2009年10月25日

気分はフラ-タンゴスでノッていこう(2)

ここからは基本のコンパスをラスゲでコンパスを刻みます。




Tangos_01.jpg

10小節2拍裏からのラスゲですが、勢いよく突入する感じで入るとコントラストが付いて良いみたいです。
このラスゲのパターンは曲中で頻繁に顔を出します、譜面では2つのパターンを引き分けるようになっていますが、譜面どうり厳密に引き分けるか、曲の流れで適時引き分けてもいいでしよう。

一つは32分音符でch・a・m・i・i

もう一つは16分音符の3連でa・m・i・i
こちらの方が32分音符よりハッキリ分離して聞こえます。

何れも最後のiはアップストロークで次の拍に乗せます。

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2つのラスゲを弾き分けよう!

以前にも書きましたが大きく分けてダウン・ストロークには2つの方法があるわけですが、これらの方法を取りあえずデコピン式、ブラッシュ式と呼ぶ事にしましょう。

まずデコピン式ですが、弾く指を親指に軽く引っ掛けてハジクようにストロークします。しかしデコピンをそのまま連想してしまいますと力を込めてビシッとやるように感じてしまいますがメッタヤタに強く弾くわけではなく、強さより弦に爪(指)が当たる角度と加速度が重要で、それを音に反映させます。
弦に指が当たる角度が立っている為硬いダンと言う音がし指がハジかれる角度がやや弦から離れる方向になる為低音弦の音が強調される傾向になります。

Tangos_02.jpg








高音弦の方まで音を出したい場合は親指をストレッチして高音弦側へフォームをシフトさせたりする事も有ります。


殆どの場合小指は引っ掛けにくいので使用せずa、m、iでラスゲし特にラスゲの音を分離させより鮮明にしたい時等に使用されることが多い様です。



ブラッシュ式は指を親指に引っ掛けずどちらかと言うと弦をやや押し出してハジき撫でるように弾きます。
デコピン式より爪を弦に対して寝かせ気味にストロークします。
指が弦に接触している時間がデコピン式より長くなりややジャラーンという音になります。
引っ掛ける事によるバネ力を使えないので、ハジクのに手の甲の筋肉を必要とするので苦手な人もいる様ですが、ピカードを弾く時の筋肉も養えます。



この2つが代表的ですが、実際はその他親指の根元の膨らみに少し引っ掛けたりデコピン式とブラッシュ式の中間になったりもします。
音的にはデコピン式とブラシュ式を合わせた様な響きになります。

有名ところのギタリストを見てみますと色々なやり方(個性や癖を含めて)があるようですね、ホセ・タナカ氏もラスゲの仕方を、パロや地域、時代(流行)によるスタイルによって引き分ける事を提唱されています。

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ぇーと話を元に戻しまして
最初の10小節目のラスゲですけど、もとの楽譜では32分音符になっていましたが勢い良くハッキリ音を出したいので16分音符3連のデコピン式でいきましょう。
1弦の音の変化を強調したいので親指は5弦に置き3拍のアップストロークを幾分アクセントして明確にします。
次のダウンもアクセントしますが後のラスゲは抑えめに余韻のように弾きます。

11-12-13小節は1拍目の裏拍と4拍目のダウンをアクセントします。

14小節は2拍目裏拍のラスゲは譜面では32分音符となってますが16分音符3連でも良いと思います。
32分音符ので弾く時はブラッシュ式で16分音符3連で弾く時はデコピン式と言う様に弾き分けても良いかもしれません。
何れも3拍目をアクセントしその後のアップのラスゲは控えめに弾きます。

15小節は、タンゴスに最も典型的な頭休符の裏拍アップストロークのパターンです。
ここをiのアップ・ダウンだけでラスゲする方法もありですがiaの方がiだけで弾くよりリズムを鮮明に出し易いと思います。
iaの組み合わせは、初めのうちは結構難しいですが、ゆっくりと特にaを低音弦へ十分引き上げて弾く事により弾ける様になると思います。
4拍めのダウンをアクセントしその返しのアップは、ゴーストノート的に軽く1-2弦を引っ掛けます。



このようにアクセントでコントラストを付ける事で次第にタンゴスらしくなっていきます。
逆にただ激しくカッばすだけでは、微妙なニュアンスといいますかソニケテがなかなかでてきません。

特に14-15小節のコンパス・パターンは繰り返し表れてタンゴス全体のノリを底流でささえますので、念入りにトレーニングするといいでしよう。

20小節目の3連ラスゲはデコピン式でやや強調して次の第2ファルセータに繋げます。

この第一ファルセータをフラメンコのノリが自然に出て来るまで弾き込こんでみましょう。
此の後ファルセータが色々変化した形で表れますが、基本は殆ど同じで、コードもいたってシンプルですので、ここまでがある程度できれば、あとは楽かも・・・と楽観していますがどうでしょう?

つづく
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2009年10月16日

気分はフラ-タンゴスでノッていこう!(1)

久しぶりのフラメンコギターネタになります。

今回からタンゴスをネタに、ラスゲアードやリズムの取り方とか基本的な事を復習したいと思います。
お題は、ネットで見つけたタンゴスのタブ譜にします。
このTab譜は全く右指の運指やラスゲの指使いが描いていないので、そこらへんも逆に研究材料になりますね。
(同譜面でTangos de Paco penaとなっているものがあったが音源を見つけられず)

曲調からスタンダードなタンゴスでどちらかというとトラディショナルな曲に属すようですが、そんなに古くは無い様な気もします。
イントロから第10ファルセータ迄あってちょっと長いですが、頑張ってやってみましょう。

今回の第一のテーマは、ソニケテです。
つまりノリとかグルーブ感のトレーニングに重点を置いてみたいと思います。

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ソロ・コンパスを用意しょう

フラメンコのリズムを習得するには、とにかくカンテとかバイレの伴奏をすると良いと言われていますが、それが何時でも出来る環境がある方は少ないと思いますので(僕もそうです)
先ず、タンゴスのソロ・コンパスの音源を用意しましょう。
手っ取り早く本格的なソロ・コンパスの音源が欲しい人はインターネットショップからでもCDが入できます。

*ホセ・タナカ氏のブログからテンポごと別々に購入できます。
現在ブレリアスとタンゴスのソロ・コンパスがアップされています。

パルマに自信がある方は自分で録音したものでもいいでしょうし知り合いに出来る方がいるようだったら打ってもらっても良いでしょう。
DAWを触れる方ならMidiでパーカッションを打ち込んでも良いでしょう。
メトロノームでも良いと思いますが、カチッとしすぎて揺らぎと言いますか、微妙なニュアンスが無いので出来ればソロ・コンパスが良いと思います。

僕はパルマに関しては、セコとソルドや裏打ちがある程度の基本的な事しか知らないので、打ち易いテンポで打ってPCに収録しDAWで目的のテンポに合わせて切り貼りしたり音量を調整したり、チョットずらして重ねて数人で打っている様にしたものを数小節作ってルーピングさせています。
ストレッチしてテンポに合わせると、どうしてもパルマの音が変になるので切り貼りが良いと思います。
今回のタンゴスの基本パルマは、ズン チャチャズン チャで簡単なものを採用しましたが、Midiのパーカッション等と組み合わせると結構複雑な物も作れます。
ソロ・コンパス制作方法に関してはまた別の機会に考察しましょう。

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イントロ

先ずはイントロ(第一ファルセータ)ですが、3連のピカードで入るよくあるタイプですが
此の曲で一番難しそうな所が一番最初に来たみたいですねふらふら
速いので途中16分音符のピカードがちょっと難しいですが短いのでなんとかなりそうです。
ピカードの運指は僕の弾き方に合う様にしていますが、逆ポジション(逆指)とかの関係で合わないところは適当に変えて下さい。

テンポは140-150くらい
カポは1か2フレット



Tangos_intro.jpg


まずソロ・コンパスを聞いて足踏みでリズムを刻み体でノリの感覚を掴みます。
ラスゲの基本コンパスは比較的ノリを掴み易いですが、このイントロの3連とかはリズムが崩れ易いのでアクセントの位置に留意してそこをポイントにします。

以前タンゴスのリズムについて考察しましたが、ザットとおさらいすると、4拍目にアクセントがくるのが基本で特に最近のは、4拍目がかなり意識されたノリになっているようです。
しかしブレリア同様アクセント位置は、固定されているわけではなく、メロディー主導で別な位置にアクセントが来ることかがあるのが普通です。
特に1拍目、3拍目がアクセントになったり1拍目が休符になることも多いですね。
要は固定的に考えるより重要なのはソニケテだと思います。

このイントロ部分は1拍目と3拍目にアクセントをもってきてそこをポイントに合わせるといいみたいです。

1小節目の最初のコードは、pimaでアルペジオ風に弾く手もありますが、pでダウン・ラスゲにしてみました。

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トレーニングのテンポに関して

最初から3連や16分音符を歯切れ良く正確に弾くのは困難ですので最初は100ぐらいで、十分トレーニングするのが良いと思います。



指のトレーニングとかはグッとテンポを落としてトレーニングすると効果がある場合がありますがリズム感のトレーニングでは、ゆっくりトレーニングするのも、ある程度限界があるようで、あまり遅くしすぎるとノリの感覚がわかりにくくなるようです。
トレーニングの時のテンポは目的によって変える必要もあるのですね。

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5小節目からの3連は特に音がジグザクに上下するので感覚的に弾ける様に十分トレーニングが必要です。
特に一拍目は8分音符と16分音符のリズムになっていますので3連符との引き分けをハッキリする必要がありますが、それで逆にリズムを崩す事があるので注意します。

8小節目の上昇する16分音符のピカードは、結構速いのでツッかかる場合はスラーをかましても良いかと思います。
2拍子目の裏拍から入ってるのに注意して一気に上昇しますが、ノリが崩れない様にすのには3拍と4拍の頭の音に留意すると良いでしょう。
9小節目も続いて16分音符のスラーで一気に下降しますが、拍の頭に留意してリズムを外さないように注意します。

(今回は、全体を通してコンパス感を養う事、シンクロする事をテーマにするので、興にノってテキトーにアクセサレートとかしません)

つづく
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2009年05月28日

気分はフラ-もう一つのフラメンコ(2)

もう一つのフラメンコのつづきです。

ピカードによる細かく上下行するスケール

上下降する長いスケールでピカードをする場合が多く、譜面を見ただけでクラクラしそうですが、その曲の調子のスケールとバリェーションのパーターンをトレーニングしていると比較的音取りがラクになることがあります。
特にトラディショナルなものは、一定のパータンが繰り返し現れるのが見て取れるのでスケールトレーニングは有効な手段といえます。

例えば次の様なグラナイーナでの典型的なスケールパターンみたいに・・・

libre06.jpg




この基本パターンから次の様に色々バリェーションができます。

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僕はスーケールが短いスパンだと弾けるけど長くなると「かんでしまう」ふらふら(芸人がしゃべりで咬むのに似ているのでこう呼んでいます)場合が多く、人それぞれ原因があるとは思いますが、左指の独立性に持久力が無いのが最も大きな原因だったようで、比較的長いスケールを一定の速さで弾くトレーニングを積む事でかなり改善されました。

殆どはこのようなスケールパターンを基に音に変化をつけているケースが多いので、基本のパターンを身につけていると音符が羅列した一見取っ付きにくいピカードも「オッこれはあのパターンを基にしているな」と初見が効いてきます。

次に僕がトレーニングしていたタランタのスケールのトレーニングの幾つかを紹介しておきます。
先ずタランタのスケールの基本パターンを習得・・・

libre08.jpg



速く弾くのが主な目的ではなく運指のパターンに慣れるのが目的です。
ピカードを素早く行うには、また違ったトレーニングが必要ですが、(以前の速弾きに関するブルグ等)基本的な指の動きが体得できていれば、慣れるにしたがってそのまま素早く弾ける様になるようです。

ジグザクで上昇、下降---比較的よくでてくるパターンです。

libre09.jpg




ハイポジションだけで---これもよく出て来る・・・

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ハイポジションはフレットの間隔が狭いので左指がラクかと思ったら逆で弦高が高くなるので指がバタついて引っ掛けたりしやすいですね、
バタつきを抑える事でかなり安定するようです。



このようなスケールを使ったトレーニングパターンは工夫することで色々作れます。
参考に・・・

例えば高音に移動するときに開放弦を使って一跨ぎ!
赤丸の解放弦を介することで運指の効率化を計る

libre12.jpg

とか
指をスライドして高音に移動とかですね。
スライドのタイミングとスライドのさせ方に留意・・・

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アルペジオとスケールが合体?

ピカードとは異なる音色で細かな上下行するスケールパターンで音の重なりの響きをだす独特な奏法でアルペジのようなアルアイレの指使いでスケールを弾くテクです。

libre15.jpg



スロー


これは右指の逆ポジション(逆指)の克服と独立性がかなり高くなっていないと、難しいテクなのですが、たまに出てくるのでリブロ系が弾きたい方はこのようなテクも少しづつでもトレーニングしておいた方がいいかもしれません。

なるべく鳴っている音を消音しないようにするためアルアイレで弾くことがポイントで、このようなパターンは、imだけではなくa指を使う方が効率的みたいです。

そこで問題のa指の独立性のレベルですがa指の使用頻度は3度に一度の頻度なので、特別素早く動かす必要はないのですが、ある程度独立してコントロールできていないとタイミングの崩れ、他の弦への引っ掛け等のミスが起きます。

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装飾的トレモロ

ラスゲの前に装飾的にトレモロを弾くテク
リブレ系だけではなくコンパス系でも出て来るどちらかと言うと一般的テクですが、連続させるのはリブレ系で多いですね。
amiの3連の場合も有りますが、ほとんどがiamiの4連です。
トレモロとpのダウンストロークの間に間隙が出来ない様に一気に弾く事が要求されます。

タランタのコードで・・・
libre05.jpg





これと似た装飾的なアルペジオパターンやラスゲパターンもありますが、考え方は同じだと思います。

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楽譜では上記の様に表わされる事が多いですが、実際はの次のように前の裏拍あるいは一瞬前から弾かれストロークで拍がマッチングするように弾くのが普通です。

libre20.jpg



必ずしも正確にそうなっているというより、ノリ優先の感覚的なものです。
例えば次ぎの例では1小節の2拍からの装飾音は前の拍に食い込んでストロークでタイミングを合わせますが、4小節目のストロークの装飾ラスゲは前の拍の6連アルペジオで詰まってしまっているので装飾音の出だしが拍の頭になります。
しかしここのストーロクのアクセントが重要な場合前の拍が圧縮されたようになってストロークが拍に合わせられると言った感じですね。

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カンパネラ効果を活かしたオルキーリャ(Pとiによるアルペジオ)

高音開放弦と低音ハイポジションのメロディーとを響かせるテクです。
これもどちらかと言うとフラギの一般的なテクですが、ポイントは高音の開放弦を消音しないように左指を立てて押弦することと、弦高が高くなる事よって起こる、押弦、離弦の切れの悪さによる、音のもたつきを克服することですね。

グラナイーナでよく出て来るパターンで・・・

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コントロールされたトレモロ

5連トレモロが安定して弾けるだけでなく十分にコントロールするのは、結構年期がいるもので指の感覚が鍛われるのには時間と汗が必要です。
リブロ系の曲はテンポが大きく揺れるので自由にトレモロの速度を加速減速でき、それに伴った音のコントロールも必要になってきます。
さらにトレモロ内での音の変化に対処できることも必要です。

僕は5連トレモロは初期の頃から(以前のブログで5連トレモロを考察しているのでそちらを参照してみてください)取り組んでいたので他のテクと比べると難しい運指じゃ無い場合は割とすんなり入れました。

タランタではこんな感じ・・・

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コントロールされたアルペジオ

ソレアとかアレグリアスとかのアルペジオで旋律を出す場合、低音側が旋律のパターンが多いですがリブレ系では高音側が旋律になるパターンが多いようです。

その場合旋律を弾く指(主にa指)をアポヤンドしてメロデーを浮き立たせます。
このテクをトレーニングするにはクラギのアルペジオの練習曲とかが結構効果があります、これについては、またの機会に紹介したいと思います。
こちらもクラギをやっていたおかげで難しい運指でなければ、ある程度対処できるみたい・・・

同様にタランタでの感じは・・・

libre22.jpg




何れもメロディーラインを鮮明に出す事が要求されるので、先ずはメロディーをよく把握することが重要でしょう。

上記のトレモロとアルペシオ2つのメロディーラインは次単純なスケールを基にしたものです。

libre21.jpg




大体の弾き方は理解できてきたので、そろそろ曲に挑戦できそう!わーい(嬉しい顔)。(今手頃な曲を選曲中です。)
posted by saintcat at 22:03| Comment(2) | 気分はフラメンコ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

気分はフラ-もう一つのフラメンコ(1)

ブレリアス、タンゴス等のトーケ・ア・コンパスと呼ばれるリズミカルなパロとは対照的な、トーケ・ア・リブレと呼ばれる、はっきりとしたリズムを持たず自由に弾かれるパロの一群があります。
ファンタンゴス系の曲に多いのですが、ほの暗い哀愁のタランタ(リズミカルなものはタラント)、スパニッシュ的な叙情漂うグラナイーナ、いぶし銀のような渋さでが玄人好みのロンデーニャ等が代表的ですね。
グラナイーナ、マラゲーニャなど一つの曲のなかに比較的自由に弾かれる部分とリズミカリな部分がはっきり分かれている者も有ります。

自由ってどれくらい・・・

この「自由に」と言うのが、なかなかくせ者で、単調な繰り返しが多いものや、芯の無いメランコリックなだけの「・・・?」と思ってしまう曲もありますが、パコのReflej de Luna、Fuente y Caudal ビセンテのMorente、Callejon de la Luna等の名曲も多くあります。
是非レパートリーに取り入れたいと思うのですが、如何せん情報量が少ない上に有名所の名曲は、メチャ難しいときています。(中度の難易度のものが殆ど無い!)

自由といっても程度があって、まだ拍子は残っている軽めの自由度で、3/4とか4/4とかの節が有るもの、非常に自由でまったく拍子がない・・・といった感じなのです。
そもそも楽譜上の音符は絶対的な音の長さを表わす記号ではないのですが、ここまでくると相対的でもなくなってきて同じ譜面上であっても8音符、16分音符、32音符の区別は感覚的になり、8分音符だから遅く弾く16分音符だから速く弾く程度で、連符もひとまとまりのグループあるいはビームを連結した程度の意味になってくるのですね。


テクニック的には、ラスゲは、殆ど使われず、リズムをとるより衝撃、焦燥などの気分を表現しているかのような使用のされ方が多いですね。
全体的にはどちらかというとクラシックギター的なテクニックが多く美しい音の出し方も要求されます。
コントロールされたアルペジオ、正確なピカード、安定したトレモロが求められることが多く、やはり中級、上級の曲が多い所以です。
特に自由度が高いタランタ、グラナイーナは楽譜をみても16分音符や32分音符がダラーと書かれていて運指も書かれていないと一層難しく手強そうに感じます。


先ほど書いたようにアルペジオ、ピカード、トレモロがある程度、自由にコントロールできるレベルになっていなければならないのは、遺憾ともしがたい事実でして、これらは曲の中で習得するよりメカニカルな飽くなきトレーニングで身につけるしか無いと思います。
これらのテクはトーケ・ア・リブレ特有のものと言うわけでは無く頻度の差こそあれ他のパロ(トーケ・ア・コンパス)でも見られるので、リブレ系の曲を殆ど弾かない方でも、トレーニングの一つとしてやっておくのも無駄ではないと思います。
先ずは、この手の曲を何回も聞いて雰囲気を掴む事から始めるのが良いとのですが、弾きたいなぁーとCDを聞くだけで指をくわえて、楽譜を眺めていても始まらないし、どこから手を付けて良いやら迷いますが、"無節操達人指向門"の僕としては、とりあえずよく出て来る弾けそうなパターンを抽出してコツコツと・・・

*すべてカポ2で弾いています。
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折り返しアルペジオ

タランタやグラナイーナで多用されるテクでpima-a-----を使用して波が折り返しては寄せるような、音のウェーブを作るテクです。
a指は、高音弦から低音弦に掻き揚げるように引き上げますが、m、i指が使われることもあるようです。


最初は指の動きを安定させるためpimaを弦上にセットしてからアルペジオを弾き始めますが、鳴っている音は消音させず、洞窟の中で音か同士が響き合っているようにするためは、安定して弾け出したら指が弦に触れるのは、弾く瞬間だけにする必要があるようです。

コードを変えながら連続してやってみます。
(タランタに特徴的なコード進行で)
libre01.jpg



指を立てて時に強く、あるいは柔らかく囁く様に撫でる様に自由にアイレを表現・・・

その他4-8連アルペジオを連続して鳴らして響かせるテクも多く見られます。


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連続するレガート(スラー)

地獄のトリルトレーニングのようなハンマーオン、ブルオフの連続です。
単純にレガートを繰り返すだけならそんなに難しくないのですが、一定のコードを掴んだまま長時間、レガートを安定して引き続けるのは結構しんどい・・・
こうなるとスラーをするというより左指で弦を弾いている感じですね。
指が。弦に対して楕円軌跡を描いてハンマーオン、プルオフすることが、コツなようです。
(かなりの独立性が必要です。)

先ほどと同じ様にタランタの特徴的コード進行で
libre02.jpg



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拘束条件でのスケールのレガート

左指何れかを押弦したまま上昇、下降するスケールをレガートするテクですが、
拘束しないで難なく弾けるパターンも拘束したとたん難しく感じられます。
これは拘束していない場合はスラーする時に僅かでも手首の回転や移動を使っていたためなようです。
拘束されると全くの指の運動だけでスラーしなければならないので難しいみたいです(独立性の問題も絡みますが)
焦らずゆっくりと・・・

グラナイーナのパターンで

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スロー



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アルベジオ、とスラーが合体したような、フラメンコギター独特のテク。
それぞれの音をなるべく消音させずに響かせます。
その為に左手のF音の4指は、そのまま離さずに維持続けます。
(赤丸の音を持続)

libre03.jpg





次のパターンはハンマーオンも加わります。

libre04.jpg



スロー



これは、特にタランタで多用されるテクで、パロの特徴をいっそう際立たせます。
コツと要求は、同様にをなるべく消音させずに響かせるのですが、
F音の3指はそのままずっと離ささず3弦をハンマーオンした3指は次にプルオフする間で離さず、しかも押弦している指で隣の弦を消音はしないように(触れないように)します。
やはり指が拘束されると難しくなりますね。
これを親指で弾く場合もありますが、その場合は例外的に消音を避ける為アルアイレで弾きます。(音を強調する場合アポヤンドする場合もあります。)

参考にムービもアップしときます。


もう一丁同パターンで低音をメインに・・・

libre14.jpg



スロー



*スラー、レガート、ハンマーオン・プルオフ---3つとも同じ奏法です。

続く
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2009年02月26日

気分はフラ-ブレリアスを弾こう!(3)

譜面化が、まだ出来てなくてアップが、ノビノビになってましたが、今日ようやく終わったので続けて最後迄アップしました。


Bulerias-c.jpg

基本コンパスに戻りますが、カウント12から入る形に変化しています。

アパガードでビシッ、ビシッと!

45小節は素早いラスゲに間の手のようにアパガードが入ります、小気味良くバッシ、バシッと決めて下さい!
アパガードの方法は左手あるいは右手が考えられますが、ここは左手が良さそうです。





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Bulerias-d.jpg


52小節のから第2ファルセータとなりますが、前の基本コンパスを受けて12カウントから入る形になっています。

高音のメロディーはピカードで弾きます。
「ピカードで弾きます」と言われても「えー」となる方は・・・
以前のブログでトレーニング方法を考察していますので参考にしてみてください。

59小節のラスゲにシンコペーションを作り出している休符があります。
テンポが速くなるとタイミナグがとりににくなりのすが、ここの場合は次のコードを先行して押さえる事でアパガードしてタイミングをとるといいでしょう、つまりここでもアパガードはある意味「弾く」事なんですね。



スロー

左手のコードを掴むタイミングに留意してみて下さい。


62小節のC音を発音して次に弾かない間がありますが、こういう場合ソロでは足でリズムをとってカウントする、ゴーストノート法?を使うなど方法はありますが、ブレリアスのリズムが馴染んで来ると自然にタイミングがとれるようになってきます。



スロー

(右親指のモーションに留意してみましょう。)

因に僕は初めの頃は、上のスローのムービのように、次のB音を弾弦する準備として6カウントで親指を5弦にセットする、7カウントで左指1指を押弦して準備するという方法を取っていましたが、そのうち自然にリズムがとれる様になっていきました。

ここはレマーテの一種と考えられますが、切らずに一気に短いコンパスを刻んで次のファルセータに入ります。

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Bulerias-e.jpg

最後のファルセータですが、この曲で一番難しい部分ではないかと思います。

ピカードはむしろブレーキをかけよ!

一層鋭いピカードとスラー、そしてスライドによるシンコペーションが入りタイミングを取るのも少しむつかしいようです。

ノッテくるとピカードは走りがちになりますが、ここは、むしろ制動をかけて一音一音鮮明に音を出す方が効果的なようです。(逆に加速した方が効果的な場合もある)

74小節目E音D音は特にスターカートして変化をつけてみましょう。

間の手のようにラスゲが入りますが、次のピカードの部分に音が残らないように直前でビシッ、バシッとアパガードした方が良いでしょう。


ピカードは手首の位置に注意せよ!

86小節からの下降するスケールは、以前考察しましたが、弦に対する右手の位置をコントロールしながら弾くと弾き易くなります。(上手くコントロールしないと引っ掛けから弾きが発生するかも・・・)



スロー

指と弦の角度が変わらないように右手全体を上(6弦方向)に移動するようにしているのに留意して見て下さい。

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Bulerias-f.jpg


同じ3連でも音に変化を!

91小節の3連ラスゲは101小節のエンデングの3連ラスゲとの違いを出すためp-a-iの組み合わせで軽やかに弾いて、シャワーが降り注ぐようにシャラ、シャラ、シャラと・・・




スロー

ダウンする時手首を回転させながらにa-iを一連で完了させるようにします。

逆に101小節の3連はpmpで太く弾いてシメるようにしました。
何れの3連ラスゲもかなり素早く弾かなければならないので指のストロークが連続するように手首の回転を効かせて弾く様にします。



スロー

手首の回転に合わせてmを自然にストロークさせm-pを一連で完了させるようにします。
(比較的テンポの遅いパロ例えばソレアでは、ある程度3連のモーションにダ・ダ・ダ切れを作った方が効果的な事も有り・・。)

*譜面に取りあえず部分的に左手、右手の運指を入れてみましたが、絶対的なものではないので色々工夫してみて下さい。



posted by saintcat at 23:22| Comment(4) | 気分はフラメンコ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

気分はフラ-ブレリアスを弾こう!(2)

今回はちょっと長くなりますが、僕がトレーニグで使っていた短めのブレリアスを2回にわけて紹介します。

トラディショナルなお決まりのフレーズとリズムを含んだものを端折って適当に繋げただけですが、ブレリアスの特徴は十分持っていると思います。

ブレリアスは譜面が見にくい?

ブレリアスを譜面化した拍子には、3/4+3/4+2/4+2/4+2/4や6/8のものとかがありますが、譜面として読み易いのは3/4拍子なのでそれを採用しています。
演奏しながら照らし合わせて譜面化したのですが、細かな部で、もしかして譜面と合っていないところがあるかもしれません。

このようにフレーズの幾つかをリフの様な感覚で弾きながらトレーニング方法をいろいろ工夫してみたのですが、具体的なテクニックというより感覚的なものが多いかもしれません。
自然にやっていて後から分析的に考察すると「そうなっていた」的なテクニックやテクニックでもなんでもないマイテクのようなものもあるので悪しからず・・・

テンポは220前後FramencoMasterでは85くらいで弾いています。(FramencoMasterは、なぜか80からテンポがスムーズに変えられないみたいですね、82から一気に85まで飛んでしまいますが・・・)
実際のソロの演奏ではメトロノームの類いを鳴らす事は出来ないですが、トレーニングの時は正確なリズムをとる為に使った方が良いでしょう。

下のサウンドは通しで弾いた物です。



それでは始めましょう。

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Bulerias-a.jpg


1のカウントで入る典型的な基本コンパスのタイプです。
比較的古いタイプのブレリアスはこの入りが多いですが、頭アクセントの12で入るタイプもあります。

冒頭部分はすでに前回やったのとほぼ同じなので特に言及すぺきところはありませんが12小節の12カウントからはメロディー優先の頭アクセントに変化しています。

さらに14小節から4カウントのように軽めのシンコペーションが入りますがiのアップが連続する部分のタイミングを取るため軽くiの空ダウンを入れるといいでしょう。
更にアクセントをより強調させるために、ラズゲはやわらく撫でる感じぐらいにした方が良いです。

フラギで「空弾き」?

アコギのストロークの「空弾き」のようにフラメンコギターのテクニックには「空弾き」とうハッキリしたテクニックとしては無いようですが、こうしたタイミングを取ったりアパガードの為のゴーストノート的な地味なテクが結構役に立つものです。





スロー


このようなテクニックについて言及している教則本もありますが、そのうちハッキリしたテクニックとして***奏法とか言われるかもしれません。
ゴーストノート----微かに弾くか、まったく音を出さないが「弾く」

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Bulerias-b.jpg

21小節からカウント1から入るフラメンコファンなら聞き慣れたメロディーの第一ファルセータになりますが、プルガールとスラーだけで弾き通します。



スロー


プルガールで弾くのに理由有り!

フラメンコをやりはじめの頃、こういった部分では、特に親指で弾く指示がない時は親指弾きでは、とてもテンポに追いつけないのでクラシックギターの奏法みたいにimなどを使って弾いていました。
あるときフラメンコギタリストがプルガールだけで弾いているの見て、それまで親指を多用するのは「フラメンコギターがクラシックギターの奏法を取り入れる前の習慣が、まだそのまま残っているのだろう」くらいに思っていましたら(確かにそういった事情も最初はあったでしょうが)プルガールでしか出せない音、フィーリングがあるという事に気づき努めてプルガールで弾くようになりました。

これをフラメンコらしく強く激しく弾くにはクラシックギターのプルガールではなくフラメンコのプルガールが必要です。
指を反らし気味に側面で指頭から爪にかけてリリースしアポヤンドで押し込むように弾き、弦から弦に上昇するときは、次の弦にもたれ掛かるように滑らせて、連続した弾弦の時はなるべく指がバタツかないようにします。
わかりにくい微妙な表現ですが、指主体の手首回転(力)も多少必要です。素早く弾くコツを飲み込むのには多少時間がかかりますがフラメンコ的な音を出すには必須です。


29小節の部分でもP押し込むように弾いてiを軽くアップで一本弦ラスゲのように弾くタイミングで親指を戻すくらいプルガール主体で弾きます。




スロー


基本のリズムから変化してはいますが、慌てて3連符のようにならないように注意して下さい。

短いアルサプーアの後36小節の10カウントで弾くB音は強くスラーをかけ鋭い音を出した後、蓋をするようにアパガードします。
このようにすると、より次の無音が生きて、次の展開が新鮮になります。
これはレマーテでよく使用されるフレーズですね。

アパガード(消音)も弾く事!?

アパガードの方法は色々考えられますが、ここは単音で次が一拍休符なので、そのタイミングをとる意味から僕は親指でアパガードしています。
これもゴーストノートの一種と考えられます、つまり弾く様に音を消すのですね。

レマーテ曲--中に入る中間的なキメ、ここからテンポや雰囲気がチェンジする事が多い

続く
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2009年02月02日

気分はフラ-ブレリアスを弾こう!(1)

ブレリアスはヘレス地方から起こりソレアに起源をもつとされます。
もともとは、テンポは今のブレリアスよりかなり遅く演奏されていて、しだいに速いタイプとなりSolea Por Bulelaのようにフォンドなアイレ(奥深い雰囲気)と激しさをもつものを経て今の様な特徴的なアクセントとゴルペを伴うブレリアとなったと言われています。

フラメンコギターがソロ楽器として新たな道を歩み出しのに端を発しモダンなタイプになってくると更にシンコペーションやクロスリズムを伴いて複雑になっていったようです。

ブレリアスは地方やキダリストにより様々なタイプがあるようですが、ヘレスのものとモロンのものが有名でヘレスのものは激情的な曲想の物が多くモロンのものはディゴデガストールに代表されるように、軽快で幾分感傷的なものが多いようです。
更にブレリアスはソレアの他アレグリアス、等の最後の締めに弾かれる他、タランタスのようなパロのエンディングにさえ使われるような柔軟さを備えているのが特徴です。

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ブレリアスでかっ飛ばせ!!

フラメンコギターを志すギタリストは、一度はブレリアスでカッコ良くかっ飛ばしたいと思うのはずです。
ぼくもご多分に漏れずその一人なのですが、なんせ速い上にリズム(コンパス)が難しい、ときてるので、なかなか手が出せなかったパロの一つなのですが、ある程度コンパスにも慣れ、ラスゲアード、アルサプーア、ピカードといたテクニックが出来る様になってからは積極的に取り組んでいます。
教則本では、大概後の方にやるようになっていますが、フラメンコギターの雰囲気を掴むには「早い時期に簡単なブレリアから始めるべきでは」とも感じているの今日この頃です。

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ブレリアスは「こんがらがる」?

ブレリアスはカウントの仕方で12からとか1からと、後乗りとか、頭乗りとか色々あるのですが、僕にとって、これがブレリアスをこんがらがせる要因になっていましたが、今はなんとか自分の中で此の問題を解消しています。(ここで言うコンパスの取り方はギターの場合を指します)

これはブレリアスの起源と曲自体がもっている特性に一つの要因があるようです。
実のところ色々なスタイルに関してはXXのXXというアーテイストが始めスタイルらしい・・・くらいしか分っていないようなのですが、先ずはソレアに起源を持つ事はハッキリしているので基本的にはソレアと同様に12拍子で3,6,10,12にアクセントを持つことには間違いは有りません。

コンパスの表現のしかたに"コンパスサークル"なるものがありますね、コンパスの循環を時計にみたてたアレです。

Circle.jpg


つまりコンパスをシーケンシャルというよりループと見なすわけで、12の次に1がくる・・・つまり切れ目がないんですね。

これにブレリアスの速いテンポが重なると色々おもしろいことが起きて来る・・・

これはあくまで僕の想像ですが・・・

最初はソレアが雰囲気で盛り上がり次第に速くなっていき、ジャカジャカ弾いている内に感覚的なズレが起きて来る・・・
たとえば「華開いた」が「開いた花」みたいにリズムやアクセント、メロディーが、コンパス上で言わば浮遊する・・・

ファルセータを1から入れていたものをリズムを先取りしすぎて12から入れてしまう事も偶然起こる・・・コンパスが狂うかと思いきや、よりスピード感がでるみたい・・・コンパスはラスゲで辻褄を合わせちゃえーと・・・

それにつけてもテンポがどんどん速くなるんでで、たまにストロークが抜けたり、疲れたんで、ちょっと休んで途中から思い出した様に裏から入るなんて事も起こる・・・

それで「僕の家」が「僕ん・ち」みたいになったりする、つまりシンコペーションが自然と起こる、おお!これはこれでおもしろいぞということで逆に積極的にやりはじめる・・・
此の様な事が時代の流れのなかで伝統として積み重なっていく・・・

つまりこれがブレリアスの特徴なんではないかと思うのです。

そう考えると12からとか1からとか後乗りとか頭乗りとか固定的に考えたりして、そんなに頭を悩ませなくても良くなってきたんです。

まぁみんなでバイレやカンテと共にプレーする時は、最初のカウントを何にするか共通認識と途中で上手く合わせる合図(ジャマーダ)がしっかりとれていれば123,123,12,12,12でも良いんじゃないかと・・・
(ギターソロと違って伴奏の場合は実際は色々と約束事がある)

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その他の問題も

*非常に古いブレリアスは、ソレアのパターンを踏破して進行していくので1のタイミングでファルセータに入る物が多い。

*頭アクセントで開始するパターンは基本形からすると12のカウントから入るパターンとなる。


*基本パターンで進行していても、途中で後ろアクセントから頭アクセントに変化することがある。

*ファルセータが入るタイミングや長さで起こるコンパスとのズレはラスゲアードで吸収して辻褄を合わせる。
そのためにブレリアスは12拍子のコンパスを6拍でとるメディオコンパスでとらえる事が多い、(1コンパスの内部に6拍子のサブコンパスがある)つまりメディオコンパスを追加することでコントロールした方が、コンパスの辻褄が合わせ易い。


*ファルセータが入るタイミングは基本型からすると12で替わる場合が最も多い
メディオコンパスを含めて考えると6もファルセータの入るタイミングとなる場合がある。

・・・・等々

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それでは、ブレリアスの基本のリズム(コンパス)からトレーニングしてみましょう。
まず次のようにダウクストローク(i或はim、maの組み合わせのラスゲ)で弾いてみます。
3と6と8、10、12にアンセントをとります。
(カポは3フレに付けています)

Bulerias-Bacic_a.jpg




FlamencoMasterを使う場合はテンポ75くらいで始めます。
カウント75は普通のメトロノームの175前後です。

何となく馴染んで来たら80でストロークします。

最終的に85前後でリズムを狂わさずに弾ける所迄もっていきます。
これは通常のメトロノームの場合220前後ですね。



速くなると最初に入るタイミングを取るのが、難しく感じられますが、入るカウントの一つ前のカウント、例えば1から入るとすると12を目安にして入ると入り易くなります。


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次にアップ、ダウンのストロークで弾いてみます。

Bulerias-Bacic_b.jpg




最初から85で弾くとハチャメチャになる場合は75くらいから始めます。
恐らくある程度ラスゲができている場合はバネ力で弾く様になってきてアップが自然と裏打ちのように小気味良く入って来るようになってくるでしょう。
こうなればラスゲは単なるストロークではなくなります。
此の感覚はノリを感ずる為にはとっても重要ではないかと思います。

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次のパターンはトラディショナルなブレリアスには、必ずと言っていい程出て来る基本コンパスのパターンですね。

Bulerias-Bacic_c.jpg




こんどはハンマーオン(スラー)で入る音が裏打ちのように、リズムを裏で支えます。
最初はハンマーオンでリズムが乱れがちになりますが、これが次第に逆にリズムを作り出すようになっていきます。

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ゴルペでリズミカルに

ブレリアスはブレリアス・アル・ゴルペと呼ばれるものもあるように、ブレリアスを弾くにはゴルペのテクニックが必須です。

ゴルペが正確に打つことで、曲の特性がより際立ったものとなります。

Bulerias-Bacic_f.jpg




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基本コンパスのアップダウンにゴルペを入れてみましょう。
FlamencoMasterを使っているばあいはコントラも入れてみましょう。

Bulerias-Bacic_d.jpg




途端にリズムが崩れてしまう場合はゴルペの基本がまだ十分に身に付いていない可能性があります。
アクセントを付けると異常にゴルペがガツンと入ってしまうのも、独立性の問題が有ります。

ゴルペも只単に打つだけでなく微妙なニュアンスが必要です。例えて言うならモールス信号を打つときの様な・・・

ゴルペは正確なコンパスを維持する助けもするようです。

ゴルペはもともとパルマスやタコネオを模した物だったと思うのですが、プロのギタリストを見てみると、音が無い部分が続く時やリズムを取りにくい複雑なシンコペーションを弾く時、聞こえない程のゴルペを打ってタイミングを合わせたりするのに使っているようです。

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基本のパターンにゴルペとラスゲの変化を加えてみましょう。

Bulerias-Bacic_e.jpg




これは最も基本的な展開ですが、基本のコンパスにすでに変化が表れています。
部分は色々な変化パターンがありますが最後がiのアップで終わるものが多いようです。

3小節の頭のiのストロークはに柔らかくアクセントは控えめに弾かれ4小節の10カウントのストロークは鋭くコントラスト豊かに弾かれまかす。
この部分は色々な変化パターンがありますがラスゲの最後がiのアップで終わるものが多いようです。


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次のパターンは前のパータンを受ける形で変化する事が多くブレリアス独特のイントネーションをもちます。

Bulerias-Bacic_g.jpg



一小節目の一拍目はゴルペとの兼ね合いが難しく慌ただしくなって後のリズムを崩してしまったり指が縺れてしまうことが多いようです。

3拍目のストロークは最も鋭くインパクトを与え次の無音の引っぱりに絶妙な間を作り出します。
この無音の間の部分はゴルペを入れたり入れなかったり・・・

2小節3拍目のストロークはアップで弾かれる事が多く幾分押さえてアクセントされる事が多いようです。

3小節目は頭のiはストロークと言うよりむしろ撫でる感じで柔らかく入れ次のラスゲの10カンウントでをインパクトのあるストロークで弾きます。



スロー


これらの変化するタイプの何れをよく使うか、好むかあるいはアクセントのもちかたで、スタイルが出来てきます。

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通しでEとGの弾いてみましょう。



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特にブレリアスを弾き始めて感じたことなんですけど弾く時に指のテクニックに迷いや戸惑いが有る事はもちろん、意識の上でも「考え」てはダメなんですね。
ここでアクセントを入れるとか何回ストロークしたとか考えると途端に「外して」しまうんです。
ある種の没入感というか、「流れと共にある」ような感覚が必要みたいです。
ブレリアスをパワフルで正確に弾くのは、決して簡単ではありませんが、弾け出すとフラメンコギターの地平が少しずつ見えて来る気がします。
何れにしても功夫(時間と汗)は絶対必要条件と感じますが・・・

次は短いトラディショナルなブレリアスを課題にして、基本的なテクニックを研究してみたいと思います。
posted by saintcat at 00:25| Comment(2) | 気分はフラメンコ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月08日

気分はフラ-FlamencoMasterのおすすめ

今回はちょっと趣向をかえて僕が日頃のトレーニングで使っているFlamenco Masterというメトロノームソフトの使い方を紹介しようと思います。

と言いますのはこれから企画している事でFlamenco Masterをちょくちょく使おうかと考えているのと
僕と同じ様な問題を抱えている方の糸口になればと思ったからです。


以前書きましたが僕が断念していたフラメンコギターのトレーニングを再開した理由の中に「リズム音痴を克服するヒントがフラメンコにはあるのではないか?」とフト思ったか事があります。

フラメンコギタリスト達が、数人でセッションしているのを見ては、複雑なシンコペーションを含んだ曲やメチャ速いスケール、連符をフラメンコギタリスト達は、どうしてあんなに感覚的にしかも完全にシンクロしてひけるのだろうかという疑問と憧れがあり。
始めは、僕には到底できることではなく、遠い世界のように感じていたのですが、フラメンコのリズムを扱っているサイトで彼らのリズムの拠り所にはコンパスなるものがあることを知り俄然興味をもったのです。

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*Flamenco Masterはフラメンコのコンパス用のメトロノームで
http://www.foroflamenco.com/レジストすることでダウンロードすることが可能です。


fm6.jpg

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さてFlamenco Masterですが、使い方を紹介する前に、ソフトに添付されているイントロダクション(メニューのNote----Using Flamenco Masterでアクセス)にこのソフトを開発した理由が短く書かれているのですが、大変興味深いと言うか、僕に明快な一つの答えを与えてくれたのでそれを意訳ではありますがちょと紹介したいと思います。

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導入  

多くのフラメンコギター狂(愛好家)は経験豊かなダンサーと共に演奏する機会を持っていません、それはコンパスに真剣に取り組もうとする場合全くのハンディーキャップです。
レコーディングされたものやコンサート等に行く事は確かにコンパスを知る助けにはなりますが、カンウンターリズムはすべてのコンパスの底流にあり積んだ経験を覆い隠すぐらい強力です。

また教則本による学習でコンパスがどのように構築されている事は知る事ができますが、トレーニングする方法や実際に演奏して表現するのがしばしば困難である場合が有ります。

一部のギタリストは"タランタ"や"グラナイーナ"等の「自由な形式」のパロを好んで練習します。
そして多分1-2のフレーズをレコーディングや譜面からコピーして演奏しただけで友人からは"Muy duende"(フラメンコの魔力が降りた神秘的状態)のように見えるでしょう、そしてそのギターテクニックで魅了されるかもしれません。
しかし彼らがダンスやパルマスとプレーする場面に直面すると、そのテクニックは、とたんに動揺し勝手の違いに、まごついてコンパスを見失う事態が起こるかもしれません。

Flamenco Masterは、主にそのようなセッションの為の練習に役立つ様に開発されました。
より経験豊なギタリスはこのプログラムがコンパスのトレーニングの他ファルセータを組み立てるのにも有効である事がおわかりになるでしょう。
あなたがとても優秀なプレーヤーで無い限り長いブレリアのパッセージを頭の中で常にイメージするのは困難なはずです。そして少なくとも紙切れに1-12の番号を書いておこうとしても鉛筆の芯をすり減らすだけでしょう。

幾つかのパロの例がプログラムには含まれていますが、それはあくまで例にすぎません。
私に一人のアンダルシアの古いフラメンコプレーヤーがブレリアスを見せてくれたのですが、リズムをカウントするのに「アン、ドゥー、トールーゥ、アン、ドゥー・・・アッシ」とドゥーは2拍目、4拍目の為にトールーゥを持続させアッシ(asi---フラメンコのハレオの一種かな?)をつけ添えて10迄カウントした後顎をグィと突き出す仕草で12をカウントしたのです。(それを好んで使いました)
実際彼は3より多くをカウントしなかったので、彼にカウントを12から初めたのかどうかを問う事は無意味なようでした。
色々なフラメンコスタイルのコンパスを掘り下げて分析するのであれば利用できる良い本や有益な知識がWebから得られるでしょう。

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以上ですが、ギターのテクニックを習得する事とコンパスを会得することは別ものであることとコンパスのカウントの仕方は、様々でそのカウントの仕方にとらわれすぎる事はそれほど意味が無いといっているようですね。


使い方

使い方はとても簡単です。

メニュー

 File---Open Files ビートを設定したファイルを開く。幾つかのコンパスがデフォルトで用意されています。
   ---Save Current Beate 現在のビートの設定を保存

Color ----Color of Regulur Beate カウントする際に表示されるカラーを設定
   ----Color of Accent Beta アクセントがついたビートの表示カラーを設定


fm7.jpg

アクセントをつけるカウントにチェックを入れる

カウントの際の音色を設定するコンボボックス

ビートのカウントナンバーの表示


fm2.jpg


ビートの音色   silent 無音
         clap 手拍子
         clap2 手拍子2
         heavy 重い音
         cane 杖で突く様な音
        それぞれ  less norm moreの3つの音大きさがある

音は特に決まっているわけではないがパルマスやカホン、タコネオに置き換えて設定する。





fm3.jpg

contra   裏打ちの設定、off以外に設定すると裏拍にサウンドが入る
    off サウンド無し
    less norm more 3つの音の大きさ



fm5.jpg


intro 裏打ちが入らないイントロを何回繰り返すか



fm8.jpg


speed  カウントの速さ、普通のメトロノームとは異なり4分音符に対するテンポとかではなく単純に0-100迄の範囲でスピードを設定する


fm4.jpg

beat blank(表示無し) 1 12 8
   スタートカウントを幾つにするかを設定、普通1か12かだがシギリージャス等で8をスタートにする事が有る。



fm9.jpg

スタートボタン、ストップボタン


つづく


posted by saintcat at 23:15| Comment(5) | 気分はフラメンコ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月29日

気分はフラ-アルサプーアを弾きこなそう!(2)

exercise 7----アップがポイント

alzapua_0007.jpg




同じ16分音符のアルサプーアですが、ストロークとアポヤンドの組み合わせが違います。
このタイプの難しいところは今までは、親指のダウン、アップ、アポヤンドが一組の3連を形成していたのを16分音の4連刻みでリズムを取る必要がある点だと思います。

特にアップが弱い、スピードが均一でない等で、うまくリズムに乗れないかもしれませんが、最初はゆっくりメトロノームに合わせるなどしてトレーニングするといいでしょう。
先ずは速く弾く事よりリズムを正確に刻めるかどうかが重要です。

ここからは弦に対する親指の角度、爪の形やリリースの仕方、手首の角度や力加減等、更に難しさが増します。


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exercise 8-----リズム優先後ノリタイプ?

alzapua_0008.jpg




上記と同様16分音符刻みですが、弱起(形式的に弱起に見えるが必ずしも弱起ではなくリズム優先後ノリタイプとも言う様な・・・)でフレージングするタイプでタンゴス等で頻繁に使用されます。

譜面上からはわからないフラメンコ特有のアクセントとノリが必要な為、最初のうちは譜面で眺めるのと、実際に聞くのと始めはギャプがあるかもしれません。

それには譜割りを気にするより、フレーズで乗っていく様にした方がいいかもしれません。

譜面では単純な単音とコードの羅列にみえるものが上手く弾けて来るとそこからリズムが蘇ってくるようで音楽ってほんとに不思議なものだと感じます。

i指のアップ、ダウンの所はp指のアップ、ダウンでやっても構いません。


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exercise 9----フラメンコの独特のノリを感じよ!

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同様なタイプのアルサプーアですが、前者よりもタイミングとリズムを刻むのが一層困難になります。
実際のギタリストが演奏するのをそのまま、コピーしてしまえばいいのでずが、譜面からトレースする場合は、メロデーラインは、どう歌わせるのか、アクセントは何処にあるのが、ある程度分析する必要が有るかもしれません。
またパロ(ここではタンゴスです)のノリと関連しているのでパロの基本的なノリを感じる必要も有るでしょう。
普通はこのようなタイプのアルサプーアは譜面上では、コードが羅列して記されている場合が殆どですが、敢て譜割りを整理してみると

alzapua_0009-b.jpg


のようになるのではないかと思いますが、何度も一流のギタリストの演奏を聞いて耳にリズムやメロディーパターンを馴染ませておく事が上達の早道なようです。

途中左の運指で2指で5弦C音を交叉して押さえる部分が出てきますフラメンコに特有な押弦方法ですが、ニ短調系のブレリアやタンゴスでは頻繁に出てくるので十分に慣れておく方が良いでしょう。

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exercise 10-----連譜を弾きこなそう

alzapua_0010.jpg




シギリージャ等のパロでは5連や6連のアルサプーアが出てくる事が有ります。
このようなパターンを弾く頃にはかなりアルサプーアもこなれているはずですが、まったくタイミングがとれない場合は、まだ基本的な部分に考察の余地があると言う事だと思います。
すべての部分に言える事ですが、別個のテクニックに見える部分も根っこで繋がっているので、ラスゲアードの5連や6連が弾けていると簡単にできるかもしれません、逆も言えてラスゲができていないと他の連譜のパターンも出来ないということもありえます。

ここまで来るとあとはアルサプーアの問題というよりリズムの取り方ノリかた、いわゆるアイレの問題になってくるようです。

とかくアルサプーアというとスピードでガシャガシャするのが優先されがちですが、先ずはゆっくりでもリズムとノリがしっかりしている方がフラメンコらしい雰囲気を出せると思います。

*弦を交換してすぐに音が良いうちにレコーディングをしよう、しようと思いつつノビノビになってしまい気がついたら弦が劣化して低音が例のガボンガボンになってしまいましたもうやだ〜(悲しい顔)弦を買い替えるのは来月にしようと思っていたので取りあえずレコーディングちっ(怒った顔)!
posted by saintcat at 14:25| Comment(0) | 気分はフラメンコ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

気分はフラ-アルサプーアを弾きこなそう!(1)

メカニカルトレーニングだけでは、なにか足らない物が有る

アルサプーアのメカニカルなトレーニング方法を今までいろいろと検討してきましたがメカニカルに指を動かすのと実際に曲を弾くのは違うみたいで、「トレーニングでは上手く行くのになぁー」ということがあります。
それはメカニカメトレーニングは、文字どうり機械的な動きになりがちなのと曲を弾く事は単なる指の反復運動ではないと言う事なのだと感じます。

それで今回はアルサプーアトレーニングの課題として曲中でよく使われるフレーズを切り出してトレーニングしたものを紹介したいと思います。

ここにとり上げたのは、定番のアルサプーアのパターンで取り分けて特別なものではありませんが、色々と内容を検討して課題として取り上げたものでトラデショナルものからモダンなタイプに、簡単な物から難しいものになっています。

弾くとわかりますが、それぞれポイントになる部分や少しひねった所が有り、最初はどれも難しく感じられるかもしれません。

実際僕の場合はこのパータンすべてをある程度思い通りに弾けるのに1年近く掛かりました。
これらのパターンを弾くにはアルサプーアだけではなく左手の押弦、スラーのテクニックもある程度必要になると思います。

最初からスンナリ弾けてしまうとトレーニングにならないので、取りあえず弾けるけど、つっかえる、弾きにくい、というように少し負荷が掛る方が上達するという僕なりの考えがあるからでして、わざわざそんな風にしてみたわけです。

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exercise 1-----低音のメロデーを鮮明に

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オーソドックスな3連アルサプーアです。
只漫然と弾いただけでは、ダダダとうるさいだけになってしまうので。ストロークの部分と低音の旋律が程よく分離してメロディーが、明瞭に聞こえるようにしメロディーの流れが上手く表現出来るかチェックします。

左指の運指で2指3指を押弦したまま1指と4指を頻繁に動かさなければならない部分があります。
フラメンコのコード進行上このパターンはよく出てくるのでなんなく弾ける様にしておいた方がいいでしょう。

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exercise 2----スラーとのストロークのバランスを注意

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低音部のメローディーにスラーが入っているパターンです。
スラーのタイミングとストロークのタイミングがピッタリ合っていなければなりません。
スラーが速すぎる事がありますが、その逆もあるようです。そんな場合は超スローで、確認しつつ弾くといいでしょう。

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exercise 3----ゴルペとアルサプーアの組み合わせ

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ストローク部分にゴルペを伴うものは普通は、ちゃんと弾けているのにゴルペをいれると途端につっかえる場合があります。
これはやたら力が入っていてゴルペを打つ力加減がまだ飲み込めていない、あるいは指の独立性がなく、どちらかの指の動きに引きずられている等が原因です。
とくにゴルペを打とう、打とうとすると余計な力が入ったり、ゴルペを打つ指(a指)のアクションが大きくなって他の指のポジションや動きを妨げたり余計に動かしている可能性があります。ゴルペの動きは打つと言うより、添えるぐらいの気持ちで手のポジションがゴルペをする為になるべく上下しないように注意し小さな動きで行えるようにします。
ゴルペを連続して4-5回程は、打てるけどこんなに連続して打つと最後の方はヘトヘトになってメチャクチャになったりすることもあります。そんな場合はやはり何処か無駄な力みがあるかもしれません。
このパターンはサビカス氏の曲中のフレーズを参考にしたのですが、実際10小節近くゴルペを伴ったアルサプーアが続いています。

アルサプーアの練習に初っぱなからゴルペがはいっているものがありましたが、これは逆にゴルペを打つ事で指のポジションを安定化する、あるいはゴルペに親指を引付ける様にすることでダウンストロークを加速しようとする狙いがあるようです。

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exercise 4---アポヤンドの連続は手首の使いよう

alzapua_0004.jpg




16分音符のアルサプーア
ここらへんからはモダンなタイプのアルサプーアになっていきます。

このパターンでは親指のアポヤンドが連続する部分が出てきます。
このアルサプーアを弾く為には手首の回転、ストロークの鋭さ、ポジションの安定が必要になります。
特にアポヤンドが連続する部分は手首が安定していないとバタついたり、指の角度が適切でないと引っ掛かってしまう事が有ります。

ハチャメチャになる場合は、始めから飛ばさず確実にユックリと弾く様にした方が良いでしょう。

ユックリバージョン




手のポジションを安定にさせる為に補助的にa、m、i指を弦や指板に置く方法がとられますが、(前のブログで考察しました)この方法はギタリストによって違うようです、色々試して自分に一番合う方法を見つけるのが良いと思います。

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exercise 5----リズムを乱さずストローク

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16分音符のアルサプーアにスラーを伴ったものです。
低音の動きは速く複雑になってくるとスラーを使用してそれに対処する方法がとられるようになりますがスラーを使うとまた違った面白いリズムが生まれます。
最初から飛ばして弾くとスラーのスピードとストロークのスピードが合わずリズムが乱れるかもしれません。

実際はスラー音を聞いて弾く感じだとタイミング的に遅れてしまう恐れが有るのですが、先走ってしまう時は先ずはゆっくりと弾いてスラーによる音が確実に出た後でストロークをすると言うクセをつける様にすると良いでしょう。

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exercise 6---弾むように、まるで打楽器の様に・・・

alzapua_0006.jpg




8分音符と16分音符のアルサプーアに更にスラーを伴ったもので独特の弾むようなリズムが生まれます。

続く
posted by saintcat at 12:44| Comment(0) | 気分はフラメンコ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月15日

気分はフラメンコ-アルサプーアに歴史あり(2)

今回は「アルサプーアに歴史有り」の2回目でアルサプーアの練習方法を具体的に考えてみようと思います。

P-i-P3連のクラシカルスタイルのアルサプーアで親指の弾き方(動き)をチェック

アルサプーアのトレーニングを開始してチョットたった頃、「何か違うなぁ-」という感覚があり、何かヒントが得られるのではないかと思い、一旦クラシカルスタイルに戻って、P-i-Pをもう一度考察してみたのですが、その時少なからず得られた物がありましたので紹介します。

僕の場合クラギの経験がある程度あったせいで逆にフラギのプルガールの感覚を得るのが難しかった様な気がします。
つまり同じように弾いているようで「似て非なる」ところがあったわけです。

クラギの場合プルガールは、手首を殆ど動かさず安定させ指の運動のみで弾くことが基本で、手首をつかって大きく弾く事は特殊ですが、フラギの場合、手首の「回転の圧」を掛けて多少弦を押し込むように弾ことがむしろ普通で、手首を使ってバチのように打ち付けるように弾いたりすることも多いですね。

先ずはこれを更に単純なP-i-P-i-P----の繰り返しを使って試してみます。

まずはクラギスタイルで手首を殆ど使わず指のモーションのみで弾いてみる




次は指のモーションは一切使わずにバチの様に手首の回転のみで弾いてみる




手首の回転させ方は、ギターの構え方や手のポジションによって違ってきますが親指の関節の稼働面に沿って回転させるのが効率的だろうと思います。

alsp-05.jpg


重要なのは回転軸を一点に固定(安定させて)して手首を上下左右に動さないことです。

上手く回転軸が決まり回転の範囲が、分かって手首の力がコントロールされてくると手首の回転だけで弾ける様になってきます。

無駄な力を抜いてスナップが使えるようになると、かなり高速で弾けるようになりますが
小指側の筋肉が強張っていると手首の回転に影響が出てスムーズに動きません、逆にだらし無く緩みきってしまうと単なるストロークになってしまいます。
強いて言うなら、無駄な力を抜いた緊張状態と言いいましょうか・・・対立物の統一状態・・・

手首と指のモーションを同時に使って



手首の回転の力強さとスナップの返し、指のコントロールで繊細な音から力強い音までダイナミックに弾けるようになります。
通常はこのように手首と指のシンクロとコンビネーションで弾く事になります。

此の時点で指の爪の形や指の弦への当て方、適切な、引っ掛かりとヌケが行える指の反りなども色々変えてみて考察します。(人それぞれ体格や手の形がちがうので一概にこうだと言い切れるないので)

*アルサプーアはJose氏の言われているように肉から爪へとリリースさせるのが良いと感じています。

一旦このコツが身につくと常に「手首の圧」をコントロール出来てくるのでプルガールがフラメンコのプルガールになってきます。

右手のフォームが根本的に変化してくるので別な見方をするとクラギのタッチに戻すのが難しくなってきますのでクラギの方が専門方は、音色が変わってしまうかもしれないので注意して下さい。

スナップを使うとは

弾き下ろす力の反作用的な力を使うということです、空手の裏拳打ちのような・・・
以前考察しましたが、ドアを開ける様な「押し出し式」の力ではなくハジクくような「バネ式」の力をなるべく使うようにするんですね。

それには、瞬間的に緊張と弛緩を切り替える事が必要です。

もし以上が出来ていればアルサプーアの基本は半分は出来ている、と言っても良いかもしれません。

以上のトレーニングで手首の回転と親指の使い方が身に付いたらP-i-Pの3連で同様のトレーニングをします。





次にプルガールと親指のラスゲアードを組み合わせてみる

基本的な手首の回転と指のモーションが得られたらラスゲアードにまでそれを拡張します。
方便として、ラスゲがアルサプーアに変化していくプロセスを分解してとらえ、特にダウンからアップに切り替わる部分に集中してトレーニングしてみます。

プルガール(アポヤンド)をした後クラシカルアルサプーアの要領で手首の回転軸を固定してラスゲアードをしてみます。
此の時、弦に対する回転軸(親指の当たる角度)と回転範囲も再度検討します。


普通は親指が弦にあたる角度は手のポジションとフォームから導出しますが、回転軸の角度を基準として決めた方が良い場合もあるようです。
回転範囲は無駄に回転しないよう最小限の範囲で1-6弦を弾き切って下さい。

手首の返しを有効に使って素早く掻き揚げますが、此の時手首の回転軸がぶれないようにします。




補助指について

ここで、より素早くストロークできるように補助指を導入してみましよう。

これは比較的速いアルサプーアに対応できるようにする為ですが、ギタリストによってその方法は様々なようです。

*まったく補助をしない
*何れかの指を表面版やブリッジにおく
*何れかの指を1弦にあてがう。
等々

例えばヘラルド・ヌニェスのようにと速度や場合によって、補助しない、i指を1弦に引っ掛ける、m指を表面板にあてがう等方法を色々変えるギタリスもいます。

a指を1弦に引っ掛けて
alsp-02.jpg


i指を1弦に引っ掛けて
alsp-07.jpg

a指を表面版につけて
alsp-03.jpg

m指を表面版につけて
alsp-04.jpg

僕の場合は最近までa指を1弦にあてがい、ゴルペの時はゴルペそのものを補助とする方法だったのですがJose氏のアルサプーアの方法を見て一弦にi指をあてがう方法がとても効率良く感じられたので今はそれを採用しています。

独学の場合へんな癖がつく危険性もありますが、どれが自分にあっているか、時間をかけて考察してみることも必要ではないかと考えています。

ダウンの時は補助指に引付けるようにしアップの時は引き離すような感じに手首の回転の返しとともに鋭くアップすると良いようです。

補助指はアルサプーアのスピードがユックリな時はあまり必要性を感じませんが、ハイスピードになってくると有効性が発揮されてきますので、ユックリやる初めのトレーニンクグのうちは、その感覚を掴みにくいかもしれません。

もう殆どアルサプーアになっていますが、まだ今ひとつコントロール力をトレーニングする必要もあるかもしれません。


1本弦ラスゲと2本弦アルサープアで繊細さを

アルサプーアの難しい点はダイナミックな運動と繊細な運動を同居させる点にあるのではないかと感じますが、教則本等でアルサプーアの基本として1本弦ラスゲと2弦間アルサプーアをさせるのはこのコントロール力を会得させんが為と思います。
(1弦でアップ、ダウンを繰り返す奏法はたまに曲中でもでてきます。)

プルガールはメロディーの繊細さと力強さを巧みに表現する奏法ですが、こうしてみると極論すれば、、1本弦ラスゲの一種とも言えるのではないかとも思えて来ます・・・

一本の弦をラスゲの感覚で弾いてみる


結構速く弾けるかも・・・


1本の弦をダウンとアップで弾いてみる

大きなストロークと違い稼働範囲が、限定されますが、やはり指だけではなく「手首の圧」も使うようにします。



2弦間アルサプーアで

2弦間アルサプーアは回転の範囲が極狭いですが多弦のアルサプーアの要素が殆ど備わっていることがわかります。




補助指は此の時点ではあまり必要性が感じられないかもしれませんが親指と補助の指との力の関連にも意識をを向けててみましょう。



基本のアルサプーア

最も基本的なアルサプーアの2つのタイプをトレーニングします。

alsp-06.jpg

*プルガール(アポヤンド)---ダウン---アップ

*ダウン---アップ---プルガール(アポヤンド)




ここではプルガールのアポヤンドとラスゲの切り替えの感覚タイミングを会得するのがポイントかと思います。

この時の親指の力と感覚は以前のブログで考察しましたので参照してみて下さい。


慣れて来たら次第にスピ-ドを上げたり、強さもコントロールしてみてます。




ここでやっとアルサプーアの門前に立ったわけです。

*以前紹介したJose氏のサイトのLessonムービに様々なアルサープアのトレニング方法が紹介されています。

続く

posted by saintcat at 22:02| Comment(1) | 気分はフラメンコ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月30日

気分はフラメンコ-アルサプーアに歴史有り!?

以前アルサプーアに関するブログでは、話が親指の使い方の方にちょっとそれてしまいましたので、今回はアルサプーアについて違う角度からトレーニング方法を考察してみたいと思います。

アルサプーアには歴史に有り!?

今ではフラメンコギターの重要な基本技法の一つとなったアルサプーアですが、アルサプーアと言う奏法はフラメンコギターの黎明期では、現在の親指のストロークと弾弦による奏法ではなくp-i-pを使った3連弾弦をアルサプーアと呼んでいたようです。

plsa01.jpg
とかですね

ギターがソロとして弾かれだした頃には・・・ラモン・モントーヤ(1880-1949)の曲には既に今の親指オンリーの単純な3連タイプのアルサプーアが見られます。

同様の原型はディゴ・デル・ガストール(1908-1973)にも見られますがサビカス(1912-1990)あたりで現在のアルサプーアのスタイルとなったようです。

しかし此の頃はまだフラメンコ奏法は個人技的要素が強かったのかサビカスの曲では現在弾かれているアルサプーアが頻繁に出てきますが
サビカスと同時代に活躍したカルロス・モントーヤ(1903-1993)のレコード(1枚しかもっていませんが)の曲には、アルサプーアは一度も出てきません。


楽譜の方を調べてみると(あまり持ってはいませんが)

Emilio Medinaと言う人のフラメンコギター教則本metodo de guitarra flamenca(1958)にはフラメンコ奏法としてもアルサプーアは全く出てきません
日本でのカルロスモントーヤやサビカスの新聞の紹介記事に、「フラメンコギターの奥義を披露」等と紹介されている日本でのフラメンコギターの黎明時代です。

それより少し時代が下った頃日本で出版されたフラメンコギター傑作集1-3(1970)の中でも未だ出てきません。(持っている一番古い曲集です)

僕がフラメンコギターを断念した次期に出ていた教則本にはアルサプーア---親指の甲を跳ね上げるように弦を弾く事(一応ラスゲアードと区別してあったと記憶)とサラッと説明されている程度だったと思います。

***************

歴史を下ってトレーニング

フラメンコギターの先達は元々のアルサプーア(p-i-pに)、思いや表現を強く付け加える欲求を感じたのか高度化していく技法のなかで自然とそうなったのかは、わかりませんが次第に速く激しくしていったようです。

技法の難易度という点で見てみますと元の奏法スタイルから現在のアルサプーアの変化はそのまま簡から難へトレーニングのメソッドに使えそうです。


と言う事でトレーニングのメソッドを考えてみました。



1. 先ずは、黎明期の3連スタイルのP-i-pで親指の考えられる色々な基本的要素を検討します。

・力の加え方
・タイミング
・親指そのものがもつ(持たせる)リズム感覚
既にアルサプーアの感覚は此の時点で出ているようです。

2. 次に親指によるアップ、ダウンストロークつまりラスゲアードを、検討
・親指のストロークの方向と検討と手首の回転のベストレンジを見つける。
ここは、人によって違って来ると考えられますので自分に合った状態を見つけるのが良いと思います。
(実際ギタリストの手元を観察しますと、基本的には同じですが、チョットづつ違うのがわかります。)

・アップの時のスナップの効かせ方に注意
特にアップ・ダウンのつなぎ目に注目します。これが正確なリズムを刻むポイントでは・・・
どちらかというとアップの力加減スピードが掴みにくい

・1弦ラスゲに戻ってそれを考察
・他の指のとのコンビネーション
これが、ハイスピードアルサプーアのコツ

3. アルサプーアの3連の基本タイプを身につける
・コンパスを表現
・ゴルペを加える

4. アルサプーアに、新たなリズムを導入する
・スラーを加える
・3連から4連さらに5連へ

*******************

結果的にアルサプーアとはプルガールと親指のラスゲアードを複雑に組み合わせたもの言えるます。
つまりプルガールとラスゲアードが正確にある程度習得出来ていないと実現できない奏法だと言う事ですね。
逆に見るとラスゲアードとプルガールが習得出来ているとアルサプーアはそう難しく無いとも言えます。

だからアルサプーアだけ取り出してトレーニングしてもなかなか効果があがらないみたいです。

その点でアルサプーアは、基本的テクニックとはいえやはり、ある程度熟練がいるテクニックだと思います。

僕のアルサプーアのトレーニングの歴史?を紹介しますと・・・

1.ハチャメチャになりつつも、とにかく弾く
(ええぃ!!弾いて弾いて弾きまくれぇー!)
 この次期、奥さんから「ぅるせえー!!」と怒鳴られギターを叩き割られる危機あり・・・

2.偶然出来る時がある
(あれ!?出来たみたい)

3.少しコツが分かってなんとなく出来て来た。
(その調子、その調子!!)

4.ユックリならある程度のパターンが出来る様になる。
(弾いていて楽しぃー!!)

実はこれからが、長い道のりだったんです。

5.しかし親指のコントロールはスピードがあがってくると、とたんにバランスを崩しす。
(ソレアではなんとか出来るんだが、タンゴスやブレリアは、またまだキツいなぁー)

親指の運動神経、筋肉の手首のスナップとそのコントロールがプルガール、ラスゲアードのトレーニング鍛われ発達してくるのを根気よく待たねばならない次期があるのでしょうね。

ここで焦ってトレーニングをしすぎたり力を入れすぎたトレーニングを続けていると腱鞘炎、や酷い肩こりり見舞われることがあるので要注意です。


つづく

posted by saintcat at 13:31| Comment(0) | 気分はフラメンコ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月23日

お薦めのフラメンコギター・サイト(1)

フラメンコギター関連のサイトを見ていて、ロス在住のフラメンコギタリストJose・Tanaka氏のサイトを見つけました。

氏の名前は、ギター雑誌で、お見かけしたことはあったのですが、実際の演奏はこのサイトで聞くのが初めでした、プロモーションビデオの演奏は圧巻です!


更になかなか聞けない本当のフラメンコギターの情報が日本語で得られてとても貴重です。

特にLesssonビデオは、フラメンコギターを独学しょうとする人達の参考になること請け合いです!

この程、御自身が管理するブログとフォーラムが開設され僕もフォーラムに参加させていただくことにしました。
 
今後のトレーニングに役立てて、精進して行きたいと思っています。

posted by saintcat at 11:18| Comment(0) | 気分はフラメンコ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月06日

気分はフラメンコ-ピカードで弾こう!

前回のタンゴスの後を受けて今回はピカードのトレーニングを少しーーーー

ビカードはフラメンコギターでは基本奏法の一つでピカードだけのトレーニング本(JORGE BERJES / 47PICADOSの事、僕は未だ手に入れていませんが)もあるくらいです。

ラスゲアード、アルサプーアと並んでフラメンコ的な音の要素であるピカードですが、かつてフラメンコギターをかじって一度断念した要因の一つでもあります。

どうしても鮮明で溌剌とした音が出せず、無理に硬い音を出そうと爪を立てると指を弦に引っ掛けてボロボロになってしまいピカードどころでは無くハチャメチャになてしまっていたのです。

ですからフラメンコギタートレーニングの再出発としてアルサプーアとピカードは僕にとって大きな習得課題であったわけです。

以前から教則本で「ピカード=弦のブリッジ側で、鋭い音を出す事、メロディーや速いスケールで使用される」くらいの事はわかっていたのですが、実際やってみるとできないんですね。

もちろんクラシック、フラメンコに限らず、逆ポジション(逆指とそのフォーム)の克服とか、指を正確に動かす事を身につけなければならないことはわかっていたし、実際の演奏を見た事は有ったのでピカードとは、どういうものかは頭では分かっていたので、努力はしてみたものの弾けないのは何処に原因があるのかが分からず体現できなかったのです。


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それで弾きたい曲には必ずといっていいほど出て来るピカード奏法を今一度自分なりに試行錯誤し一旦、基本に戻って爪の処理の仕方、指の角度、練習の仕方から考察してみました。

その結果、はっきりと決まった方法等と言うものがあるわけでなく、特に独学では自分で弾きつつ自分に合った方法を見つける以外に無いと思い始めたのです。
(今改めて一流のギタリストの演奏を*ouT*ube等でみますと、やはりみな弾き方は少しずつ異なってるようです。)

それぞれ指の長さや強さといった身体の特徴、体能やクラシックギターをやっていた、初めてギターに触れるなど経歴もちがう・・・

だからここで紹介する僕がやってみた方法は万人向けではないかもしれませんのでピカードを習得される方は色々自分にあった方法を工夫してみて下さい。


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爪の処理

先ず爪の処理ですが、クラシックギターオンリーだった時より、随分短めです。
これは、ラスゲアードをトレーニングしだして長い爪は音が出易い反面、すぐに割れてしまうというリスクがあった為でもありますが、ピカードの時の指と弦の角度では、引っ掛かりの摩擦?が大きく引っ掛けミスが多くなるからです。

僕の場合インパクトを強くすると爪のカツカツという音が気になったので爪だけを用いず肉の部分から素早く移動させ最後は爪でリリースする方法を採用し、それに合わせて自分が最適だと思うピカードの時の指の角度から爪の長さを導出しました。
つまり爪が指と分かれていて爪で弾くというより指の一部と考えたのですね。

爪の形はクラシックギターオンリーの時は右手のフォームと爪の長さに合わせて掌から見て左側を落としていましたが、短くしたので指のカーブに合わせて左右対称に角が出来ない様に処理するようにしました。

結果的に爪を長くして爪だけで鋭くインパクトを与えるのが、ピカードらしくなるという最初に抱いていたイメージとは反対に爪は短く処理する事になったのです。

fing01.jpg

fing02.jpg


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右指のフォーム

次は右指のフォームですが、クラシックギターオンリの時は(ギターの構えさとの関連もありますが)、弦に直角に当たるように意識していましたたが、心持ち右(演奏者から見て)に傾けるようにしてみました。
ピカードではアボヤンドよりも弦に対して指を立てますので、直角だと引っ掛かりが強すぎるように感じた為です。
少し角度をつけると「逃げ」が生まれ引っ掛からないのですが、あまり角度が付きすぎると音に鋭さが失われますので微妙な所です。

根本的にフォームを変えた部分があり、クラシックの曲を弾く時の音にも影響が出てしまいましたが、まぁ一つ新しいタッチを手に入れたとプラスに考えています。
(副産物としてトレモロが鮮明になり爪の音が小さくなったような気がします。)


以前のブログでピカードの基本的な事は書きましたが、僕が特に注意した点をおさらいをすれば、

右指は
弦に対する指の角度をアポヤンドより幾分深く
スティクで打ち付ける、或は熊手で引っ掻くように
インパクトを鋭くかつ素早く
弦と指の角度を一定に保つ為適切な肘のポジションのコントロール
弾くスピードプラス引き離すスピードが重要。(ラスゲアードのトレーニングが有効)
等々・・・

左指は
言うまでもないですが、独立性、敏捷性、正確性・・・
クラシックギターと同様です。

弾いている弦の位置は同じで(サウンドホールの右より)アポヤンドとピカードで引き分けてみました。



ピカード=速弾きではないですが、共通する部分が多いので速弾き関するブログも参考にしてみて下さい。


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練習方法

一定の期間はメカニカルな練習に集中した方が良いと思いますが、実際の雰囲気と前後の曲の流れの連なりで表現されるので弾き易い思われる曲の特徴的な部分を切り出したりWebでファルセータ集などを見つけて練習するのが一番だと思います。

一言でピカードといっても曲の中では、簡単なフレーズから難しいフレーズまであるので、指がメカニカルに動く様になったからと言ってすべてがクリアーされたわけではないので、更なる時間と汗が必要です。



突然ですが、ここでファンダンゴ・デ・ウェルバのファルセータを一曲

テンポは130前後で・・・

コードは至って簡単でミドルポジションが最初に出てくるだけで全体的にはローポジションで複雑なポジショニングはありません。
16分音符の部分も開放弦を利用できるので比較的弾き易いかと思います。(とはいってもコツが飲み込めないうちはとても難しく感じるものです)





ここでいきなりファンダンゴ・デ・ウェルバを持ち出したのは、ファンダンゴ・デ・ウェルバのリズムを紹介するためではなくフラメンコ的な切れの良い単音つまりピカードを習得せんが為なのですが、僕にとって以前フラメンコをかじって断念させたのは正にこのようなフラメンコ的な音の流れだったからです。

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トレーニングの前にちょっとだけファンダンゴ・デ・ウェルバの説明を

ファンダンゴスはファンダンゴ・グランデとよばれる一群をなすフラメンコのパロの一つで、定まったリズムを持たない事が多く自由に演奏されるます。
ソレアやブレリアスなどはっきりしたコンパスをもつパロをトーケ・ア・コンパスと呼ぶのに対してトーケ・リブロ等と呼ばれることがあります。

ファンダンゴ・デ・ウェルバはウェルバ県で定着したファンダンゴスで他のファンダンゴスと異なり3拍子のリズムを持つ等、特徴が異なることから特にファンダンゴ・デ・ウェルバと呼ばれ区別されています。
コンパスは3拍子の6拍を1コンパスとします。

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改めて譜面を見てみますと8分音符の3連符と16分音符のスケールを簡単なリズムのラスゲで繋いだシンプルなもです。

3連符の一部と16分音符の部分をピカードで弾いてみましょう。
テンポが130前後ということもあって特に右指の敏捷性が程度無いとスムーズに演奏するのは最初はなかなか困難ではないかと思います。



テンポが100くらい出始めても良いですが、それでも必ずつっかかる場合は一旦70くらいまで下げて超スローで弾いてみましょう。
僕の中には「ユックリ正確に弾けるならば、ある程度速くしても弾ける」という確信がありますが逆に言うならユックリ弾いて弾けないものは、速く弾ける訳が無いという道理でもあるわけです。

僕が付けた、運指は参考程度のものですが、此の通り弾くのも一つのトレーニングとなると思います。
右指の運指はとくに逆ポジションを克服して弾けるように敢て考慮していません。
ピカード、プルガールともアポヤンドが基本であることは言うまでもないと思いますがその理由は以前のブログに書いていますので参考にして下さい。

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picard01.jpg


1小節はセーハとストレッチしながらのスラーです。
このような大股開きはクラシックギターで中級後半あたりの曲しかでてきませんがフラメンコギターではよく出て来るパターンです。

小指の力がないと2拍目のA音からB音の上昇スラーの音が弱くなりがちです。
音がでない場合、小指の筋力を付けるため小指のトリルを30秒から1分ぐらい続けるなどのトレーニングが有効です。



2小節はラスゲに続き短いスケールの16分音符のピカードです。

速いピカードはimを用いて弾くのが基本ですが超ハイスピードになるとamiの3指を使用することもあるようです。

最初はこのような短く簡単なフレーズを集中してトレーニングするのも有効かもしれません

曲の雰囲気上からはラスゲ音を鳴らしっぱなしにせず消音したほうが次のピカードの効果がよく効いてきます。

とにかくピカードを歯切れ良く鳴らすには、指の引き上げを速くしインパクトを鋭くすることです。
それには通常の弾弦の他、手の甲の力が養われる4連5連のラスゲアードを念入りにトレーニングすることも有効だと思います。

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5小節は8分音符3連符をピカードで弾きますが、走りすぎて16分音符のようにならないように注意が必要です。
突っ走るばかりでなく時にはブレーキを効かせる事も必要なのです。

高音を素早く弾きながら一拍目の5弦C音を1小節間キープしなければなりませんので指の独立性も必要です。
難度の高い曲ではこのようなピカードと同時に低音をキーブしながら弾くパターンもよく出てきますね。

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picard02.jpg


12小節の低音の巻き弦のピカードは、弦の振動に打ち勝つ弾弦力が必要です。
6-4弦をiやm、aで弾く場合弦の振動で指がバタついたり音がもたついたりしがちですので高音の弦とはまた違ったタッチと処理が必要です。

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picard03.jpg


20小節から21小節の低音部にちよっと変則的なスラーがあります。
20小節の最後の4弦E音を残して21小節の1弦E音を跨いで4弦のD音へスラーします。
リズムが狂いがちですが、21小節の一拍めE音を幾分意識してアクセントを付けると上手く行くかもしれません。


22小節から23小節に繋がる幾分長い上昇、下降スケールのピカードが出てきます。

後半下降していく時23小節に入るあたりから、幾分アクセラレート(加速)すると雰囲気がでます。
23小節2拍目からB、A、G、F音と下降する所は左指もバタツキやすく音が不明瞭になりがちで特に小指は押弦、特に指板から引き離しが、鈍いので意識して素早く引き離す様にするといいでしょう。

どうしてもつっかえるときは、闇雲にトレーニングせず一旦スピードを半分近くまで落としてトレーニングしたり、原因を考察したりする等、克服方法を色々検討した方が良い次期もあるでしょう。



僕の経験からは、障害の原因を取り除かないと無駄に時間が掛かったり思わぬドツボに嵌ってモチベーションが続きません。

そこが、おそらくギターのトレーニングの一番難しい部分かと・・・

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24小節からの弾弦はすべてP指でプルガールで弾きます。
クラシックギターで2弦1弦をP指で弾くことはほとんどありませんが、フラメンコギターではよく有る事です。
P指で1、2弦を弾くと幾分荒れた音がしますが、これがフラメンコらしさとも言えます。


今後もピカードのトレーニングの為ピカードを伴った難しいファルセータをチョクチョク取り上げようと思っています。
posted by saintcat at 23:57| Comment(3) | 気分はフラメンコ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月24日

気分はフラメンコ-タンゴスでキメよう!!

タンゴ(ス)系とは

フラメンコのコンパスは大きく3拍子のソレア系、2拍子のタンゴス系、3/4+6/8拍子のシギリージャス系等に分けられるといわれています。

その中でも2拍子のタンゴス系が日本人には理解し易いと書いてある事を見た事があります。
確かに日本人に人気のあったファルーカは2拍子のタンゴス系に入っているのですが、ティエントスも又2拍子で僕には今ひとつタンゴス系はよくわからないリズムの一つでした。
名前がタンゴなのでアルゼンチンタンゴをすぐに連想してしまいフラメンコのタンゴがどうもピントこなかったパロの一つなのです。

しかしパコ・デ・ルシアのLos Pinares(松林)聞いてからすっかりタンゴスファンになってしまいました。

タンゴスといっても地域によってメロディーやリズムのノリが違いカディスのタンゴは比較的ゆっくり、マラガのたんごは頭の拍にアクセントがくるものが多い等、なかなかタンゴは2拍子の曲と一口に言えないようです。
またタンゴスは打楽器音に由来するtangに語源があるという説があるそうで、パーカッシブな要素があるのはそのせいかもしれませんね。

タンゴスは楽譜上では2/2拍子或は4/4拍子で表現され基本的に8拍を1コンパスとします。


ギターのタンゴスのリズムの取り方は?

タンゴスはバイレではと基本的に頭にアクセントを取ると考えられリズムは

★ ○ ○ ○
★ ○ ★ ○
★ ○ ☆ ○
となります。

典型的な、バイレのタコネオ(靴音)とパルマは

となりますが

ギターのコンパスのリズムは頭の強拍を外して休符やゴルペを入れ4拍目にアクセントをもってきたりしてリズムに独特のノリと躍動感を与えたりしますので

○ ☆ ○ ★

となったりするわけですね

通常はギターソロの場合、これらのリズムパターンが交錯して進行します。

先ほどのタコネオとパルマに合わせてギターでタパドでのリズムを刻んでみました。



何度か聞いているとわかってくるのですが、フラメンコギターのリズムはノリによるエネルギーのコントラストが重要に思えて来ます。

だから上記のようにタンゴスのアクセント位置にここだ、とか逆にここにアクセントがくるからタンゴスだ定義するような事は、あまり大きな意味がないかも知れません
つまりは雰囲気を出すのはフィーリング、ノリなのですね。


進化するリズム

他のパロと同様時代が下るにつれてリズムの取り方にも変化がみられ古いものでは、比較的単純だったタンゴスのリズムも最近のモダンなタンゴスには複雑なシンコペーションを伴ったものもありブレリアスと並んで海外では人気のトーケの一つになっているようです。
しかしフラメンコギターのタンゴスに関する情報を集めようとウェブをざっと見てみましたが日本のサイトでは殆ど引っ掛からない状態で海外のサイトが唯一の情報源になり更に本場スペインの情報はスペイン語がサッパリなので、サウンドファイルをダウンロードしたり譜面を眺めるだけになってしまいましたが、なんとかやってみようと思います。


********************************

と言う事で僕の好きなタンゴスをやるわけですが、好きと弾くは大違いで最初からパコのタンゴスに挑戦するのは無茶なので、先ずはタンゴスの基本的リズムをトレーニングしてみましょう。


典型的なタンゴスのコードで幾つかの典型的なコンパスのパターンをやってみます。

どのパターンも共通の幾つかの重要なポイントがあるようです。


一つは1拍目の休符の処理です。

タンゴスの場合、休符は、音の漂いと消音を適時行うことで独特のノリを生む重要な要素になります。
どこで消音をするかは、はっきりとした決まりがあるわけではありませんが上手いタイミングで消音がビシッと決まればその後の間が活きてきます。

消音の方法は、右手では、小指側あるいは、親指側を使います。
左手で行う場合は、単純に抑えている指を離すか、開いている指、主に小指が使われます。




2つめは、アクセントです。

メロデーが入る場合は一拍目、3拍目にアクセントがくる場合もありますが、コンパスを刻むリズム主体の部分では2拍目あるいは4拍目にアクセントがくる後ノリが基本となります。

ソレアの時のコンパスで考察した様にアクセントは強くというよりエネルギーを素早く放出する感じで、めったやたら大きな音を出すより弱い音とのコントラストを強くする様にした方が良いと思います。

初めは、この消音(休符)と間が掴みにくい場合、休符の位置にゴルペを入れて間をゴルペで「補完」しても良いと思います。

此の様な場合のストロークのリズムの取り方は、アコギ等では空ストーロークを打ってタイミングをとったりしますが、フラギではゴルペとタイミング取るとき以外は空ストロークは殆ど使いません(フラギギタリストでは見た事が無い)


3つめはラスゲアードの変化です。

ラスゲーアードも常に強く出すだけでなく柔らかいラスゲ、鋭いラスゲ等変化があります。
つまりは、一様なノッペリとしたラスゲにならないようにしてメリハリを付けると雰囲気が出ると言う事です。

特にテンポが速くリズミカルなタンゴスの場合ラスゲに疾駆するような快速感とキレが必要です。

ラスゲはどうしても小指の力が弱くなりがちですので、小指の弾性を鍛える必要があるようですが、最近のではラスゲにキレのよい分離能を求めるのに小指を使わないギタリストもいるようです。(つまり小指は使っても使わなくても良いということでしょう)

休符の次のiのラスゲはアップから入るのがミソですが、ここを弱く入るが、逆に強く入るかで趣が違ってきます。
どちらかは、その時のメロディーの流れ曲想、気分で違うようです。

ストロークのダウンとアップでは微妙にエネルギーの方向?(曖昧な表現ですいません)が違う得ように思えます。
音の強弱とは別にアップはエネルギーの集中、ダウンはエネルギーの放出、アップは「しゃっくり」の様な感じ、ダウンは「くしゃみ」の様な感じ、あるいはアップはレシーブ、トス、タウンはスパイクのような・・・
話がそれてきたのでここらへんで閑話休題


********************

タイプ1

tang01.jpg



最も基本的なリズムパターンです。
曲の冒頭や、比較的ユックリしたタンゴスで多く見られます。


タイプ2

tang02.jpg



軽快に飛ばすタイプのタンゴスによく出て来るパターンです。
iのアップに続けてラスゲをするパターンもしばしばみられますが、このようにするとまた違ったノリが得られます。
iとラスゲの間が、開かない様に弾かねばなりません。




タイプ3

tang03.jpg



冒頭のノリは*ルンバフラメンカに近いノリです。ラスゲは激しく、軽快に!

タンゴスはノリやラスゲの強さ等は異なるがリズム上からはルンバと共通する部分がある、ルンバフラメンカはタンゴスとブレリアスから創作されたと言われている

一応楽譜を記載しておきますが、ラスゲが譜面の譜割りと実際に弾いているものとが完全に一致するか自信が無いので参考にということで・・・
ラスゲは、此の他にもi a p等を使うパターもあります。


もう一つ重要なことが・・・

タンゴスには、高速「アルサプーア」と「ピカード」が付き物だと言う事を、頭にいれておかなければ、なりませんね。
僕はタンゴスが弾きたくて色々物色したのですが、幾つかの曲以外(比較的初級の曲と判断しましたが)は、必ずと言っていい程、高速アルサフーアかピカードに出くわし何度か、断念しましたが、ここまで来るともう避けて通ることは出来ないようです。

急がば回れとも申しますし、千里の道も一歩からとも申します。
いざ!!

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2008年01月04日

気分はフラメンコ-ソレアなマリア(その3)

あけましておめでとうございます。晴れ
今年の初ブログになります。
今年は、色々な曲に挑戦したいと思います。



今回は聖母マリアの最終回です。




**********

トレモロのファルセータがメディオコンパスを含め数コンパス続きます。

Santuario-18.jpg


トレモロの場合、メロディー先行で歌わせるようにして、自由に弾きコンパスのアクセントは、控えめに弾かれる場合が多いのですが、コンパスの何処を弾いているのかは、意識している必要があります。


音の変化はそれほど無くポジションもあまり移動はないのですが、3連符が低音に同時に入るとリズムがとりにくいですね、トレーニングの時は、 メトロノームを使うと良いのですが、実際の演奏の時はまさかメトロノームを使うわけにはいかないのでので、あまりメトロノームに頼りすぎるのも問題があります。ある程度なれたら自らのリズムで演奏するようにした方が良いようです。

最初は左指の独立性が乏しくトレモロに引っ張られるか低音にトレモロが引っ張られて、リズムが乱れたり音のパランスをコントロールできなかったりするかもしれません。
トレーニング方法としては最初はメトロノームに合わせて段階的に難度を上げていくのが良いと思います。

1.先ずは低音の3連をアポヤンドで正確に安定して弾けるようにトレモロを付けずに弾く
 どちらかと言うと2指のハンマーオンの5弦C音と4弦F音を強めに出すくらいの方が良いと思います。

2.高音を解放弦で同時に弾いてリズムが崩れないように

3.高音を解放弦でトレモロで弾いてテンポやリズム、低音とのバランスをコントロール
 左手スラーの3連でリズムを刻み、トレモロをそれに合わす感じ、とくにF音が尻すぼみにならないようハッキリ出る様に
 僕の場合逆にトレモロに3連を合わそうとすると必ずといっていいほど、テンポが走ってしまいます。

4.高音を4指A音で同時に弾く
 小指が拘束されることで1指、2指の自由度に影響が出て3連の乱れや音のバランスをコントロールを失うのを克服します。

5.最終的にA音をトレモロで弾く




以上のトレーニングをしてもやはり以下のようなトラブルが発生することがあるかもしれません、

*5連トレモロを勢いで弾いていた為うまくコントロールできない
*スラーの音が、もともと弱かった
*左手のストレッチが不十分で1弦A音がビビる
等々

そのような場合は、先ずはその原因を克服しましょう・・・急がば回れ・・・

最初の不分は低音がメロディーになり途中から高音がメロディーになります。
最後のコンパスの3小節目にトレモロの装飾音的変化が一カ所だけですが出てきます。

装飾音的な変化を含めフラギのトレモロに関しては以前5連トレモロのブログでトレーニング方法を紹介しているのでそちらを参照してみて下さい。

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もうお馴染みとなった、5連符を含んだスラーを伴う細かい動きのスケールですね
前回までの同じような部分が弾ければ今までよりも簡単なので、問題なく弾けると思います。

Santuario-19.jpg

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次に3連符のファルーセタが数コンパス続きます。

Santuario-20.jpg

全体的に一定のパターンがあるようです。
一つの小節の1拍2拍は主にp-iでアルペジオで弾いて音を残して残響の効果を活かし3拍目はプルガールで弾くと雰囲気がでます。
消音していくか、残響させるか色々弾いて試して、雰囲気いいパターンを探してみて下さい。

コンパスのアクセントを正確に弾く事で自然とフラメンコ的な味が出てくるようです。
譜面では読めないソレアの流れというか、抑揚が出れば・・・と思います。

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ラスゲアードで基本リズムを刻み3連のアルサプーアに続けます。

Santuario-21.jpg


アルサプーアに入って少しテンポを上げて行くとカッコよく締まる感じがします。

このアルサプーアは基本的なタイプですが、二つのタイプのアルサプーアが交互に出て来るし更にゴルペを伴っていますので、見た目よりかなり難しいです。

一つはもっともよく見かけるタイプ
もう一つは単音-アップ-単音のあまり見かけないタイプです。

弾きにくい時は、全部最初のタイプで弾いても構わないと思います。

単音-アップ-単音の弾き方としては、単音はアポヤンドが基本ですが、テンポがはやくなると初めの単音をアポヤンドすると、どうしても次のアップストロークが1テンポ遅れてしまいます。
ですから初めの単音は、単音を弾くと言うより「単音のラスゲ」と解釈して一気にアップの初期位置まで弾き下ろし次のアップストロークに繋ぎ次の単音はアポヤンドします。




次のの所が単音ラスゲのダウンストロークとして弾く音です。

Santuario-22.jpg

先ずはスローなテンポで一音一音確実に弾くようにします。最初は下の音も弾いてしまうことがあるかもしれませんが、気にせず弾いていると精度が増すに従って1音のみ音の「単音ラスゲ」が出せる様になってきます。

最初からゴルペを入れると、ハチャメチャになる場合は、先ずゴルペを抜いて、慣れたらゴルペを入れる様にした方が良いかもしれません。


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最後は終了のラスゲアードパターンになります。

Santuario-23.jpg


p-iによる3連ラスゲがありますが、p-m-p等でひいても良いと思います。

p-iによる3連ラスゲのやり方の一つ(ダイナミックに)



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取りあえず、終わりました!!
おつきあいご苦労様です。

今回は、今までの中でも難しい部分が多いと感じましたが、なんとか取りあえずは弾けました。未だ楽譜を見ながら弾いていますので、雰囲気を更に出すには暗譜して少し弾き込む必要があると感じています。

此の曲には一通り基本的なフラメンコギター奏法が、入っているので弾きこなせると、中級程度の曲はある程度弾けるのではないかと期待しているのですが、フラメンコは雰囲気が重要ですから、引き続き他の基本的パロも考察していきたたいと考えています。

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2007年12月23日

気分はフラメンコ-ソレアなマリア(その2)

今回はSantuario(聖マリア)の中盤をトレーニングします。




次のファルセータはプルガールのみで弾きます。
親指一本の単音で勝負という感じです。

Santuario-9.jpg


ギターは本来和音をメインとした楽器なので、単音での演奏はチョット他の楽器より弱いようです。
単音がメインの管楽器やバイオリン、チェロなどと比べると音量は少ないアコースティクギター(クラギフラギを含んで)ではブラートくらいは少しはかけられますが発音した後の変化(表情)がほとんどつけられません。

例えばビギナーの頃良くやっていた単音弾のポピュラーな曲なんかはポロン、ポロンと弾いても、なんだか寂しくってちっとも雰囲気がでないんですね。

このギターの鬼門である単音で真っ向勝負なフラメンコギターのプルガールなんですが、親指に魂のこもったトカオールの奏でる単音のなんと心に響くことか!

だから結構ブルガールオンリーな部分は好きです。

ここはソレアの特徴的なメロディーラインとコンパスですので、アクセントも正確に重々しく弾いた方が良いと思います。

ゴルペを入れるとリズムが乱れるのは親指と独立性や弾弦の方向等に問題がありますので、親指とゴルペのバランスを重視したトレーニングが必要です。

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次のファルーセタの2コンパスはメディオ・コンパスの4コンパスになっています。
アクセント位置はゴルペ位置で良いと思いますが最初の1小節目は幾分すべての音を強く弾いた方が雰囲気がいいようです。

Santuario-10.jpg


最初の小節のリズムパターンは
Santuario-17.jpg
に装飾音がついたものと解されますが、このパターンを弾く右指の運指はオルキーリャ(親指と人差し指を交互に弾く奏法)かプルガールかが考えられます。

何度も弾いてみてゴルペとの相性を考えるとオルキーリャの方がいいかな?とも思いましたが、力強さを優先してプルガールで弾いて見ました。

此のとき親指はすべてアポヤンドしますが、ゴルペしながらリズムとテンポを崩さずに弾くには、結構難しいです。

6小節から5小節にアパカード(消音)する部分が出てきます。
ここはハッキリ、しっかりアパガードしましょう。

何度も弾いているうちに、この「無音」を楽譜より長くした方が雰囲気が出る様な気がして来たので、僕は楽譜通りの拍子で弾いていません。

その結果1小節伸びてコンパスが変則的になってしまいましたが、ソロの場合このような事がちょくちょくありますね。


クラシックギターとフラメンコギターでは消音の考え方が違う!?

クラギとフラギでは消音に対する考え方が少し違っている部分があるようです。

クラギでは、不協和音を非常に嫌い、消音を心がけますが、フラギでは不協和音や残響が曲の雰囲気の重要な一部になっている場合があり、タラントス、グラナイーナ、ロンディーニャ等では、むしろ音を残す場合が多いし、結構奏者に処理が任せられあまりうるさくは言わないようです。

アパガードはフラギではそれ以外に、フラメンコらしさを出す重要な効果と演出を担っています。

これに関しては、ブレリアやタンゴスの時にまたを考察しましょう。

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プルガールのメロディーラインのファルセータが続き基本のラスゲアードのコンパスで終了のジャマーダとなります。

Santuario-11.jpg


ソレアとアレグリアスのコンパスは同じでラスゲアードのパターンも同じ物がありますが、ソレアでのラスゲアード、特に連符ラスゲはアレグリアスのラスゲのように華やかに弾かれず、控えめに且つ明確に弾かれる傾向がありますが、ここはやや激しく弾いた方がいいかもしれません。

最後のラスゲは低音部にメロディーラインがありますので、F--E--F--Eの音の変化が明確に出るように低音メインでラスゲします。

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次のファルセータはプルガールオンリーで2コンパス続きます。

Santuario-12.jpg

同じようなメロディーラインですが、二度目は幾らか弱く入りメロディーラインが違っている所から強く弾いて際立たせます。

ここら辺はクラギと同じ演出効果ですね。

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次のファルセータは親指の跳ね上げによる弾弦はありませんがアルサプーアの一種と考えていいと思います。

Santuario-13.jpg


アクセントは、メロディーを何度も弾いてみて、それらしいノリと歯切れの良さが出る奏法を試みています。




ここら辺は楽譜ではなかなか読めない部分なので、沢山曲を聞いて研究するのが良いと思います。


その後に基本のラスゲによるコンパスが続きます。

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前に出て来たのと同じ6連符のアルペジオ付きメロディーパターンでそれに続いて

次はアルペジオ風のパターンとスケールのファルセータが2コンパス続きます。

Santuario-14.jpg


付点が付いたアルペジオはフラギではよく出で来るパターンですが、曲調で弾き方が異なってくる事があります。

タンゴス、ファンダンゴス等でリズムに乗って軽快に飛ばす場合はpamiが使用され、低音の付点を強調する場合はpimpが使用されることが多いです。

pimpで弾いた例


ホンドなソレアやシギリーヤではppipで親指メインで弾かれることが多いですね。

ここでは、ほぼプルガールオンリーの流れですのでppipで行きましょう。




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次のファルセータは雰囲気をやや変えてややスピードをセーブしながらプルガールで少し柔らかい音で弾いてみました。

Santuario-15.jpg

聖マリアの慈愛といったところでしょうか?

コンパスのアクセント記号が付いていますが、その場合はあまりコントラストは付けずアクセントは控えめに弾いた方が良いと思います。
逆に鋭い音で強くコントラスを付けて弾いて聖マリアの強さを表現すると言う手もありますが・・・

次ぎのつのコンパスは対照的にアクセントでコントラストを付けて高音部は特にピカードで鋭く弾いてみます。



此のときあまりブリッジ側で弾くとキンキンした軽い音になるので幾分サウンドホールよりで太く且つ鋭い音を出します。

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またまた4弦のF音をキープしたままのスラーを伴ったスケールの難しい部分です。

Santuario-16.jpg

ここにはちょっとしたリズムの仕掛けがあります。
フレージングを考えるとが下降しはじめからが一つのフレーズとなり、途中リスムがずれたようにアルペジオを繋げていきます。




此の感じを出すためにはややトレーニングが必要とされるかもしれません。

コンパスの終止形の部分でアパガードが入ります、ここは特に注意して鮮明に「ブチッ」と音を切って「音無き音」の効果を出します。
ここら辺はフラメンコのカッコイイ雰囲気を出したいところです。

次の終了のジャマーダで曲の中盤を締めくくります。
前のジャーマダ同様最後のラスゲは低音部のメロディーラインがありますので、F--E--F--Eの音の変化が明確に出るように低音メインでラスゲします。
2小節の3拍目のCのラスゲは楽譜上ではアパガードになっていなかったのですが、弾いているうちアパガードした方が雰囲気が良かったのでのでそうしています。

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ゴルペの打ち時

ゴルペが至る所に入っていますが、特徴あるキメどころ以外は、ギタリストの興の乗り方で適当に入れている場合がありますので、楽譜通りに厳密に入れる必要は無いと思います。
逆に同じ様なフレーズが続いたりする場合は、ゴルペを入れるとまた違った感じになります。

しかしゴルペはバイレの靴音の一つを擬似的に入れたものですから、コンパスと関係がありあまり適当に入れると、雰囲気に逆効果を与えてしまう事もありますのでとりあえず、楽譜がある場合はそれにしたがって入れ、曲の雰囲気を掴めてきたら色々と試してみるのも良いかもしれません。

続く




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2007年12月03日

気分はフラメンコ-ソレアなマリア-その1

ソレアなマリア---その1

今回から数回に分けてソレアを例にフラメンコギター奏法の基本など色々考察していきたいと思います。
フラメンコギター奏法は以前のブログに基本的なトレーニング方法を取り上げていますのでそちらも参照してみて下さい。

使用できそうな課題曲をネットで物色していましたが、あまり簡単すぎて面白みがないしかといって技術的に難しすぎても基本を練習するのには向かない、曲調が難解すぎてもちょっと・・・等なかなか適当な物が無かったのですが、やっとPaco Peña(パコ・ペーニャ)のSantuario(聖マリア)という曲名のソレアを見つけました。


パコ・ペーニャはロンドンに住んでいるスペインのコルドバ出身のフラメンコギタリストでフラメンコギターの教育にも熱心な方の様でToques flamencosという教則本も出しています。(欲しいのですが、まだ手に入れていません)
パコ・デル・ルシアやビィセンテ・アミーゴのようなモダンスタイルというよりトラディショナルな曲を多く弾くスタイルのギタリストで、非常に明快なテクニックがとてもお手本になります。

パコ・ペーニャの曲はフリー?の楽譜もネット上に幾つかあり教材としてはもってこいだと思います。
CDも数多く出ていますが残念ながら此の曲が入ったものは、何れか見つける事ができずパコ・ペーニャの実際の演奏は聞く事が出来ませんでした。

それと見つけた楽譜はちょっとわかり辛いところや演奏法がハッキリわからない部分があったので逆に研究になるかと思い、一旦Guitar Proで打ち直しながらあれこれ考えながら弾いてみて運指を考えてみたりしながらレコーディングし、それを更に聞いてみては修正を加えるという方法で考察を進みめました。

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がく〜(落胆した顔)此の記事を書いた後、2008.5頃フラメンコギターの教則本を物色していて此の曲の出所がわかりました。
「Toques flamencos」というペーニャ氏の教則的意図をもった曲集に納められているのを見つけました。
出版当初は、楽譜のみだったようですが、現在は模範演奏のCD付きになっているようです。
因みに此の曲集の曲のほとんどはGuitarProやTableditのデータは、ネットで見つける事が出来ます、著作権XX的に微妙ですが・・・
フラメンコは伝統色の強い物はとりあえずパスされているようですが、ビセンテ・アミーゴのTab譜なんかの最近のものはどんどん削除されているようです。
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此の曲はギターソロ用だと思いますが、伝統的ソレアの特徴がよく出でてファルセータもフラメンコファンなら聞き馴染みのある物なので覚え易いと思います。

テクニック的には、右手は基本的なフラメンコギターテクニックが必要ですが左手の運指は低ポジションで難しいテクニックは一部しか使われていないので、クラギの中級程度のレベルでこなせるかと思います。(僕は未だフラメンコギターのレベルの基準がよく分かっていないかもしれないので取りあえずクラギのレベルを基準としていますご了承を・・・)

カポは2か3フレットでテンポーは100-110くらいがよろしいかと・・・
譜面ではゴルペを+で表わしています。




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先ず出だしの1-24小節(2コンパス)ですが、パターン的に考えるとメディオコンパスのようです。(違っていたらすいません)
半分の6小節を1コンパスとして弾くので4コンパスとなるわけですね
伴奏の場合は割合珍しいですが、ソロの場合いきなりトレモロで始まったり変則的なパターンもよく見ますね。

*フラメンコギターの伴奏法については、今の所まったく手をつけていない分野なので、ここではすべてソロの場合の話と考えて下さい

Santuario-1.jpg


Santuario(聖マリア)と曲名が付いていますのでカーニバル或は儀式等の何か宗教的のモチーフがあるのかもしれませんが形式がソレアなので、曲の主なイメージは強く奥深い母性といったところでしょうか

ですからリズミカルに弾くよりスピードをややセーブしながら厳粛、慈愛、奥深いをイメージして弾くといいかもしれません

3拍目の装飾音的音は軽く弾くよりコンパスを意識してしっかりした音で弾くと良いみたいです。

フラメンコトーンとは

フラメンコギター音色につてい語る時よくフラメンコトーン等と言いますが、音色はフラメンコギターとクラシックギターでは、材質や構造が違うのでもちろん違いますが、右手のタッチと弾き方によっても音色が違ってきます。
クラギとフラギ奏法は右指の弦との角度、当て方、インパクトの与え方微妙に異るのですが、これらは演奏フォームが違う事に起因する部分もあります。

クラギをある程度やってクラギの右指のタッチが身に付いているとフラメンコギターで弾いてもどうしてもクラギのタッチになってやや甘い音になりがちです。
逆にクラシックギターでもタッチの仕方では、フラメンコ的な音がある程度出せる様になりますが、音の遠達性の優れた深みのある所謂クラシックギタートーンの優れたギターは、やはりフラメンコには、向かないようです。
どちらかというと、クラシックギターでも明るいく軽い音のでるギターの方が向いているようですのです(試したと言っても数本ですが・・・)

ちょっと話題がそれますが、フラメンコギターをやっている方ならご存知だと思いますが、フラメンコギターには、現在2種類のものがあります。
一つは糸杉(シープレス)を使った白っぽい(黄色ぽい?)伝統的なギターで、弾くと「ああこれが、フラメンコトーンか」とわかる程音の立ち上がりがはやく、良くも悪くも指の動きによく反応します。
別な見方をするとクラシックには不向きです。

もう一つは両用ギターとかnegra(黒)と呼ばれているフラメンコギターです。側面板と裏板にハカランダやローズウッドを使っているので見かけは(黒っぽいのでそれとわかる)クラシックギターのように見えます。
両用とはクラシックとフラメンコ両用と言う意味ではなく伴奏とソロの両用という意味らしいですが、あの糸杉独特の明るく乾いた音色はやや犠牲になっているようですが、遠達性が優れているのでソロギタリストはコンサート用によく使っているようです。

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次のコンパスはソレアの基本的コンパスで6連符を伴ったE-F-A・C-E-G・F-E-F・Eのソレアの典型的なメロディーラインになっています。

Santuario-2.jpg

低音部のメロデーィはできるだけアポヤンドしてハッキリと力強く聞こえるようにします。

6連符のアルペジオは伴奏というよりメロディの一部としてフラメンコギターの場合鋭く「キラキラ」と聞こえる様に弾いた方がいいようです。

どちらかというとアルペジオは走りがちになったり音を飛ばしてしまったりする事が多いのでテンポを押さえ気味にすべての音がはっきり聞こえるよう弾き納めるようにします。

最初難しいのはp指の弾弦とゴルペを同時に打つ部分で、リズムが乱れたり弦の音とゴルペの音がバラバラあるいはゴルペの音が大きすぎたりする場合はユックリと弾いて慣れるようにします。




コンパスは終了のジャーマーダの形式をとってはいませんが最後のF---Eのコードで主題の終了といった感じです。

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次の2つのコンパスはソレアの基本リズムのゴルペを伴うラスゲアードのコンパスです。

Santuario-3.jpg


中抜き3連は弾むようなリズムに向いていますが此の曲の全体的イーメジからはあまりリズミカルに弾かないほうが良いようです。

元の楽譜上にはma・ma・i+ゴルペと指示されていましたが、maに対してiが弱いと感じるようでしたらp+ゴルペに変えても良いかもしれません。

ハンマー-オン(上昇スラー)の音はラスゲの音にかき消されないよう出来るだけ強く出します。

3連の最後のアップストロークのラスゲから次のCh・a・m・iの5連ラスゲに繋がる部分は「間」を開けず、次のコンパスの最後まで一連の流れとして意識を途切らさずに弾き込みます。

2つめのコンパス3小節目の3拍目のラスゲの終わりのF音からE音の弾き方ですが、iのダウンストロークの返しでアップストロークするようにF音をアルアイレで軽く引っ掛けるように弾く、つまり単音のラスゲを弾くようにすると流れが自然になります。

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次のポイントはコンパスの終了から次のコンパスに繋げる部分ですね

Santuario-4.jpg

前の小節は典型的なコンパスの終了形をとっていますが、B音のアクセントで終わっています、この終わり方は何かしらエネルギーが極限の一歩手前で止まっているかのようです。
例えばコップの水が淵まで溜まっている感じ・・・かといって表面聴力で水面がふくれている所まではいっていない・・・

そのままのエネルギーのポテェンシャルで次の装飾音的トレモロに入ります。




此の感じはちょっと伝えにくいのですが、次のEコードのリズムをはずさないように装飾音的トレモロ部を前のB音に食い込ませて弾くのですが、この圧縮が表面聴力で水面がふくれて流れ落ちるようにエネルギーを持っていく感じにするとカッコイイ感じになります。

次の装飾音的アルペジオも幾分前乗りぎみに弾くといいようです。
つまり実際には
Santuario-8.jpg
となるように弾くんですね


装飾音的トレモロ、アルペジオは慣れないうちは、一旦ima指を弦にセットしてから弾くと弾き易いですが、どうしても一瞬流れが途切れる(消音)ので、セットせずダイレクトにパラララと弾けるようにします。


低音のメロディーはすべてスラーで出すようになっています。
スラーはどうしても後が尻すぼみに聞こえてしまうので、強力なスラーで音を出す必要があります。
最後のE音のハンマーリング(上昇スラー)は音が出にくいですが、ハンマーリングによる雑音は気にせづ強く打ちましょう。
フラメンコギターは弦高が低いので普通でも振動によるビビリ音が入る事がありますが、これもフラメンコギター独特の音の一部だと考えて気にしない、気にしない!

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次のコンパスはチット難しいですね。
此の曲の難しい部分の一つです。

Santuario-5.jpg


ポイントが4つ程あります。

1. 4弦のF音の押弦(3指)を最後まで離さずキープしながらメロディーのスラーを弾き上げる
2. 5連スラーのでリズムを崩さない
3. スラーとリズムのバランス
4. フラメンコ的な音の流れを出す事

1. はフラギの曲でスラーの連続の時、低音をキープするパターンで結構登場するので、日頃からトレーニングしておいた方がいいでしょう。
つまり左手の独立性が確保されている必要があるわけです。

2. は最初は団子になったり間延びしたり安定しませんがギターは打楽器と言う事も思い出してリズミカルに弾く様にすると段々コツが分かってきます。 
とはいっても指の独立性の問題もありますが・・・




3. スラーの用い方が(テクニック的には同じですが)フラギとクラギとは基本的にちょっと違う様な気がしています。

クラギではスラーを用いる目的は、速い音の変化をスムーズにするため、つまりレガートの為に用いる、シンコペーションを表現するの為、スラーによる音色そのものを求める為等ですが
フラギではレガートにする為というよりウネウネとしたカンテの「こぶし」を擬似的に表現する為にスラーの音色を積極的に使うことが多く、速い音の変化を強調する場合は、スラーを使うよりピカードを使用する事の方がはるかに多いようです。

スラーでは音量が落ちぎみですが、フラギでは逆にスラーが掛かっている音にアクセントがくるなど、力強さがより求められるのでクラギとは違ったトレーニングが必要だと感じています。


4. ここで言うフラメンコ的音の流れとは

付点を伴ったリズムパターンです。

即ち
Santuario-7.jpg
のようなアキュティレーションを意識して弾くとそれっぽく聞こえます。
スラーが伴っているので難しく感じられますのでゆっくり弾いてリズムを指に覚え込ませるまで弾き込むことが必要ですね




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次のファルセータは先ほどの6連アルペジオと下降スラーの音階の組み合わせです。

Santuario-6.jpg

やはり3小節目のアルペジオからスケールへ繋げる部分が難しいですね

2拍目のアクセントを幾分強調してその後を雪崩落ちるようにややスーピドをaccel.(上げて)してスラーし最後のの終止形でa tempする(テンポを戻す)ようにしてもいいんでは無いかと思います。




コンパスと言うとなにかガチガチに拘束されているように聞こえますが、「リズムにノル事」が重要であってエネルギーの集散によって部分的には伸縮があるものです。

そうする事でまったく同じファルセータでもまた違って聞こえます。


次は先ほど同様のタイプの装飾音的トレモロではいるコンパスですが、終息のジャマーダです。

続く













posted by saintcat at 17:44| Comment(3) | 気分はフラメンコ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月03日

気分はフラメンコ-連符の嵐

気分はフラメンコーーー連符の嵐

初めてフラメンコギターの楽譜をみた時、連符がやたら多くてスケールは7連符とか10連符とかもありどう弾くのか分からずスゲアードの表記方法も楽譜ごとにちがったりして戸惑いました。
しかし最近は、ある程度統一されてきたみたいで、殆どの物は何か特別な記号や表記を使用せずそのままのコードを羅列しているので、楽譜がコードの連符で埋め尽くされることもままあります。

ラスゲアードの場合はパターンとしてとらえれば、慣れてくれば、見た瞬間にどう弾くのか分かってきます。
難しいのは、単なるストロークではなくフラメンコ的にどうしたら聞こえるようになるのかと言う事です。
只機械的に弾くとどうしても、雰囲気がで出ないようです。

これは、同じリズムパターンでもセビリアーナスでは、ちょっと詰めるぎみにとか、ブレリアでは微妙に加速を付けた方がいいとか楽譜に記載されない部分があるからですが、ともかくもリズムは、なぞるのではなくノッていく必要があることは前にも考察したとうりです。

さてラスゲアードの連符のトレーニング方法ですが、僕の場合ギターを打楽器の一種と考えてみてはどうか?と言う発想が元になっています。
太鼓等の打楽器を叩く時は、それほど頭で考えなくてもバチと太鼓の皮の弾力でリズムが出て来るので、前のブログでギターは打楽器的要素があることに触れましたが、そんな風にギターで弾けないかと思ったのですね。


先ずは鼓動ありき

先ず既に基本のパルスがあると考えます。
これは常に通奏低音のように、常にそこに「ある」と「感じる」様にします、つまりフラメンコの鼓動ですね。

このパルスは2分音符でも二分音符でもありません単純な脈動と考えます。
単音でもコードでもかまいません、ゴルペや胴を叩いてもいいと思いますので打楽器の様にギターを弾いてみましょう。

ここではタパドで弾いています。

*タパド----左手でネックの中程を掴むように6弦全部をミーュートしてラスゲする、所謂ブラッシング、単にタパとも言う。

ドーン、ドーン、ドーン、ドーン・・・・

その間に一つ打ちます
ドーン、ドン、ドン、ドーン、ドン、ドン
弾くのではなく太鼓のようにリズミカルに叩く感覚です。


ドーン、ドン、ドン、ドン、ドーン、ドン、ドン、ドン、

ドーン、 ドドドドン、ドーン、ドドドドン

ドーンの間に自分が弾ける限界まで、音を打ってみましょう。





ノッてきたら好きな様に

ドン、トト、ドン、トト、ドーン、ドーン、ドドドン、ドドドン、ドン、ドン、ドン
と応援団か祭り囃子並みにやってみましょう。

例のムービではラスゲを使っていますが、別な「叩き方」でもいいです。



足や体全体でリズムをとりながら景気よく!

どうですか?
こうするとギターはリズミカルに上手く叩けると思いませんか?

つまり基本的な音のパルスのなかにノリで音をつめこんでいく事によって自然に連符が発生していく様にするのですね。

それではソレアのコンパスでこれをやってみましょう。
コードはEでも何でもいいです。
カポは2フレットにつけると気分が出ます。

フラメンコギターの基本的ラスゲアードを幾つかつかいますが、出来なければ親指、人差し指のストーロークだけでかまいません様はソレアのリズムを感じる事です。

威厳をもって厳粛に・・・
「トーン・トーン・ドーン」「トーン・トーン・ドーン」「トーン・ドーン」「トーン・ドーン」「トーン・ドーン





アクセントのところは勢い良く打ちましょう。

「(トン・トコ)・(トン・トコ)・ドーン」「(トン・トコ)・(トン・トコ・ドーン」「(トン・トコ)・ドーン」「(トン・トコ)・ドーン」「(トン・トコ)・ドーン





フラメンコは裏ノリ?

ロックをやっている友人にフラメンコのノリは後ろにアクセントがくるので裏ノリとか後ノリみたいなもんなん?と聞かれた事があるのですが、正確には裏ノリとか後ノリと同じではないと思っています。

確かにリズムを引きずるような後ノリみたいな感じを出す時やコントラ・テイェンポのような裏打ちリズムがありますがどちらかと言うと時間軸を基本とするのではなく、これらは基本的パルスのエネルギーの圧縮と解放のコントロールによって引き起こされると今の所僕は考えています。

コントラ・ティェンポ---パルマ裏打ち

例えばソレアの場合エネルギーが後に行く程高くなる、溜めがあって解放する、じょじょに高まる、と言う感じがするのです。
とりわけギターでは、弾力のある弦を直接これまた弾力を効かせた指ではじく為によりそのエネルギーを表現しやすいといいますか・・・

裏打ちを意識したリズムを刻んだ例。(ソレア・ポル・ブレリア)




次に幾つか連符のリズムをラスゲのトレーニングも兼ねてやってみましょう。

このトレーニングは単にコンパスを刻むだけではなく正確にリズムに連符を入れていく必要があるのでなるべくメトロノームを使う事を強く奨めます。
僕はFramencMasterをPCで鳴らしながら収録しました。

ビギナーの内は適当にやっていると、自分ではリズムを正確に刻んでいるつもりでもリズムが狂っている場合が少なくありません。

*ラスゲアードの基本的トレーニング方法は以前のブログを参照してみて下さい。



アレグリアスで見かけるパターンでソレアではあまり見かけないラスゲパターンですが・・・
p・m・pかp・(mi)・pあるいはp・(ma)・pの3連ラスゲで

(他の指パターンでもいいです。)




3連は結構リズムが狂いやすいので先ほどの打楽器感覚を思い出して体からリズムが出て行く感じすると上手くいくかもしれません。


次にa・m・i・iの4連ラスゲで





次にch・a・m・i・iの5連をラスゲで



ラスゲでの4連符と5連符はどちらかというと走りがちになったりザザンーとなったり音の間隔が不揃いになりやすいので感覚正確にダダダダといきましょう。

次にp・m・iやp・a・i・あるいはp・im・pやp・m・pで6連?
例ではp・im・pの組み合わせで弾いています。



ここまで来ると実際は何連符かはあまり重要ではなくて、リズムのノリのウェーブに乗って雰囲気でダダタダ・・・と言う風にしているので何回ラスゲしたなんて本当はわかりませんが・・・

他思いつくパターンで連符を感覚的に弾けるところまでまでもっていければ連符の嵐もなんのその!!
posted by saintcat at 21:04| Comment(3) | 気分はフラメンコ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年10月13日

気分はフラメンコ-あなたは何れから?、僕はソレアから

あなたは何れから?僕はソレアから

Flamenco-worild.comのインタビューのコナーでディエゴ・デル・モラオ(モライート・チコの息子)が「ギターを弾き始めるときは誰もがティエントスから始める」と語っていましたが、いゃー本場は違いますなぁー、生活の中で常に聞いている音楽なればこそですね。

日本人でしかもビキナーで最初がティエントスではチト辛い物がありますので、僕は先ずは優しく?「フラメンコの母なる」ソレア(SOLEA)からスターすることにしましょう。

「フラメンコは感ずべし」は難しい。

ソレアについて調べると大体
ソレア---「ハレオと呼ばれる舞踏の伴奏が起源の12のパロの一つ、幾つかの主要リズムの一つの3/4拍子のミの旋法で弾かれフラメンコの孤独・深甚を表現する・・・・」
等と解説されていることが多いですね。

フラメンコを分析的に考えたり、聞いたりせず「ただ感ずべし」とはフラメンコへの接し方について語られる事ですが
確かにお経を解釈するのに仏教学者とお坊さんでは内容のとらえ方ちがうのと同じ様にフラメンコを分析的にとらえても決してフラメンコを感じたことやフラメンコギターが上達するわけではないと思いますが、異文化の伝承芸術ともなるとやはり分析的にならざるおえないし、そのまま体に刷り込むには、僕の年齢からしてチト難しい・・・

しかし、まともな音楽教育を受けていない(自ら放棄したともいえる)僕としては、あまり理論的にとらえるのは得意でないのでとりあえず、学術的なことは頭の片隅においといて先ずはギターを弾く事に専念します。

ホンドな雰囲気?

先ず、
Frigia01.jpg


と弾いてみる、チョッピり神秘的な不思議な感じがしますね
これがミの旋法の音階です。

このミの旋法は初期キリスト教の教会音楽の起源の音階とされる「フリジア旋法ーフリジアンモード」の一つで教会音楽と言えばグレゴリオ聖歌を思い出ださせます。


次にちょっとソをシャープして弾いてみますと
Frigia02.jpg


おお! なんだかフラメンコの雰囲気が
ミの旋法ではまだラの音が全体の音調を支配していてクラシックの短調ぽく聞こえますが、ソをシャープしただけで、短調でも長調でもない不安定な響きが加わりますね
なんと音の神秘的な事か!!

ソレアはこのミの旋法のソをシャープした旋法で、ごく単純なコード進行を基本としています。
この雰囲気を「ホンド-深いグランデ-大きい」と言いったりします。

ソレアとはソルダード(孤独)を語源とするらしいですが、このホンドな雰囲気が、孤独、荘厳、深刻感を表現する元になっているのですね。

ソレアはもう一つラを基音とした音階が用いられることがあり、これをポル・メディオ(上位の)と言い、先ほどのミを基音としたものをポル・アリーバ(中間の)と呼ぶ事があまりす。


ポル・メディオのソレアの例譜
solea01.jpg


このポル・メディオ、ポル・アリーバとはカンテノ伴奏の場合に基音を変えて弾く時に使っていた用語で
セヒージャ(カポ)を使わ無い場合、カンタオール、カンタオーラの音程に合わせて調を変えて弾き分けるそうです。

*セヒージャを5弦に付けて弾くとポル・アリーバで弾いていた曲をポル・メディオで弾く事が出来ます。


ソレアのリズム(コンパス)

雰囲気と並んででフラメンコを特徴つける重要な要素にリズムがあるのはフラメンコファンならご存知だとおもいます。
前のブログで触れた様に、このリズムがフラメンコ全体を鼓舞し息づかせているので、ギターを弾く場合も特に重要ですね

ソレアのコンパスは3/4拍子の変拍子だの12拍子だの色々と解説されますが、通常の5線譜の譜割りに無理に当てはめようとすると無理があるようです。
3/4拍子+2/4拍子と考え
123・123・12・12・12を小節で区切ると

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となりますがメロディー上から見ると基本的フレーズやアキュティレーション的にチッョト合わないような・・・・
それで取りあえず譜割りは3/4拍子のままにしといて「弾く時に弾き手がそれをコントロールせよ!」ということなのでしょう。

中には12拍子で譜割りしている楽譜があったりしますが、本当は此の方が適しているのかもしれませんね。


1コンパスで1小節12/4拍子の例譜
solea02.jpg



以前同様な事がクラシックギターの「ガスパール・サンスのカナリオス」という曲を練習していた時にもありました。
(カナリオスは3/4拍子と6/8拍子が交錯するカナリー諸島の伝統的リズムを模した曲)


次のソレアの代表的なイントロを弾いてみましょう。
カポ=2
ゴルペのトレーニングも兼ねてアクセントにゴルペを入れてみましたが実際はアクセントの位置とゴルペの位置が必ず同じだとは限りません。


solea04.jpg



アクセントの部分は力を入れて大きな音を出すというより、加速度をより加える感じの方がいいと思います。

リズムの取り方は

*メトロノームに合わせる

*123・123・12・12・12
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
と口づさんだり心の中でとなえる

とか

*踵でリズムをとる

等ありますが
僕は、最初は
ソレア・ソレア・よく・聞く・弾く
なんてみょうな言葉を呪文のように唱えたりして、その伴奏をするつもりで弾いたりしていましたが、面倒になって途中から頭で考えたり唱えたりするのは止めてひたすらラスゲアードと特徴のあるフアルーセタを何度も弾いていたらいつしかラスゲアードやメロディーが自然とリズムを作り出していくのに気がつきました。

今だから言えることですが、コンパスを無理に覚えるよりフラメンコのアーティストのパフォーマンスをCD等で何度も聞いてメロディーや雰囲気に親しんだうえでラスゲアードで基本のパターンを弾いているとギターの特質と奏法(フラメンコギターの)からリズムが自然と出てくるようです。
つまりリズムに合わせるのではなくリズムが出て来るようにするのですね。


どれもフラメンコ?

伝統的な伴奏形式の場合このような基本的ソレアのリズムが、少しづつ変化しながら数回繰り返されたあとカンテが入りカンテが収束するとファルセータを挟むという様に進行していきますが、ギターソロの場合(明らかに伴奏用としてではなくソロとして作られたもの)はいきなりアルペジオやトレモロで入ったりしますが基本のコンパスは守られています。

クラシックが過去色々な形式や変遷を経てバロック、古典、 ロマンと時代とともに多くの表現を形成していったように、フラメンコは今まさにその揺籃期にあるようです。とくにギターが伴奏楽器というワクからソロ楽器としての道を歩み始めた時にそれは大きく進路を変えたようです。

我々のようなフラメンコファンにとってそれは楽しみでもありますが、少々混乱でもあります。

例えばラモン・モントーヤのソレアとビセンテアミーゴのソレアはリズム、コード、テクニック、トーン等明らかに違います。
伝統的なフラメンコに言えることがモダンなフラメンコに必ずしも適用できないこともあるのです。

例えばモダンスタイルのフラメンコギターの曲ではフラメンコの重要な要素であるコンパスを確認するのが困難なものさえあります、伝統を重んじるアーティストが、フラメンコが商業化し何処か分からない世界に行ってしまったと嘆くことも・・・

まぁ色々とあるようですが、僕は取りあえず練習する時、伝統的トーケ、モダンなトーケとある程度分けています。
伝統的なトーケは限られたコードしか使っていないので、左手のテクニックをそれほど必要としないので右手のテクニックの習得に専念できますしリズムも比較的理解し易いですね。
だからフラメンコギターの基本を学ぶのは伝統的トーケがやはり良いようですので、先ずはそこをしっかりと身につけてモダンなものに挑戦するのがいいかと・・・

モデンなものは伝統的なものを踏破しつつも様々なジャンルのコードを取り入れたり複雑なシンコペーションがあり左手のテクニックもクラシックギターのトレーニングも併用しないと習得が困難なものが多くビギナーがいきなり取っ付くのはムチャなような気がします。


基本リズムのパターン

次に基本リズムの2つほどを何度も弾いてリズムを体に染み込ませます。

ソレアのスピードは基本的に四分音符で90-100ぐらいですが、ソレア・ポル・ブレリア或はブレリア・ポル・ソレア(ブレリア風ソレア)という150前後で弾かれるものがありますが、ソレアの雰囲気に激しさが加わったどちらかといえば、ブレリアの雰囲気に近いようです。

基本リズムに3連符スラーが加わったパターン
3連符スラーは走りがちになるので、落ち着いて踏みしめるように・・・

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ラスゲアードに変化が加わったアクセントが比較的付け易いターンです。

solea06-b.jpg






コンパスは韻を踏むように

基本のコンパスを聞いているだけでもよく聞いていると、1コンパスの中には起承転結があるようですね。

イントロでは最初の1小節は幾分強く弾かれる事があります。「起」の部分です。

続く2小節は「承」、幾分コントラストをハッキリと弾いてみましょう。

次の「転」の3小節の一拍目は息を吸い込むように次のインパクトの予感のように密やかに弾きます。そしてその息を一気に吐き出す様に2泊目を弾きます。
3泊目は2拍目の余韻のようにあるいは返す波のように軽く弾きます。

4小節は「結」で一拍目を締めくくりらしくハッキリと弾き、3拍目は次に繋がるように中庸の強さで弾いてみしょう。

どうでしょうフラメンコの雰囲気は出ましたでしょうか?

つまり1コンパスづつ詩の朗読で韻を踏むように、展開させるのです。

アクセントはコンパスを守りつつも自由さをもたせ常に即興的である必要があります。
ソロの場合コンパスのアクセントは一定の基準内で遊びがありメロディーラインやフレーズによっては、異なった位置にアクセントが来ることもありますが、4小節で12拍子は守られます。
つまり自分が何処を弾いているかは、常に分かっている必要があるのですね。

コンパスにはメディオコンパスと呼ばれる6拍で1コンパスのものもあります。
ギターのソロでは主に6拍のファルセータを繰り返す場合や似通ったファルセータを連続して弾く場合によく見られます。

またコンパスが次の様にひかれる事もありますが、これがジマャーダとなっている事があります。

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ジャマーダとは、フラメンコのシーケンスをシンクロさせる為の合図のようなもので、バイレ側からギタリストに次の展開や終了を即す一つの振りや仕草であったり、ギタリスト側から出す始まり、進展、終了等を示唆するリズム、メロディーであっりするわけです。

ギターソロの場合は、他の誰かに指示をだす必要は無いのですが、クラシックの様な一定の主題、展開、終結等の表現形式をとらないフラメンコギターではこのジャマーダが一種のシーケンスのまとまりを繋ぐ役目を負っている事が多いようです。


カンテを聞こう

フラメンコギターは、カンテの伴奏という側面があること、カンテの模倣してファルセータがメロディーを綴っていく事からカンテの意味を知ることはギターを弾く事の助けとなる事があります。

以前はなぜフラメンコでは、叫ぶ様な、泣き出す様な、声で或は能面の様な、怖い表情で歌うのかわかりませんでした。
僕はスペイン語はサッパリ分かりませんので日本語訳された。カンテを読んだりしてみました。

悲しみの歌有り、喜びの歌、恋の歌あり、失恋の歌あり、嘲り、賞賛、深刻さ、軽いジョーク・・・
コントラスト豊かなフラメンコの世界


コンパスの脈動に息づく炎のような揺らめき・・・
posted by saintcat at 19:04| Comment(0) | 気分はフラメンコ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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