル弦にならんもんでしょうかねぇ

聞いている側の人にキュキュ音は気にならないか聞いてみたら、以外にも聞こえるけど、あんまり気にならないといっていたので取りあえずヨシとしておきましょう。

テクニカルハーモニックス(技巧的倍音)が幾つか出てきます。
アタック音を押さえて澄んだハーモニックスをだすには、出来るだけ指の接触面積を小さくした方が良いようです。
教則本などでは指を伸ばして指の腹で接触するように説明している場合がありますが、僕の場合は指の腹ではなく先端側面を使う様にして弦に当てる角度も工夫しています。

こんな感じ・・・
astr-15.jpg

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和音をカンパネラ効果で弾く部分や音を長く響かせる部分が多く見られます。

astr-16.jpg

楽譜とおりの音符のデュレーシヨンを保ち弦に指が触れて消音してしまわない様に注意して音の響きが美しく保たれる様に。
全体的に、音の間隙が出来ない様に注意して何時も音が響いている残響を活かしあまり消音を気にしていません(キッチリ消音しなければならない箇所はありますが)

特にカンパレラになっている部分(楽譜によってそうでない場合もありますが)は、音のバランスが難しいですね、開放弦は音が出易くつい大きくなりがちで、ハイポジションでは、音量が少なく音が詰まり気味になるので適当に同時に弾くと思った音になってない場合が有ります。
今回レコーディングしてみてバランスが悪い部分を幾つか発見しました。

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92小節からの単音ははすべてp指で弾いてみました。

astr-17.jpg

太く豊な音を出す様にP指を用いましたがフラメンコ的なプルガールでは強すぎるのでややセーブして・・・

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アルペジオの響きが少し顔を出します。
ここは全く同じ音でまったくちがう運指の楽譜がありました。

astr-19.jpg

astr-18.jpg


前者は2弦を指が跨がなくてはならないので弦をひっかけやすいですね、後者はポジションが飛ぶので流れが切れ易い・・・

どちかか迷いましたが響き的に良さげな前者を採用しました。

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最後にピチッカートのアルペジオが出てきます。

astr-20.jpg


ピッチカート効果は先にも出てきましたが、めったに出てきませんので特に取り上げてトレーニングする事がなかったので、此の機に身につけようとトレーニングしました。

掛かりすぎるとボトボトした音になったり効果の度合いのコントロールが難しいですね、ちょうどブリッジの中央上に掌右側面をつけるようにすると良いようですが、なかなかピチカートは微妙で少し位置がずれるだけで音に違いが出てきます。



まぁプラスに考えれば、それだけ変化の幅がだせると言う事ですね。
ここでは、やや効きが強い方が良いかなと思いました。

フレットの真上を押さえてピチカート効果を出しているギタリストもいます。
此の方法は右手の自由度が高くなるので素早い音の変化にも対応できますが、少しピチカートの掛かりが少ないようです。

最後はアルペジを加速しつつ消え入る様に ・・・
楽譜上ではアルペジオを繰り返す回数が決まっていますが、ぼくは気にせず雰囲気で波紋が次第に消えていく様に弾いてみました。

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2008年03月31日

迷曲彷徨-アストゥリアス(その2)

今月は仕事が続きブログをアップするのが、ノビノビになってしまい幾つかのネタの内一つをやっとまとめてUPました。

アストゥリアスの続き・・・




37小節からの一連のストレッチ付きのセーハとセーハのままでの指の細かな動きが続く部分・・・

此の曲で僕が最も難しく感じる部分です。

弾いてみてスムーズに指が動かなかったり高音のアルペジオの音が不鮮明になったりセーハした低音がビビッたりする場合は左指の独立性が、かなり要求されるので個別に独立性のトレーニングを積んだ方が良いと思います。

ここのコードのポジショニングには、楽譜によってあるいはギタリストによって大凡2タイプあるようです。

Aタイプ

astr-08.jpg



Bタイプ

astr-09.jpg


Aタイプで弾く人が多数でBタイプは少数派みたいです。
音の構成は似通っていますが、高低がちがうので、ユックリとストロークして弾くと、結構響きに違いが出てきます。
しかしダンッとすばやくストロークすると、ほとんど同じ様に聞こえ違いは微妙です。(よく聞くとやはり違いますが。)





どちらがどのタイプか? 或は違いがわかりますでしょうか?
どちらの響きが良いかは好みも有るかと思います。

セゴビア氏の古い録音の演奏の様に、全体を1オクターブ下げて弾いているものもありました。

astr-10.jpg

此の方法は、セゴビア氏のように比較的ユックリ柔らかく和音をアルペジオ的にストロークする場合は、結構合いますが、激しく弾く場合は、シックリこないようです。
セゴビア氏は、後年何故かAタイプの方法で弾く様になっています。


楽譜の中には1弦がC音になっているものもあります。
和声学の事は、よくわかりませんがやはりここはE音でないと感じか出ませんね。


メカニカルな面から考察するとAタイプは指のモーションが効率的ですが、ストレッチが苦しく、4弦のA音が出たり出なかったり・・・
ギタリストの中には6弦をE音の開放弦やまったく弾かない(セーハを外している)人もいるようです。

Bタイプはストレッチを効かさなくても楽にすべての音が出易いですが、セーハのポジショニングが大きく移動するので慌ただしく音のスムーズさを欠く事も有り・・・

一長一短やなぁ・・・

色々やり方があるのは編曲者もギタリストも悩んだちゅう事でしょうなぁー。

癖と工夫は紙一重

僕はどちらを採用か迷ってるのですが、自分でレコーディングしたものを聞いていて、ここはかなり激しくザザーンと弾いているのでAタイプの場合の4弦のA音が出てても出てなくてもほとんど分からないようですので取りあえず今の所Aタイプで弾いています。
そのうち上手くセーハの切り替えが出来るようだったらBタイプでもも良いか?と考えています(保留状態です)

しかしどちらにしても、ここの指のポジショニングは指の短い人には鬼門となる部分ではないかと思います。

僕の場合は、小指の先端で1弦E音を捕らえようとすると2弦のセーハ部分が浮いてF音がビリつく事が多く、正確に押さえようと力を入れたりポジションを微妙に変えたりするとスムーズさが阻害されて音の流れがもたついたりするんです。

それで小指セーハをヒントに押弦を工夫してみました。

ご存知の方も多いと思いますが、小指セーハとはバッハのプレリュード(BWV999)の15小節に出て来るような小指によるセーハで滅多におめにかかれません。
astr-13.jpg

つまり小指の側面も押弦の箇所として使用するのです。
するとビリツキも抑えられるし指の動きも比較的スムーズに運ぶようになるのです。



このような方法は工夫と見なすこともできますが、もしかするとギターの先生方からは悪癖として指摘されるかもしれません。

理想的には指は、緊張しつつも一定の余裕があり(リラックスできるところでは、十分休む)負担をかけないのが望ましいのです。

確かに小指の側面で押弦すると最初はとても痛く豆ができたり指の思わぬ ところに負荷が掛かるのは事実で余計な緊張が生まれる可能性があるのでお薦めできる方法ではないかもしれません。

つまりはマイナス要因を知った上での最後の切り札的マイテクなんです。

だから僕は、負担が掛かるのを前提に、(此の他にも小指は負荷の掛る一寸した工夫が幾つか有るので)トリルを1分間連続してするなど特にトレーニングをして強化するようにしています。

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右手のはここから44小節までp-i-aのアルペジオパターンが続きます。
a指はくたびれやすくコントロールを失いがちだからだと思いますが、このパターンが長時間続くと結構音色と強弱、音符間のデューションのパランスが崩れ易いようです。

p-i-mでも弾けるのは弾けますが、弦を一本跨ぐことになりますので、引っ掛けミスりやすい事も有りやはりp-i-aで行きます。


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53小節から58小節も左手が拘束された状態での細かな指の変化が要求される部分で難しいですね。

特に小指は独立性が、ある程度確立されていないと小指につられて他の指が動いて変な音が出たりビリツキが発生します。


54小節の6弦B音は、楽譜通りのディレーションはギターの構造上無理ですが、なるべく伸ばす為にはギリギリまで離すのを我慢する必要があるので指のポジショニングとフォームを少し工夫する必要があるかもしれません。

astr-14.jpg

僕は6弦B音人差し指をなるべく残し、素早く3弦D音を押弦する時、5弦4弦を引っ掛けないようにすると、どうしても跨ぐようになってスムーズに1人差し指が運べないので、できるだけ手のホフォームをそのまま保てる様に小セーハの様に指の腹で3弦D音を押弦する等の工夫をしています。(これは悪癖か?)




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59小節からの上昇する音階もギタリストによって色々と違うようです。
僕はシンプルにビチカートでポン、ポン、ポンとやっるのが、好みですが、原曲のピアノ譜と同様に16分音符刻みで弾いているギタリストも結構いますね。

astr-11.jpg

astr-12.jpg


先のセゴビア氏ですが、古い録音では、それとらとはちょっと違った音で弾いています。

続く

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2008年02月03日

迷曲彷徨-アストゥリアス(その1)

僕の中では既に伝説となった?曲に再挑戦する!!

一般レベル ★★★★☆

マイレベル
 右手テクニック ★★★☆☆
 左手テクニック ★★★☆☆
 左手ストレッチ・ポジショニング ★★★★☆
 テンポ・リズム ★★★☆☆
 体力・持久力 ★★★☆☆
 音楽的表現や解釈・メンタル面 ★★★☆☆

僕が最初に本格的なクラシックギターの演奏を聞いたのは、ナルシソ・イエペス氏の弾く「アルハンブラ宮殿の思いで」、「禁じられた遊びのロマンス」、そしてこの「アストウリアス」だったのは以前書きましたが此の曲を聞いたのが、僕が途中停滞しつつもギターを続けられた一つの要因であったと思います。
自分の弾いているギターと演奏している楽器が同じものだという驚き(信じられない!)と感動・・・

そのうち何時かは此の曲を弾いてみたいと思う様になり、何度か挑戦してみてはその都度、技術的にも「機が熟していない」という判断する結果となり今だ「弾けない曲」のリストに入ったままとなりいつの間にか僕の中では「伝説の曲ーレンエンダ」となってしまったのです。

それで再度、最近習慣になった僕のトレーニングスタイルで挑戦してみることにしました。(10年ぶりくらいにはなるかなぁ・・・)
すでに何回が試しているので問題となっている点、引っ掛かるところの洗い出しのは比較的簡単だったので今回はそれを克服するのがテーマです。

一口に弾けないといっても、何が難しいか、障害になっているかは、人それぞれ違うと思いますが、

此の曲を弾く為には基本的に

100前後の一定のテンポを維持して高速に
*p-i mのアルペジオ
*Pimの3連アルペジオ
*pmiの3連トレモロ

で弾ける事

*高フレット位置のセーハを維持したままの指の独立性
*幾つかのコードの押弦のセーハとストレッチ

が必要になるでしょう。


僕にとっては、これらがクリアーされていないと今の技術力ではまたしても断念する結果になり「弾けない曲」のリストに逆戻りとなって正に「伝説の曲」となってしまうわけです。

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先ずは取りあえず弾いてみる・・・


おお! 何とか行けそうではないですか!
ここ数年のトレーニングの結果が、出ているようです(実に長い道のりではありましたが・・・)

トレーニングに入る前に原曲のピアノバーションも聞き、今一度、数人のギタリストの演奏を聞いて曲の雰囲気を自分なりに再トレース、イメージしてみる・・・

これで準備万端です。いざ!!

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音色は如何に?

先ず出だしの音色ですが、色々なギタリストで様々に弾かれていますね

サウンドホールよりで幾分こもった音色で弾いてみる・・・

悪くはないですね、クラシック的な甘い音色ですが、遠達性が良く響きがあるギターには向いているかもしれませんが、ギターによってはガボーンとした「かぶった音色」になってしまう可能性もあるかも・・・(僕の今弾いているギターは幾らかガボーンぎみ)

ブリッジよりで、硬めの音色・・・

フラメンコ的で歯切れが出ますが、高音があまりキンキラ金属音的になると少し浮いてしまうので、高音は押さえ気味に弾いた方がいいかも・・・



テンポはユックリ派やハイスピード派?

ゆっくり弾くと、曲の表情をつけやすくなるようですが、タッチによっては、べたついて聞こえますね、
速く弾いた方がカッコ良くきこえますが、オーバーヒートして後の方で指がもつれたりコントロールを失う危険有り・・・



アルベニスの一連の曲はギター、特にフラメンコギターをモチーフにしている事はよく知られていますが、此の曲のモチーフはフラメンコのグラナイーナに見つける事が出来ます。
アルベニスがフラメンコにヒントを得たのか、フラメンコの方がグラナイーナに持ち込んだのかは、定かではありませんが明らかに共通の響きを持っています。

こうして聞いてみるとギタリストによって色々な解釈や表現があるようですね、僕は曲のイメージをほの暗い水面の揺らめきと勝手にイメージしているのですが、やや硬めの音で残響を活かし少し速めの演奏を試みたいと思います。

曲のテンポは110前後ですが、あまり初めから飛ばしすぎて途中の3連アルペジオやトレモロで極端なスビードダウンや乱れが起こらない様に・・・
とりあえず、同じテンポで3連アルペジオの部分と3連トレモロの部分を弾いてみて、限界よりチョイ手前のスピードで弾けるテンポをキープ。
限界の飽和点で弾いていたら、余裕がないのでミスッたり、緊張やその時の指のコンディションに左右されますし何より曲の表情がつけられませんので。



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出だしの2弦間アルペジオはフラメンコギター奏法で言うところのオルキーリャでフラメンコギターではp-i-p-i・・・で弾くのですが、僕が見た楽譜ではすべてp-i-p-m-p-i-p-m・・・というふうにimを使って交互に弾弦するようになっています。

astr-01.jpg


ギタリストの中にはiあるいはmだけで弾いている人もいるようですね、
しかし全く同じ音を求めるには同じ指で弾いた方が良いと思いますが、僕はやはりimを交互に使った方が良いと感じています。
それは単に指を同じ指を使うより疲れないという理由だけでなく、何か微妙に響きが違ってくるからです。
別な指を使うと弦を弾くポジションもタッチも当然違って来るので全く同じ音にはなりません、全く機械的に同じ音が続くよりこの微妙な揺らぎというか、ばらつきが合った方が、心地よく聞こえるのかもしれません。
その為p-i-p-m-p-i-p-m・・・となっているのかもしれませんね。

2弦B音とメロディーラインは、ハッキリと分けずに、ある程度曖昧にして「伝説」の神秘感を出してみます。

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9小節から16小節間は楽譜によって左指の運指が、かなり違うようです。
それは6弦B音をどう処理するか、によって違うのだと思いますが、明らかに楽譜上では付点2分となっているので一小節間音を持続しなければならないのですが、演奏の困難さからか、運指がそうなっていない楽譜もあり音符の自体の長さが8分音符で表記されているものさえありました。
astr-02.jpg

まあ所詮ギターは弾いたが最後すぐに音は減衰してしまうので、ほとんど問題にならないのかもしれませんが、ここでは少なくともボンと音が途切れてしまうのは避けたいものですね

演奏会などでプロのギタリストの弾き方を注意してみているとそれぞれ工夫しているようです。(楽譜通りとは限らない)
そこで、妥協しつつも最善の策を・・・ここら辺が編曲物の難しいところ・・・


astr-03.jpg

という運指が最も原曲の楽譜のディレーションを忠実に再現できますが、指がかなりバタつくのとD音が3弦となりますので、音色的に3弦を使いたく無い場合は適当ではありません、3弦はどうしてもハイポジションになると音の伸びが悪くなるのと音色的にも4弦に統一した方が良いかもしれません(あくまで個々のギターの音色性能によるので何ともいえませんが)

と言う事で取りあえず僕は「跨ごしハーフセーハ」を使って6弦B音を維持すると同時に運指を簡略化したいと思います。

跨ごしハーフセーハは弦高が高いクラギではあまり推奨されていないのか楽譜で示されている事は殆どないようですが、実際は使用しているギタリストが結構多いようです。

跨ごしハーフセーハは若干指の柔軟性と力を必要とし普通のセーハと違う部分に力が加わりますので指を痛めないわうに十分注意して、個別にトレーニングしたほうが良いと思います。



更に15小節と小節の6弦B音を原曲の楽譜みたいに(タイで結ばれている)2小節間維持するためには先ほどのバタつき運指でいくか・・・跨ごしハーフセーハと4指のストレチで行くか、はたまた妥協して1小節間のみ維持するか・・・

実際聞いてみると、僕のギターは此の方法でストレッチして4指で押弦すると時々共振雑音がするのと、1小節でほとんどエネルギーが減衰してしまいていて差がわからないようなので演奏のスムーズさを優先して1小節間のみ維持の妥協案で行きまーす。

***************

17小節へは演奏を寸分も途切れさせずに突入させなければなりませんので
一度に押さえられない場合、5弦E音を先ずキープして後のポジショニングは例の時間差押弦を使います。

3連アルペジオの高音部は、ハッキリとキラキラと弾くと前の暗い揺らめきから一転して恰も第2ギターが加わったかの様に音に厚みが出ますので、フラメンコギター奏法的な指のタッチでややキンキラ音で弾いてみました。
弦に対して角度を大きくとりますので慣れないと弦に指を引っ掛けてしまう危険性がありますが・・・

6弦解放弦のE音と5弦のE音を同時に弾弦する所は、力強く思い切って一気に4弦までアポヤンドで弾き下ろすようにします。
ここでもフラメンコギター奏法の親指ラスゲが、役立ちました。
astr-04.jpg

24小節の次の3連トレモロへの繋ぎ部分は調べた楽譜のほとんどは

astr-07.jpg

のように運指が示されていましたが、僕は演奏のスムーズさを考えて交クロス運指を使いました。

astr-05.jpg



このクロス運指はクラギではめったにお目にかかりませんが、フラギを弾く方はすぐにアレだなと分かるほどフラギではポピュラーな押弦法ですね。
若干指板の上からアプローチするようにすると、押さえやすいと思います。


***************

25小節からの3連トレモロに「間の手」のように入るコードのストロークの弾き方ですが、ギタリストによってかなり違いますね。

*アルペジオ風に幾分スローにダララーと弾く人
*ダンと一瞬に弾く人
*親指でストロークする人
*ラスゲアードセコのように親指以外の指をまとめてストロークする人
*フラギのラスゲアード風にバラしてジャララと弾く人・・・・

で僕はどうしょうかなぁー
フラギのラスゲで鳴らすと、何故か合わない・・・はじけ過ぎみたい・・・やっぱりクラギの曲だわなぁー
うーん迷いにまよって、今の所シンプルに「ダン」とラスゲアード風の「ジャララ」混合で行きます!!(途中で変えるかも)



フラメンコギターの場合このような弾き方はラスゲの中でも特にアルペジオ風ラスゲとでも言いましょうか大きなラスゲアードといった意味でグラネアードとか言ったりします。

フラメンコギター奏法のラスゲアードの例


グラネアードの例



コードのストローク音はボンっと切らさずに出来るだけ長く維持したいのでギリギリまで押弦を維持しますが、チットしたコツがあります。
リズムを乱さずに意識上でごく僅かに楽譜の音符のディレーションより伸ばす感じです。
ここは技巧的音楽的表現法ともいえる難しい部分ですなぁ

続く

posted by saintcat at 16:05| Comment(2) | 迷曲彷徨 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月06日

迷曲彷徨-Op29.-No.1「変ロ長調」---その3

フェルナド・ソル Op29.-No.1「変ロ長調」---その3

今回はOp29.-No.1「変ロ長調」の最終回で32小節から最後まで考察します。

ざっと見て前半よりは、幾分?楽ですが、何度かテイクを繰り返すうちに指がすぐに限界に近くなってきます。
指の先が赤くなったり凹んだり・・・
そんな時は、一旦休憩し2日ほど開け再開しましょう。
あまり頑張ると指に支障を来す場合がありますので・・・

限界--休憩--限界--休憩・・・・・これを繰り返すうち指が、なにがしかのエッセンスを汲み取ってくれるようで最初は4小節で参っていたものが8小節になり16小節になり32小節と言う風に限界が縮小していくようになります。

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後半最初の山は38-39小節ですね、ここは例によって4指と1指の隠れ運指を適用して乗りきります。
隠れ運指を使う事で押弦ミスは、減少すると思います。

Sor-OP26_1-07.jpg


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次は41-42小節のハイポジションのセーハです。ポジシニングのスタイルはB♭と同じでセーハしたままの指の組み替えです。ハイポジションでもフレットの間隔がせまいので逆にローポジションよりはやり易く感じます。
ここは今の所問題無し!

*************************

次の山は42小節から46小節にかけてのポジションの「瞬間移動」!?ですね。

ポジションがセーハのまま6フレットー1フレット間を行き来します。

Sor-OP26_1-08.jpg


こういう時はフレーズの切れ目を利用して、いくぶんrit.(減速)してポジションの移動をするとスムーズに繋げれるのですが、ここのメロディーの流れからは、その技を使うと、どうしても間延びして不自然に聞こえてしまい「瞬間移動」が避けられません。(フレージングが間違っているのか?)

ここで登場するのが、「意識の前方投影」?です。

前にリズムの先取りについて考察したことがあるのですが、その応用とみたいな感じです。
ちょっと言葉では説明し辛いのですが、鳴っている音、或は、鳴らしている音より一瞬先に意識を持っていき左指をそれに同調させる感覚です。

これは、何度もやって会得するしかないのですが、ポイントは腕の使い方と呼吸にもあるかと・・・

練習方法としては先ず6或は7フレットあたりでコードを押さえそのコードままなるべく速くリズムを先取りするかの様に指を微かに弦から浮かせ1フレットにサッと移動させます。
弦から指を少しでも浮かせないと音がグリッサンドしたり派手な摩擦音がします。

此の時口で「サッ」とか意識で「サッ」と等と言っても思ってもいけません、それだけで間隙ができてしまいます。
いきなり1フレットの位置にポンと現れたかの様に意識するんですね。

腕の動かし方は腕をリラックスさ僅かに肘を先行させて微かに腕全体のバネ(腕のスナップ?)を使ってビュっと移動させるのです。
腕に力が入り過ぎると途中で引っ掛かったりストップしたり行き過ぎたりしてしまいます。

*ギターの指板やネックに施す潤滑スプレーなるものがあるようですが、高価な楽器には使わない方が良いと思います。


やはり弦を擦る音が結構出てしまいますが、「間」ができるよりは、ましということで、しかとします。

次のムービの最初は分かり易いように、ゆっくりとチョット大げさにやっています。



出来る様になったら移動の途中でコードを入れ替えるようにします。

後はフレージングやアキュティレーションの聞かせ方で、なんとかするしか今の所思いつきません。

なんか質めんどくさい事になってしまいましたが、簡単に言えばノリを先行して掴み、指だけでなく体を使うことですね。

*************************

そして最後の山は51小節のコードのストレッチです。

ここで此の曲のストレッチは最好調、いや限界の極地に達するのです。

今まで、ここを譜面どうりに押さえようとして指がつったようになったり必ずビビたりしていましたが、ここ数年のストレッチのトレーニングがようやく効いて来たのか、ビビリなく押さえれるようになりました。

譜面によっては3指を4指にした次のような運指になっているものもありますが、僕はこの運指ではどうしても音の切れが起きてきになるのでので、極限ストレッチの方を採用しています。

Sor-OP26_1-10.jpg

前半が4指による押さえ直し法ですが、やっぱり音が切れて聞こえてしまいます。


そして最後の一押し、音がなるべく切れないように4指を隠れ運指でもっていきたいのですが、理想と現実は違い、疲労が蓄積して限界が来ている場合、指が引きつったようになってミスること多し・・・効率化が逆効果に・・・

Sor-OP26_1-07.jpg


安全策をとるならここで隠れ運指は使わないほうがいいですね。

最後エンデングでは、拷問のごとき、試練の数々等何も無かったかの様に波が引くごとく静かに終えます。


posted by saintcat at 18:15| Comment(0) | 迷曲彷徨 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月18日

迷曲彷徨 ソルOp29-No.1「変ロ長調」---その2

迷曲彷徨 ソルOp29-No.1「変ロ長調」---その2

今回は9小節から32小節までを考察します。

先ず9小節からリピート記号がある20小節までですが、技術的な考察点と努力目標が3つ程ありました。




休めのフォーム?

9小節から12小節までは左指を休ませるインターバル期間と考え出来るだけ楽に押さえれるポジションを探りました。

Sor-OP26_1-03.jpg


その結果9小節のコードは、やや不自然な効率的でないフォームになってしまい10小節目のコードを押さえる時に手首をやや回転しなければならなくなりましたが、変化の素早さは要求されないので、指に柔軟性が養われ楽に押さえられる様になるまでリラックスとインターバルの為には取りあえずそのポジションでいいかと・・・

次のコードへ効率性を考えたフォームでは指に負担が多くリラックスできない
op26_1_03.jpg

効率性は良く無いがリラックスして押さえられる
op26_1_04.jpg



セーハのビビリの原因を探そう!

一つ目の考察ポイントはは14小節の2拍目のコードのポジションからですね。

Sor-OP26_1-04.jpg


3フレットでセーハをしたまま指の組み替えが必要なパターンです。

以前は次の15小節の一拍目の最初のC音がどうしてもビビルので、ビビらないボジションへセーハをズラシて押さえ直していました。

ここをどう押さえるかは楽譜にはもちろん記載はありませんので、演奏者にゆだねられるわけですが、練習が目的の場合、自分の弱点、欠点を見つけ別法を考えるのも一つの道でしょうし、敢てその弱点を克服すべくトレーニングするのも一つの道だと考え今回はセーハを押さえ直さずにコードを組み替える方法を色々試してみました。


何故ビビルのかを改めて考えてみた所ポジショニングのフォーム自体は問題ないように見えるのでずが、2指のストレッチが、若干苦しく3弦C音の発音を確実にしょうと意識すると2指に過度な力が入り1指のセーハが緩んで(力は入っているのですが)微かにフレットから浮いてしまうのが原因なのが分かりました。

これも一種の指の独立性の問題だと考えられます。

取りあえず原因がわかりったので克服方法として

*1指と2指のストレッチを十分にする事
*セーハの押さえの意識化(どの弦をメインに押さえているか)
*一度に押弦せず指の押さえる時間差で対応してみる

をテーマに試行錯誤・・・

コード単体で押さえた場合、ほとんど問題ないので、もっと余裕をもって押さえれるれる様にストレッチ!
でもより指の柔軟性を高めるは、やや時間が要するので今後努力目標ということで・・・

前のコードから変化した時に5弦のC音部分を意識して押さえ次の3指、4指を押さえてから、ストレッチを意識して2指のC音を時間差で力をセーブして押さえるとセーハの「浮き」を抑えることができ確実に音が出るようになってきましたので取りあえずは此の方法で問題回避をすることにしました。




ネックの後ろの親指の位置も関係があることがありますので一応チェック
適切でないポジションで無理な力を入れていると筋がおかしくなることすらありますから・・・

指が短いと苦労が絶えないですなぁー



隠れ運指を探して使ってみよう!


次の考察ポイントは、18小節あたりからのセーハのままのコードの変化です。


先ほどの変化よりは、やりやすいですが、音楽の流れを途切らずにスムーズに演奏するにはコツが必要なようです。

セーハのポジショニングの方法も色々ありますが、ここでは4指を隠れ運指として使ってみようと思います。


Sor-OP26_1-05.jpg



*隠れ運指 次のポジショニングの為に押弦して既に備えたり、離さずにそのままにしておく、スライドさせて次のポジションニングに引き継ぐなどする方法。

此の場合隠れ運指を使うとと随分ポジショニングが正確になり、音を途切れさせずに繋ぐことが出来るようです。



隠れ運指は前後のコードと「鳴り」を消す必要がある場合があり、消音の為に若干浮かしておくなど逆に面倒な事もあります。


低音と高音のバランスを大切に

21小節からは26小節まで、アルペジオのパターンが変わります。アルペジオノパターンはスピードが遅いのでほとんど問題は無いと思います。

前の音楽の流れを受けて弾き始める必要がありますがmfになっていますので、比較的強く弾き出し、物語の次の展開を話し始める様な感じですね。

しかし今回録音のテイクを聞いていると必要以上に低音の効き過ぎが目立ってしまう部分がありました。

この曲のようにメロデーラインがアルペジオの流れ全体で表現される曲は、楽譜上mfになっているからといっていきなり低音を強く弾く等すると流れが「ドン」とそこで途切れたように聞こえてしまいますので、高音弦の音量とバランスをとって低音を弾く事が重要なようです。

特にcresc.molto(だんだん大きく)等の指示がある部分や21小節の弾き始めの低音ですね






後は技術的には特に問題は無いですが、考察ポイントが一つあります。


Sor-OP26_1-06.jpg


この楽譜上では24小節2拍目のセーハに備えて23小節の2拍目からセーハの指示がなされています、トレーニングとしては有効かと思うのですが、ここでは後半の持久力温存ということで敢てセーハは必要無いのではないかと考えますので、僕はセーハをしない事にしました。
自信のある方はそのままセーハでということで・・・

結構楽譜上ではそのようなセーハの運指があることがあります。
セーハは運指の簡略化、効率化に有効ではありますが、過剰に使うと時には有害となる事もありますので自分にとって何が必要か考慮して取捨選択する事も重要かと思います。

例えばトレーニングとして曲を弾く場合と、人前で演奏して聞かせる場合とでは、やはり異なる運指を使う必要があるかもしれません。
敢て難しい運指でミスる事などわざわざしなくても良いかといいと思うのです。


29小節から32小節は冒頭の繰り返しになります。


それにしてもこの練習曲はスルメのような曲ですねぇー

何度も弾くと指が疲れるが

弾く程に味が出る・・・

posted by saintcat at 17:38| Comment(0) | 迷曲彷徨 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年10月26日

迷曲彷徨 ソルOp29-No.1「変ロ長調」---その1

迷曲彷徨の記念すべき1回目としてフェルナンド・ソルのOp29-No.1「変ロ長調」をとりあげます。

クラギをやったことが無い人はヘーぇなんだそれ?と思うかもしれませんがクラシクギターの練習曲の一つですね。
クラギの練習曲としては結構ポピュラーで楽器屋さんの楽譜コーナでも簡単に手に入ると思いますしネットでもフリーの譜面を見つけ事が出来るはずです。

このコーナで取り上げる曲には、5段階の難易度レベルをつけてみます。
このレベル基準はあくまで僕が判断したもので根拠はありません。

一般レベル ★★☆☆☆

マイレベル
 右手テクニック ★☆☆☆☆
 左手テクニック ★★☆☆☆
 左手ストレッチ・ポジショニング ★★★☆☆
 テンポ・リズム ★☆☆☆☆
 体力・持久力 ★★★★☆
 音楽的表現や解釈・メンタル面 ★★☆☆☆


一般レベルとは、巷の教則本や曲集で取り扱われていた難易度の平均値のようなものです。

マイレベルとは僕が感じた主観的レベルです。
 右手テクニックは、速弾き、特殊なタイプのアルペジオ、など右手の運動能力に関するレベル
 左手のテクニックは、スラー等の技術やハイポションでの高速な指の押弦などのレベル
 左手ストレッチ・ポジショニングは押さえ辛いコードや音が途切れ易い離れたポジショニングが連続するレベル
 テンポ・リズムは非常に速い速度、逆に非常に遅くリズムが狂いがちにかる、あるいはシンコペーションなどの特殊なリズムが連続するレベル
 体力・持久力は曲の長さや指が疲れるレベル
 音楽的表現や解釈・メンタル面は美しく弾くためのメンタルな面のレベル
 


拷問のごとき曲!? されど得る物も多し!!

この練習曲は普通中級の初期レベルにランクされているようですが、まったく侮れません、"場合によっては"難曲のリストに加えられる可能性もあります。

技巧的に見るとコードを掴んで変化させながらアルペジオで弾く単純なもので、弾いているところを見てもさして難しそうにはみえずむしろ簡単にさえ見えます。

"場合によっては"とは手の小さい人や女性の場合です。
最初にB♭のコードに始まり最後までセーハとストレッチが連続するので手の小さい人や女性には拷問のごとき曲なのです。
日本人の標準的の手の大きさの男性でも此の曲を最後まで音が途切れずビビリ無しに完全に弾く事はかなり困難だと言えます。
ビギナーではなおさらでしょう。

これはギターの形の歴史的経緯もあるようでソルが現役でバリバリ弾いていた18-19世紀頃のギターは形が現在より一回り小さく弦長が標準で64-63センチで比較的押弦し易かった事も影響していると思われます。

大体フラット系の曲は♭の数が増えるに従って解放弦が使えなくなり苦しい運指になりますが、此の曲のように極めて美しい曲も少なく有りません、僕の様な練習曲嫌いでもついついレパートリーに加えたくなるのですなぁー

先生について習っている場合嫌がおうでも与えられた曲は練習しなければなりませんのでそこでしっかり練習した人はこの手の曲を難なく弾けるようです。
しかし一人で独習している場合は、やりにくい曲、苦手な曲は後回しか避けて通りがちですね。
だからクラギでは初めのうちは速弾きなんて後回しでも此の手の地味でありながら重要な曲をこなせるのが大切なのではないかと考えます。
初級から中級にかけて順調に上達するかどうかの分かれ道はどうもこのあたりにありそうです。

恐らくマエストロ・ソルもその後に続くクラシックギターの金字塔とも言える作品群を弾く為に数多のこのような練習曲を書いたのに違い有りません。それらの名曲、難曲を弾けるのはこれらの練習曲を弾きぬいた者ののみに与えられる栄誉であると言わんばかりです。
まさにクラシックたる所以です、他のジャンルのギターを弾いている方も是非挑戦してみて下さい。此の曲を練習することできっと何か得られるものがあるはずです。

練習曲の目的とは

練習用の曲と言うからには練習する目的があるはずです、一つの奏法や幾つかの技術をマスターすべく書かれたもの、音楽的な要素を身につける為に書かれたもの、あるいはその二つを同時に身につける為のもの
その他目的が明確でなく単に練習曲と名前がついているものもあり中には演奏会用練習曲といった「ハテ?」と思う様な名前の曲もありますね。

此の練習曲は言わずもがな左指のセーハとストレッチの為のものですが、音楽的な美しさも兼ね備えた名曲にランクインできる曲ではないかと思います。
息切れしながら弾いていたのでは抒情的に美しく弾く事はできません、だから余裕をもって弾く事が一層難しいのです。

このようなタイプの練習曲を弾くための練習?、早道というのはありません、確かに的を絞ったピンポイントのトレーニングでいつの間にか弾けるようになる曲もありますが、この手の曲はそのような事はまったく起こりえません、とにかく日々の積み重ねでしか弾けない曲の一つです。



いざ・・・

Sor-OP26_1-01.jpg




先ず弾き始めのB♭コードですが、これが押さえられなけば話になりませんので、もし押さえられない方は、セーハの基本に戻って精進を・・・

よく見ると1弦のF音と5弦のB音を出せば良いのですから、人差し指のその部分を意識して弾くとビビリ無しに弾けます。

次に続く2小節目の押さえはストレッチです。
指の短い人には苦しい形ですね

前の音から途切れなく弾こうとして焦って一気に押さえがちですが、曲のテンポが遅いので慌てず2指(中指)を離さずキープしつつ他の指は一旦僅かに浮かせて次ので出しの音のD音の3指、C音の4指の順に押さえます。1指は5弦からずらして小セーハの形のままで1弦部分のみキッチリ音が出る様に意識します。

慣れてくれば一斉にうごかせますが、バラバラでも音の流れが途切れないならばいいのです。

1指(人差し指)は楽譜上ではセーハになっていないかもしれませんが、次の小節で再びB♭コードに戻るのでロスを少なくするためにセーハの型を残しておく方が良いでしょう。

このように難しいポジョニングが続く場合は、音の間隙が出来ないように先ず先頭の音ポジョニングを確実にしておいて時間差で残りの指のポジョンニングをするのがコツです。もちろん音を時切れさせずに一気に押さええられれば、それにこした事はありませんが・・・





3小節目で元のB♭コードに戻します。
此の時も同じく2指をそのまま離さずキープしつつその他の指を僅かに浮かして押さえ直します。

ストレッチして戻すまでのポジションの中心はキーブし続ける2指(中指)にあると思われます。
此の指を離してしまってもいいのですが、離すと更にポジショニングが困難になるので離さない方がいいとわかるでしょう。

曲のテンポが遅いのが、かえってボーディーブローの様に効いてきますが、恐らく始めは必要の以上力で指を指板に押しつけているからかもしれません。コツが分かれば押さえる力はあまり必要ではないことがわかってくるはずです。
余計な力が入っていると、とても最後まで弾き通せないとおもいます。

次にコードが一変し一旦すべての指を離す必要がありますが、次の6弦のソ音を弾く為に3指を先ず押弦あとの指をそれに続かせると良いでしょう。
もしストレッチに余裕ががあるなら次の様に運指を変えても良いかかもしれません。
こうすると押さえ直しが減るので、ミスや音の遅延の可能性が減ります。
例)
Sor-OP26_1-02.jpg

練習曲の場合ある意図をもって運指を設定している場合があるので、適当に運指を変えないほうが良い場合があります。運指を変えた結果練習曲の意味が薄れてしまうことすらあります。

しかし楽曲一般としてみた場合より自分に合った運指スムーズな運指、音色的に優れた運指もありえます。
例えば此の曲のイエペス氏編の楽譜をもっているのですが、オリジナル(どれがオリジナルかは分かりませんが)とは運指がかなり違う部分がありますが、自分にとって弾き易い部分とそうでない部分がありますしフラット系の曲は運指もある程度制限されますが・・・・

4小節目はセーハのもう一つの雄?Fコードです。
ここでもう指がだるくなったり限界が来ている人がいるかもしれませんが「力の入れ過ぎでは無いか?」をチェックしてみて下さい。

5小節目ではこれでもかと言わんばかりにセーハの連続です。
ポジショニングは飛びますが、まず4指を押弦してキープしておき次のタイミングでセーハを確実にする様にすると良いでしょう。

または6小節目の終わりで一つのフレーズと解釈して幾分スピードを落として5小節目に繋げるようにしても構わないと思います。

このポジョニングはセーハとストレッチが合体した十字架(磔)のようですが、幾分左肘を絞って上からアプローチする意識を持つと幾分楽に押さえれます。

6小節目でセーハから解放されますが、効率性からはセーハの型を保ったまま7小節目のセーハまでもっていたほうが、良いかもしれません。
慣れればそちらの方が疲れなくなります。

7小節目の一拍目の3指を4弦からあまり離さず弦上を滑らせるようにして次のポジションに移行します。

2泊目のセーハはまたまたストレッチとの合わせ技ですが、4指が1弦F音に接触してどうしてもビビル人がいるかもしれません。
その場合小指の「第一関節曲げ」が有効かもしれません。
*「第一関節曲げ」については以前のブログを参照して下さい。





8小節目で元のB♭コードに戻ってきます。

このようなポジョニングの移動では出来るだけでコード間で押さえている指が共通している場合は離さずにスライドするようにし頭の音のタイミングが遅れないように真っ先にキープする事がコツです。
その他にも言葉で表わせないような経験則がありますが思いついたら書き足そうと思います。


持久力勝負!

ここまで弾ければ後は持久力次第ともいえます。

コードはどうにか押さえ切れる人は最後まで技術的にはポジショニングは大丈夫だと思いますが、メチャクチャ指が疲れたり、乳酸が蓄積して押さえるのさえ困難になる人は、押さえ方やフォーム、アプローチの角度を再検討すべきでだと思います。見方を変えれば、ここが上達のポイントかも・・・・

右手に関して

右指の方はテンポが遅いので左指にくらべればとても楽ですね、天国と地獄といたところでしょうか?

2/4拍子の低音部が親指で弾かれる部分は隠れた3連符のアーキュティレーション有りますが6連譜の流れが基本です。

*今回、初めて知人から借りていたMTRでレコーディングしてみました。
僕の仕事部屋には、PCや冷蔵庫などノイズを発生するものばかりで、おまけに近くに飛行場までありレコーディングには最悪の環境です。

レコーディングしていたら雨までザーッと降って来て暫し中断。

ノイズが乗らないようにしたりノイズリダクションをかましたり・・・あれこれ試行錯誤しながらギターを何度もテイクを繰り返していたら、「拷問曲」の影響がじわじわ効いてきました。
手、手がだるい、指が痛い・・・・ふらふら

でもレコーディングの勉強にはなりましたけどねわーい(嬉しい顔)

続く
posted by saintcat at 18:34| Comment(0) | 迷曲彷徨 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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